みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
4.《ネタバレ》 淡々とした語り口に、効果的な音楽の使い方、丁寧なエピソードの積み重ね。安心して身を委ねられるホラーです。人物の憔悴した表情や、「湧いて出る」等のキーワードから、間接的に怪異を連想させる演出は最高です。一方で、直接描写されるお化けは全く怖くありません。それから奥山怪談の核心に迫るにつれ、登場人物が霊障に苦しめられる様子の描写が不十分です。「私」が首にサポーターを巻くだけじゃ伝わりません。そのあたりも薄気味悪く演出できれば、ホラーとしてグッと引き締まったと思います。好きな作品だけに惜しいと思います。 【54dayo】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2020-09-02 22:58:59) 3.《ネタバレ》 すみません。観る前は「ほんとにあった怖い話」の類だと思ってました。 観始めて「!?」これは襟を正して観ないと、と思わず椅子の上で正座してしまった。 なるほど原作を忠実に映画化したのだなと思わせる底なし沼のような呪いの連鎖。 惜しむらくはわかりやすすぎたバッドエンド。これが「予兆」程度に抑えられていたなら 文句なしだったのですが。 【Robbie】さん [インターネット(邦画)] 8点(2018-01-08 16:31:24)(良:1票) 2.この作品にはいくつかの時代が舞台になりますが、それぞれの時代の作りこみがとても深く、感心しました。 私見ですがこれまで昭和30年代をはじめとする過去の再現というと、とてもとても・・・というものばかりだったように思います。明らかなCGでレンガの建物を量産したり、現代の車が見切れてしまったり、極めつけは現代顔の代表と言われる女優のモンペ姿・・・TVの再現ドラマレベルのものが少なくありませんでした。 しかしこの作品の空気は昭和の空気をろくに知らない私が言うのもなんですが本物に近いと感じました。 嬰児殺しを報じた記事の文字の絶妙な不規則感、つぶれ具合、フォント、どれをとっても昭和30年代の記事に見えました。 戦前からの重厚な建物の前で撮られた現代風の顔が見えない高野家婚礼写真には奥深い不吉さが感じられました。 吉兼家の調査記録は明治大正の本物の史料にしか見えませんでした・・・ 惜しむらくは奥山家の奥座敷が若干新しく見えたところでしょうか。 こういった画は「あるかもしれない恐怖」を「実在の穢れ」に昇華させるには十分なつくりでした。 個人的には女優霊以来、「画」に恐怖を感じた作品でした。 【パンツァー・フォー】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-01-06 18:11:47)(良:1票) 1.《ネタバレ》 『リング』のように呪いを解く為に主人公が奔走するでもなく、『呪怨』のように呪いの元凶自ら登場で怖がらせるワケでもない、“気づいた時にはもう遅い”静かなオカルトホラー『残穢』。発端となった強大な禍が新たなる禍を生み、連鎖増幅していく穢れ。平岡が言うようにヤバい案件です。そう彼はちゃんと指摘していました。「取扱いを誤ると酷い目に合う」「これとんでもないものを引き当てたのかもしれません」「話しても祟られる、聞いても祟られる」と。でも結局は本気にしていなかったということ。知識があっても実践しなければ意味がありません。「久保さんの前の住人(梶川氏)が転居先で自殺した」ちゃんとヒントは出されていたのに。これは【くるきまき】さんがおっしゃられるように、放射能的厄災と捉えると納得がいきます。穢れへの短期的な接触なら多分セーフ。調査に加わった久保さんのミステリー研究会後輩にまで、災いは及んでいないでしょう。穢れに長期間、そして深く触れ続ける事が問題。総被爆量で基準を超えると発病する理屈です。「顔が歪む婦人図」を保管していた吉兼家菩提寺の住職のように、深入りしない姿勢が防護服代わり。主人公“わたし”を筆頭に、本件に長く、深く、関わってしまった人たちの末路や如何に。そして本作を鑑賞した“あなた”とて例外ではないと……。過度なBGMで煽らず、あくまで“わたし”と同じ第3者の立場で、事象を検証する感覚を創出したのが秀逸でした。淡々と、明らかになっていく真実。気づけば誰もが当事者に。一見弛緩した空気のエピローグに恐怖が纏わりつきます。久々に正統派のオカルトホラー映画に出会えた気がします。流石、中村義洋監督。ホラーを描いても上手いですね。そして手堅く観易いです。今、一番安心して観られる映画監督だと思います。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 8点(2016-10-25 20:27:10)(良:1票)
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