みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
2.まず「登校拒否」について私見です。本人が学校に馴染めない、、もちろんそれが大きな理由ではありますが、ケースによっては、登校拒否して親を少し困らせてやろう、という、年頃反抗期特有の性悪なところも、全くないとは言えません。本作は、そのケースに近いと思っていて、もみの家に彩花 (南沙良) を預けるのは、建前上は、「あなたに合う学校に通いましょう」、しかし、母親 (渡辺真起子) の本音としては、一度親の元から離してみようか、、そのようにも見えました。 ちょっと脱線しましたが、、映画の内容としては、テーマこそ重たいですが、これは道徳の授業で上映したいほどの、清廉潔白であり誠実な映画であったと思えます。 野良仕事。 自給自足の食材を使った手料理。 富山県の春夏秋冬、大自然。 ここに集った仲間たち (←運命共同体) 。その全てが心が洗われるものであり、すでに心が「まっくろくろすけ」の私ですが、今では灰色くらいには戻った気がしています。 特に良かったのは、彩花の成長はもちろんですが、やはり彼女のご両親も真剣に悩んで考えて、結局は家族全員が共に成長していること。これは決して個人の問題ではなく、家族全体の問題、そう描いているところが秀逸だったと思えます。 その、ご両親役の渡辺真起子さん二階堂智さん、とてもよかったですね。そうそう、このお二人、「チチを撮りに」という映画でも夫婦役でご共演されてます。 チチを撮りに → もみの家。 この順番で鑑賞されたら、きっと幸せな気分になれることでしょう。 いいですか、チチもみ、チチもみ、この順番お忘れなく。 【タケノコ】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-10-10 17:02:41)(良:1票) 1.《ネタバレ》 「真白の恋」(2015)と同じ監督・脚本家の富山県映画第二弾である。場所は有名な砺波平野の散居村で、2018年5月から翌年4月までの四季それぞれの景観を映している(桜は富山市)。冬の撮影では、ボタ雪のようなのが降って一面白くなり、車にも結構な雪が積もった日をうまく使えたように見えた。ちなみにイオンが田舎の象徴という世間の常識?が映画にまで出て来たのは笑った。 全体の筋立てとしては極めて普通だが、それでしっかり心に染みる映画ができており、泣かせどころではちゃんと泣かされる。「大泣きした」という台詞のところは、社交辞令を解しない(解したくない)主人公の態度も影響したかと思わされた。また終盤の立会いも予想の範囲だが、見ればかなり心に迫る場面になっている。 ほか非常に好ましく思ったのは、序盤で少し波乱があった以外は過度に波風を立てず、穏やかに話が進むことだった。主人公が東京で凄惨な虐めに遭っていたわけでもなく、厳粛な場で騒ぎを起こして何かをぶち壊すわけでもない。いわば大人の映画に思われる。 テーマの関係では、逃げるが勝ち~無駄だから~増やしていけばいい、という一連の台詞が、「うまく言えない」どころか的確に真理をついているので感心した。多くの人が関係する組織や団体では逃げられない場合もあるが、個人レベルなら自由度も高く、また人それぞれにできることとできないこともあるわけなので、この映画のような一時待避所も役に立つということらしい。何かと戦って突破していくのでなく、自分が生きられるところを選びながら進んでいく生き方もあるということかと思った。 また世代交代に関して語られていたことは、個人的には「東京物語」(1953)の現代的な補足のように思った。 キャストについて、主演の南沙良という人は注目の新進女優らしいが、ヤンキー娘役の中田青渚(せいな)という人も「写真甲子園 0.5秒の夏」(2017)や「ミスミソウ」(2018)で見たことがある。金澤美穂さんはちょっと年上の役になっていて、ふてくされた顔をして時々暴れる役かと思ったら、その辺の普通の女子っぽい緩んだ表情なども見せていた。この人の関係では、主人公の別れの場面で横を向いている演出が面白かった。 なおエンドロールに「佐々木すみ江さんへ 感謝を込めて」という言葉が出ていたが、まだ撮影期間中だったと思われる2019/2/17に逝去されたらしい。いわば尻尾まで詰まった役者人生だったようである。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 8点(2020-10-24 08:29:21)(良:1票)
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