みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
2.《ネタバレ》 1980年代ホラー映画ブームの爛熟期にあって、なお異彩を放っていた怪作。一言でいえば悪趣味の極みなのだが、その悪趣味が多角的でスプラッターとは別種の不快さを有するから、観賞には注意が必要。流れるのは血ではなく溶けてゲル状と化した内臓や骨肉であり、この映像が凄まじい。また、登場人物の多くは社会の最底辺の住人で、彼らの行状を観るうち目を背けたくなる向きもあろう。貧しさゆえに腐った安い酒を飲んだ挙句に溶けてしまう末路には気が滅入る。さらに、精神に失調をきたしているベトナム帰還兵のバイオレンス描写も陰惨。/しかし、陰陰滅滅で終わらない破天荒なバイタリティが本作の魅力である。極限状況で投下されるブラックジョークの数々。最後には弱者が強者に勝つ痛快エンタテインメントの要素も備えている。溶けていくギャングのボスをチンピラが笑い飛ばすエンディングにはカタルシスさえ感じられるではないか。/タイトル情報によると、ミューロー監督は本作以降は撮影専門で、監督作品はこれ一本きりとのこと。筆者は残念に思うのだが。 【WAT】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2011-08-04 11:12:34) 1. 近々DVD化されるそうですが、ホント、ストーリーなんてないんですよ。でも、それぞれの人物描写がとてもリアルなんです。 10年以上も前に私は建築関係の仕事をしていたのですが、小さな会社だったので現場監督をしながら2Tトラックでスクラップを所沢の廃棄置き場へ頻繁に通った思い出があるんです。 この映画以上に砂煙にまみれながら外国作業員たちがタオルを口に巻いて働いていました。 この映画を観賞したのは、それよりずっと前、高校生の頃、深夜のテレビで観たのが最初ですが、世の中に、こんな世界があって自分が、そこにいたら嫌だな…って思った記憶があるんです。 それから数年後に、まさか、自分がこの世界にいるハメになって……。 今の私は、また別の世界にいるのですが、今、この映画を改めて観ると、「人間ドラマ」を描いているのは何も橋田須賀子だけじゃないって、そう思うんです。 多くの人に観てもらいたい映画ではありませんが、これに近い世界も実際に日本に存在すると私は言いたいのです。 因みに、当時は「悪魔の毒々モンスター」というグロ映画が流行りはじめ、その波に乗って来た作品と言っていいと思います。 【クロエ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2011-07-11 22:40:31)
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