みんなのシネマレビュー

名もなく貧しく美しく

1961年【日】 上映時間:130分
ドラマシリーズものモノクロ映画
[ナモナクマズシクウツクシク]
新規登録(2004-01-25)【キリコ】さん
タイトル情報更新(2021-05-04)【イニシャルK】さん
公開開始日(1961-01-15)


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監督松山善三
キャスト高峰秀子(女優)片山秋子
小林桂樹(男優)片山道夫
原泉(女優)たま
島津雅彦(男優)片山一郎(1年生)
加山雄三(男優)上野アキラ(成人)
草笛光子(女優)信子
沼田曜一(男優)弘一
荒木道子(女優)竜光寺みよ
高橋昌也〔男優・1930年生〕(男優)竜光寺真悦
松本染升(男優)竜光寺泉心
根岸明美(女優)竜光寺浩子
三島耕(男優)弘一の戦友
織田政雄(男優)道夫の伯父
中村是好(男優)八百政の主人
南美江(女優)秋子の先生
小林十九二(男優)本屋の主人
南道郎(男優)駅の改札係
十朱久雄(男優)貴金属店の店主
藤原釜足(男優)経師屋の主人
多々良純(男優)沢野洋服店主
村上冬樹(男優)日赤の医者
中北千枝子(女優)経師屋の女将
加藤武(男優)校長
河内桃子(女優)木島先生
賀原夏子(女優)和夫の母
八波むと志(男優)角勝の主人
小池朝雄(男優)吉野
一の宮あつ子(女優)伊東の旅館の女中
脚本松山善三
音楽林光
撮影玉井正夫
製作藤本真澄
東京映画
配給東宝
美術中古智
編集南とめ(ネガ編集)
照明石井長四郎
その他キヌタ・ラボラトリー(現像)
あらすじ
秋子は生来の聾唖者。結婚していたが夫が亡くなると離縁させられ実家に戻る。しかし戦後の貧しい時、母はともかく姉弟も暖かく迎える余裕はなかった。そんなある日、聾学校の同級会で同じ聾唖者の道夫と知り合い結婚する。二人は懸命に働き子供もできるが事故で死んでしまう。失意の二人に再び子供ができるが、成長すると障害のある両親を疎んじるようになる。ある日秋子に嬉しい知らせが届く。離縁前にしばらく育てていた孤児のアキラが立派に成長し、訪ねてきたのだ、、、

キリコ】さん(2004-01-29)
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【クチコミ・感想(8点検索)】

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5.《ネタバレ》 高峰秀子、「二十四の瞳」に並ぶ感動傑作。

聾唖者カップルの家庭の激動人生である。
健康な弟が足を引っ張るのが、スゴイ。
でも、それをこの二人は愛で乗り切る。
それが、電車の中での手話での会話。
騒がしい列車音もお構いなく、二人の間には優しいメロディが流れてたんですね。

ただ最後の事故は、キツイ・・
僕が警備員の仕事をしていた時、声をかけてくれた通行人の人たちは、
こんな「名もなく貧しく美し」い人たちだったんだろうなぁ(シミジミ) トントさん [DVD(邦画)] 8点(2021-08-01 01:14:07)

