みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
10.《ネタバレ》 マイケル・チミノが亡くなった。好きだったなあ、この映画。確か初めて観たのは日曜洋画劇場だったような。。それ以来今日まで数年に一度の間隔で観直している。ニューヨークのチャイナタウンを舞台に繰り広げられる、若き中国マフィアのボスとニューヨーク市刑事の対決を描いたバイオレンス・アクション。この映画の持つ独特の雰囲気が好きだ。大島渚監督ではないが、自分の中では「男騒ぎのする映画」の筆頭である。男の強さを描く監督は多いが、恐らくマイケル・チミノは男の弱さ、脆さを描く事に長けた監督であっただろう。この作品のスタンリーも、そしてジョーイ・タイも強さ以上に非常に弱く、脆い存在として描かれている。そして両者共に破壊的な思考の持ち主で、それが故に周りの人間をどんどん不幸に巻き込んで行ってしまう。この辺りの「男の弱さ」の描き方は人によって抵抗があるだろう。しかし自分は非常にリアルだと思う。男って、強いだけじゃないよねえ。。と。脚本はチミノと、「スカーフェイス」と同時期の脂ののりまくっている頃のオリヴァー・ストーンの共同執筆である。(主人公の破壊的思考の根っこにはベトナム戦争の影があることも触れられている。) とにかくこの作品はバイオレンス描写が凄い。映画が始まって5分足らずで二人も人が死ぬ。最後の橋の上での対決シーンも素晴らしい。そしてジョーイ・タイのレストランに刑事が覆面潜入した事がばれて、従業員全員並べられるシーンの緊迫感。ジョン・ローンの目線。初めて見たとき、心臓が止まるかと思った。 【rain on me】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-07-18 00:43:49) 9.表面的には、ギャングに立ち向かう刑事アクション映画。チャイナタウンの中国人社会を色眼鏡で見ているということで、抗議も受けたらしい。だが、そのような観方をするには、あまりにもジョン・ローンの側の描写に重点が置かれすぎているのである。これは、ミッキー・ローク演じる刑事と、中国系マフィアの中でのし上がろうとする青年の、二人の物語だ。二人の対比。ベトナム帰りのコンプレックスにさいなまれる刑事は、妻との間も破綻寸前、周囲ともうまくいっていない。映画の中では、彼は常に、フラフラ歩き回る姿で描かれ、寄る辺無い姿が強調される。一方の中国系マフィアの青年の颯爽とした姿と、その野心。二人は対象的でありながら、社会の中ではどちらもマイノリティであり、どちらも、米国社会の中であがき続ける存在である。その二人のクライマックスにおける対決に満ち溢れる苦味。そこには悶えるような苦しみがあり、「橋の向こう」に見える「光」には、決して手に届くことがない。それだけに、映画のラストにおけるハンパな希望には、妥協を感じざるを得ない。葬儀のシーンとラストで流れるマーラーの「復活」。陳腐だと思う(まー正直言って、この曲自体が好きになれないんですけどねー、えへへ)。 【鱗歌】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2008-04-13 09:55:45)(良:1票) 8.ミッキー・ロークもジョン・ローンも好きだった頃、何度も観ました。最後の対決シーンは、最高です。極端に正反対な2人のキャラが実にヨイ。しかもどっちもカッコいいし。特に当時のジョンは東洋の貴公子でした。見る度、溜め息が出たものです。ああいうクールでエレガントな男、他にはいないよなあ・・・(哀)。しかし何度も観たくせに、STORYは細かいとこを覚えてないのは何故?それ程2人だけをひたすら見てたんでしょうか私・・・再見しないと! 【タマクロ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-24 15:41:55) 7.