みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
3.撮影を担当するのは、リー・ピンビン(マーク・リー)。 彼が撮影を担当した作品の中で、既に私が観たのは『花様年華』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』『珈琲時光』『ミレニアム・マンボ』『戯夢人生』等で、意外に沢山あったりする。 しかしそれに気付いたのは、今回の『夏至』を観てのこと。 それまでリー・ピンビンがこれらの作品の撮影担当だったことは知らなかったし、名前すら知らなかったのだ。 彼の映し出す映像は、かのクリストファー・ドイルを思わせる。 上の作品群を見て気付いた方もいらっしゃると思うが、『花様年華』はドイルの代表作の一つだ。 じゃあなぜリー・ピンビン?となると思うが、『花様年華』に関しては二人で撮影を担当している様だ。 ドイルは『地球で最後のふたり』を観て以来ファンだが、この『夏至』を観てリー・ピンビンのファンにもなってしまった。 『青いパパイヤの香り』はまだ荒削りの感じがあった。 トラン・アン・ユン監督の描く、いわば“癒しの映像”がまだ中途半端だったのだ。 しかし今作『夏至』では、その瑞々しき映像が徹底的に追究されている。 これは半端じゃあない。 「ベトナムはきっとこんなには美しくないんでは・・・」と、余計なことを考えてしまうほどの、息をのむ美しさなのだ。 ストーリーは何てことのないものだし、正直、途中で少し眠くなってしまう様な内容だ。 しかし、この監督の描き出す「ベトナムを超越したベトナム」と、リー・ピンビンによる「美しすぎる映像」とが、それを帳消しどころかプラスにしてくれる。 特に三女とその兄とが暮らす部屋のインテリアは、“素晴らしい”の一言。 この部屋のインテリアを観れただけでも、この作品を観た価値があったと思える程だ。 その色合いの美しさに圧倒されてしまった。 よく、「映像だけ素晴らしい映画は映画とはいえない」みたいなことを耳にするが、そんなことは関係ない。 観ていて心地よくなれる映画なら、それでいいのだ。 どんなに名作と呼ばれ、どんなに評判の高い娯楽作品でも、“心地よさ”が得られなければ、私にとってはどうでもいい作品であるからして。 そういう意味でこの『夏至』は、今後繰り返し観ることによって、ぐんぐん点数がアップしていくことになるかもしれない。 【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-09-01 20:39:50)(良:1票) 2.「シクロ」でわりと破局的な暴力描写が苦手だったので、この映画もなんとなく躊躇してしまっていたが、これは、独特なゆるい世界にひたってしまいました。扇風機を回して夏の午後に観るとまた格別。 【rexrex】さん 8点(2004-06-23 13:01:06)(良:1票) 1.ヴェトナムの何気ない日常生活から始まるこの物語。ここで戦争があったのが不思議に感じるほど、平和で幸せな家族の日々の営み。しかし一見何の隠し事もないかのような彼ら(彼女ら)にも秘密があり、悩み事を抱えている事がしだいに分かってくる。洋の東西を問わず、男と女の関係とは微妙で複雑だ。映画ではきっちりとした形でそれぞれの問題を結論づけないまま終わるが、それだけにその後の彼らの行く末が気になるところだが、ひとたび雨が降ると洪水のようになる街並みや人々の活気、主人公の女たちの艶めかしい会話や彼女らの色香といった、本来ストーリーとは関係のないような部分に魅力を感じさせてしまう作品だ。 【ドラえもん】さん 8点(2001-09-09 00:40:09)
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