4.《ネタバレ》 聾唖者夫婦の十数年間の人生を描いた松山善三監督のデビュー作。こういう映画はつい身構えて見てしまうのだが、松山監督が助監督をつとめていた木下恵介監督からの影響も見られる年代記もので、聾唖者(に限らず障害者)が世の中で生きていくとはどういうことかということがよく描かれていて、最後まで素直な気持ちで見ることができた。産まれてくる子供が聾唖者だったらという不安、妊娠したことを母親(原泉)に笑顔で報告に行った秋子(高峰秀子)が母親から出産を反対される辛さ、産まれてきた子供を聾唖者であるがゆえに事故死させてしまった辛さ、次に産まれてきた子供である一郎(島津雅彦)から聾唖者であるがゆえに避けられてしまう辛さ、耳が聴こえたらという秋子の苦悩、そしていわれのない差別。そういう辛さが見ている側であるこちらにもじゅうぶんに伝わってきて主人公夫婦につい感情移入させられてしまうし、そんな中でも二人で力を合わせて生きていこうというこの夫婦の生き方は本当に美しく、勇気づけられる。「私たちは一人では生きていけません。お互い助け合って普通の人に負けないように生きていきましょう。」という秋子のセリフにも心打たれた。既に書かれている方もおられるが、弟(沼田曜一)にミシンを持っていかれ、失意のうちに自殺を考え、家を飛び出して電車に乗った秋子を道夫(小林桂樹)が追いかけ、車両の窓越しに手話で説得するシーンは本当に名シーンで、道夫が秋子に言われた言葉を今度は秋子に言って説得するのが泣けるし、このセリフにあらためて「人はひとりでは生きていけない」ということを考えさせられた。松山監督の代表作ともされている映画だが、ハンディを持っているからといってけっして特別な人間(←こういう表現は個人的にはきらいだ。)などではなくたとえハンディを持っていてもそれ以外は普通の人間と変わらないのだという松山監督のメッセージのようなものが感じ取ることができて良かった。賛否両論ある秋子が交通事故死するラストだけは安直なお涙頂戴に走った気がしないでもなく、普通にハッピーエンドでも良かったような気がするが、(でも、意図としては分からないではない。)それでも本作は紛れもない名画で、本当に見て良かったと心から思える映画だったと思う。また、昭和36年というまだ今よりも障害者への理解が進んでいないと思われる時代に作られたことも評価したい。 イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2015-07-24 01:52:31)(良:1票)

3.《ネタバレ》 こういう作品は、どうも低く評価すると申し訳ないというか、高く評価しないといけないんじゃないかとか、あらかじめバイアスがかかってしまうところがあるので、レビューしにくい面もあるのです。もっとも、見終わったらそういうこととはまったく無関係に、すぐれた映画だと感じました。
本作の白眉は、皆さん挙げておられるように、電車の窓ガラス越しに手話で会話するシーンでしょう。ここで夫が説得するために語ったのは、「夫婦二人で力を合わせて生きていく」ことの大切さ。しかし考えてみると、これは聾唖者であるなしに関わらず、人間として必要なことです。夫婦のみならず、人は一人で生きているのではない、ほかの人と助け合ってこそであるという、人の生きるべき道を訴えたことで、この映画は聾唖者の生活のみならず、“人間”そのものを描いた作として、賞賛されうるものとなりました。こういうことであれば、気兼ねなく高い点数がつけられます。その一方で、最初の子供を亡くす経過など、聾唖者ならではの悲劇も取り上げていて、そつのない目配りにも感心しました。あのラストも、その延長線上にあると考えれば、悪いとは思われません。まあこれも、演じていたのが監督夫人だからこそ、かもしれません。
ちなみに、本作は小林圭樹さん追悼として放送されたのですが、昨年末高峰秀子さんの訃報に接し、図らずも二重の追悼となってしまいました。お二人のご冥福をお祈りします。 アングロファイルさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-01-04 17:52:59)

2.後半よかった ホットチョコレートさん [地上波(邦画)] 8点(2010-10-17 08:30:49)

1.《ネタバレ》 この映画は松山善三監督(高峰秀子のご主人)の傑作です。
ただしラストの秋子が車に引かれて死んでしまうのは何故か?
映画を通してみてハッピーエンドでもよいし、そのまま普通のエンディングでもよかったのではないか?
何故、さしたる必然性もなく悲劇的なラストにしたのか非常に残念です。
ラストシーンが違えば私にとって1回だけ見る傑作映画から、
繰り返し何度も見て何度も感動出来る映画となったと思います。
ここがテーマは違っても弱者を描いた傑作「二十四の瞳」との違いです。
プラス要素は沢山ありますが点数を付けるとすると8点です。

仏向さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-01-12 23:28:41)

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【点数情報】

Review人数 21人
平均点数 7.29点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
314.76% line
414.76% line
514.76% line
629.52% line
7523.81% line
8523.81% line
9628.57% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 7.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 5.00点 Review1人
4 音楽評価 9.00点 Review1人
5 感泣評価 9.50点 Review2人

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