《ネタバレ》 チミノ映画の有る意味決定版ともいうべき作品です。 ただこの映画で一躍スターに踊り出たミッキーロークですが日本で起こした猫パンチ事件が。。。 (まあ、今から考えれば洒落と笑ってあげても良かったと思いますが某有名コメディアンの過剰反応にマスコミが乗ってしまいましたね^^;) さて、本編ですがこの映画はベトナム戦争以降、経済も治安もどん底でどうにも成らなかった アメリカの1時代を克明に描いています。 主人公はベトナム帰還兵のはみ出し刑事です。成績は優秀ですが犯人逮捕には手段を選ばない。 自分の周りに居る人間は手当たり次第に利用します。 チャイ二ーズマフィアの抗争が激化し彼にお鉢が回って来ると 事件現場で知り合ったテレビキャスターと強引にねんごろに成り彼女の家を捜査アジトにしたり 警察学校に通う新人を引き抜き潜入捜査させたりともう無茶苦茶です。 私生活では奥さんにキャスターとの浮気がバレて関係が最悪に成る。 その反動で主人公は事件に対し益々過激な捜査を行って行きます。 そしてマフィアの若きボスは報復として潜入捜査中の新人を殺し そして彼の奥さんをも殺します。 たまたま居合わせた彼の上司が走り去る犯人に向け発砲、犯人は脳味噌を飛び散らせて車ごと壁に激突して爆死しました。 しかし主人公は怒りに任せて炎上する車内へ突入しようとする。 驚いた上司は必死で止めました。 主人公「コイツに泥を吐かせるんだ!」 上司「よく見ろ!もう死んでるんだよ!死んでるんだ!」 我に返り髪を焦がしてその場にへたばる主人公、半泣きで彼を引っ張り出す上司。。。 このシーンが私は一番好きです。刹那的で破滅的な主人公を一番良く表した場面なので。 またこの役はやはりミッキーロークじゃないと出来ないなと感じたのも この場面が有ったからです。 主人公の上司はそういう彼をよく分かっていてその後必死で彼を諌めます。 だが彼は聞き入れません。刺し違える様にして若きマフィアのボスと対決して行く。 ともかくチミノの凄い所は見ている者グイグイと引き込んで行く感情の移入度でしょう。 主人公の行動と共に否応無く増して行く言い様の無い憎しみと刹那感。 そして際限の無い暴力の果てに待っている物は皮肉にもそれを利用し更に大きくなる巨悪だった。 チミノは本編の最期 そうやってあの頃のアメリカを締めくくっています。 【一般人】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-09-22 17:15:00) 6.↓え、ラジー賞ノミネート?しかも5部門?大好きな映画なのでビックリです。ジョン・ローンよりも、私はミッキー・ロークの方がかっこいいと思います。自暴自棄なんだけど、マイルールをしっかり持ってるキャラって好きなんですよ。ハリー・キャラハンやマーティン・リッグス(第1作のみ)と同系統ですね。彼らは決してナイスガイではないんですけど、感情の先にはちゃんと筋が通ってるというか、「そらそうだわなぁ」と思わせるものがあるんです。このスタン・ホワイトもしかり。仕事に打ち込むあまり家庭をぶち壊し、さらにはマフィアとの戦争に周囲を巻き込んでしまうわけですが、私は違和感を感じませんでしたね。ここで納得できるかどうかが、作品の評価を分けるポイントなんでしょうね。これは正真正銘の男気映画なんです。男気とはかっこよさや倫理観、マイルールが優先される世界。理屈は二の次なんです。ラスト、向かい合うミッキー・ロークとジョン・ローンが叫びながら撃ち合うシーンが、この映画のほとばしる男気を示しています。そんな男気の世界だからこそ、家庭より何より、敵を倒すことが優先されるんです。ジョン・ウーイズムにも通じるこの倫理観、男気賛成派の私は熱烈に支持します。そして、ミッキー・ロークの適度なうらぶれ加減、かっこよさは、この映画の男気にピッタリきてましたよ。とくに奥さんを殺されてブチキレるシーンなんて、あまりのかっこよさに私も大興奮。画面に向かって、「チョウ・ユンファだ。チョウ・ユンファに仇討ちを手伝ってもらえ!」とマイプランを提示してしまったほどです。 【ザ・チャンバラ】さん 8点(2004-08-02 02:17:39)(笑:1票) 5.《ネタバレ》 これは反戦映画です。理由はまずミッキー・ロークのチャイニーズ・マフィアとの闘いに、次々と巻き込まれて行く女性記者や潜入捜査をする人、奥さんなどの姿が、上官の命令で已む無く戦場に飛び込み、やがて無残にも傷付き朽ち果てて行く他の戦争映画の兵士達と、あまりに良く似ているからです。まるで彼らは、もし戦争が現代の私達の生活の中で身近に起こったらこんなにも残酷なものなんだと、観る者に訴え掛けて来ているようです。それから「これは戦争なんだ!」と言って周囲の人々を自分の闘いに巻き込んで行くミッキー・ロークも、戦争に恐れをなして震えている一人の傷病兵を罵りその兵士を最前線にまで送ってしまうという「パットン大戦車軍団」のパットン将軍と似ています。さらに奥さんが、普段仕事あるいはチャイナタウンという戦場に行っているミッキー・ロークに、「あなたはいつも不在で子供も出来ず」と嘆いたり、女性記者がチャイニーズ・マフィアに乱暴されたりする所では、戦争に対する女性の、あるいは一人の人間としての悲しみも描かれています。よって上記の点、それから非常に衝撃的で、かつ美しく火花散る、男同士一対一のガンファイトを最後に観れるという点で、私はこの映画に高得点を付けます。但しもう少し詳細に描かれるべきだったという点もいくつかあります。まずチャイナタウンに来る以前からミッキー・ロークは元々忙しい自分の仕事により奥さんとは不仲になってしまっていたという設定と、映画が始まってから彼は益々その寂しさを紛わす為に仕事、特にチャイナタウンなのでチャイニーズ・マフィアとの闘いに没頭して行くといったストーリーである事は、観ていて分かります。しかし具体的に、では①いったいなぜチャイナタウンに着任した事がすぐ彼に、チャイニーズ・マフィアを特別厳しく取締ると考えさせたのか、②偶々チャイナタウンを任された彼が実は誰よりもチャイニーズ・マフィアに固執する傾向があったのはいったいどうしてか、③ベトナムでいったいどのような経験をしたので彼はチャイニーズ・マフィアとベトナムとを重ね合わせてしまう所があったのか、④チャイナタウンに来る前までの彼と奥さんとの関係またはブルックリンでの二人の様子はいったいどのようなものであったのか、といった点がはっきりと分からないまま、この映画は終ってしまいます。これでは所詮B級と思われても仕方ありません。残念です。 【teruhisa】さん 8点(2004-01-26 22:32:54)(良:1票) 4.《ネタバレ》 ジョン・ローンとミッキー・ロークの対照的な感じがこの作品をより面白くしてます。でも、ジョン・ローンの方が100倍かっこいい。最後彼には逃げて逃げて生き延びて欲しかった、その方がジョーイ・タイらしいと思うんだけど。 【ちいぼう】さん 8点(2004-01-04 11:13:03) 3.ジョン・ローン最高っ!エレガントです。内容はかなりゴツイけど私は大好き。ジョン・ローンのクールさとミッキー・ロークの泥臭さが対照的で生きてます。DVDになることを切に願ってます。 【たーしゃ】さん 8点(2003-03-01 00:24:02) 2.完全に主役を喰っていたジョン・ローンがカッコイイ(笑)話自体は穴だらけな感じがして面白いとは言えません。むしろ、興味をそそられたのは、舞台となるチャイナタウンやチャイニーズ・マフィアの描かれ方でした。当時としては新鮮だったので。 【ネジマキ】さん 8点(2002-12-18 16:56:02) 1. 全篇シリアスで救いのないとこもあるけど迫力十分なマフィアvs鬼デカ。 主演としてはジョンローンの方が勝ってるか。 【nbt】さん 8点(2002-07-10 16:28:09)
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