みんなのシネマレビュー

罠(1949)

The Set-Up
1949年【米】 上映時間:72分
ドラマモノクロ映画スポーツもの
[ワナ]
新規登録(2004-10-08)【マムゲン】さん
タイトル情報更新(2009-05-07)【マーク・ハント】さん


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監督ロバート・ワイズ
助監督ジョエル・フリーマン
キャストロバート・ライアン(男優)ストーカー・トムソン
ジョージ・トビアス(男優)ティニー
ウォーレス・フォード(男優)ガス
パーシー・ヘルトン(男優)レッド
ハル・ベイラー(男優)
脚本アート・コーン
撮影ミルトン・クラスナー
配給セントラル
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【クチコミ・感想】

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8.《ネタバレ》 現在となってはストーリーは単純そのもので展開も読めてしまいますが〝見せ方〟が秀逸です。ストーカーの体を心配するジュリーが試合を見る事が出来ず、かといってじっと待ってもいられなくて上の空で街を徘徊し、二人分の夕飯を買って帰るシーンは彼女の心情を痛いほど表しています。ボクシングシーンも喧嘩のようながら観衆たちの興奮する様子で迫力満点に仕上がっています。ついつい応援したくなってしまう二人に一筋の光がさすラストも清々しいです。控え室を出入りする様々なボクサーたちの光と影が交錯する人生模様も見応え十分。実時間と作中の時間を連動させ緊張感を保ち、それを気付かせる柱時計も嫌味なく品が良いです。単調にしないように緊迫感を損なわないように実に工夫された作品です。 ミスター・グレイさん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-09-21 18:19:20)(良:1票)

7.開始早々の街頭の時計は午後9時5分、それが終末では10時17分を指しているように、上映時間72分のこの作品は同時進行という手法で有名ですが、なによりも秀逸なボクシング映画に仕上がっています。マネージャー同士で八百長(SET-UP)成立、どうせ負けるからとロートルボクサーの主人公には伝えずピンハネするマネージャー、さてゴングが鳴ると・・・。その試合は誰も注目しないメイン戦の後のラストゲーム、ポップコーン売り、ピーナッツ売りの声が空しく響く中、そのボクサーの奮闘と街を彷徨う恋人とのカットバック、その動と静が良い。またその試合が始まるまで、ひたすら控室に据えたカメラはリングを一切映さず、試合前後に出入りするボクサー達の恐怖に怯える表情、自信に漲る筋肉を切り取り、ボクサーという職業の宿命を描き出す。フィルム・ノワールの雰囲気を全編にたぎらせた画面がラストに見せる「PARADISE CITY」と「DREAM LAND」の電光に、祝福の暖かな光が見えるのです。 彦馬さん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-01-18 13:23:13)(良:1票)

6.《ネタバレ》 どうしても感情移入できなかった、ボクサーにも妻にも。撮影と脚本は切れ味あり。 ★★★1/2さん [DVD(字幕)] 5点(2022-09-03 21:49:47)

5.《ネタバレ》 お目当てロバート・ライアン(ボクシング学生チャンピオンだったそう)の違和感の無いファイトシーンに於けるトレーナーとカットマンのおためごかしぶりが35歳落ち目ボクサーが夢を抱いて上がったリングでの孤立無援を際立たせる。意地を貫いた代償に金儲けし損ねた下衆どもにボクサー生命を絶たれる。絶望の中に希望が見えた夫婦の会話に涙腺決壊。試合前の控室(絶品ロバート・ライアンが沁みる)の人間模様と観戦客の心模様も見応え満点。フィルム・ノワール且つボクシング映画の大傑作。 The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 10点(2019-02-24 02:33:00)

4.《ネタバレ》 「好きな洋画男優をあげる」という映画ファンのいつもの遊び。私にとってロバート・ライアンは絶対に入る俳優。どちらかといえば肉体派の俳優であるにも関わらず、知性があるというのか/胸に秘めた苦悩や悲しみ・狂気がちゃんと滲み出ているそのたたずまいが大好きです。「十字砲火」「危険な場所で」「拳銃の報酬」「最前線」「狼は天使の匂い」「ワイルドバンチ」皆良いが、今回はこの映画。もともとボクサー経験のあった彼ではありますがバート・ランカスターでもカーク・ダグラスも、ましてやチャールトン・ヘストンなぞはこんな陰のある、味わい深い役はできません。そしてロバート・ワイズの職人ぶりが遺憾なく発揮された名作であります。スコセッシはこの映画がお気に入りで「レイジング・ブル」にも影響を与えたフィルムだとか。ああなるほど! Nbu2さん [ビデオ(字幕)] 8点(2012-03-25 14:59:58)

3.《ネタバレ》 良かった。こんな女性が傍にいてくれるんなら、好きな商売じゃなくても、やって行けるよ、と思えるラストが良かった。それにしても、最低な連中ばかりだな。 トントさん [ビデオ(字幕)] 7点(2008-10-01 22:21:52)

2.なるほど、この映画は上映時間と映画内の時間がシンクロしていたのか!全然気がつかなかった・・・ミュージカルの人という印象が強いロバート・ワイズだが、こんな美しいフィルムノワールを作っていたとは。盛りを過ぎた、あと一歩がいつも足りないベテランボクサーとその妻を主軸としたストーリーはもちろん素晴らしいが、リングに集まる脇役達こそがこの映画最大の魅力になっていると思う。気の弱い新聞売りのオッサン、盲目の男、ボクサーに罵声を浴びせるおばあちゃん、八百長を企んだ奴ら、そして主人公のボクサー仲間たち。リング内での彼らの熱気を上手くコントロールするように、妻が歩く夜の街のシーンは何度か出てくるが、やはり屋台で二人分の食事を買うシーンはグッと来る。「ミリオンダラーベイビー」にノックアウトされた後でも、この「罠」を見れば立ち直れる、かも知れない。 Qfwfqさん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-05-02 23:07:20)

1.ボクシングのラジオ中継にアメリカが熱狂していた頃の映画。このころから既にUFOキャッチャーのような遊びがあったり、リングサイドにポータブルラジオ(といってもこの時代なのでかなり大きい)を持ち込んで野球を聞きながらのながら観戦をしたりしている人が映ったりして、当時の風俗がどんなものだったか垣間見れるのが本筋とは別な部分で面白い。試合中の喧騒と、試合が終了した後の主人公以外に誰もいないスタジアムの静寂の対比が見事。ひとりさまよい歩いた女が結局露天で食べ物と飲み物を二人分注文するところに思わずぐっとくる。ただ、古い映画なので貨幣価値の変わりようはどうしようもなく、八百長の金額などを今の感覚で捉えてしまうとこの映画の世界に入り込めなくなってしまうおそれがあるのはいかにも残念。 南浦和で笑う三波さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-06-12 17:03:03)

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【点数情報】

Review人数 8人
平均点数 7.88点
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7337.50% line
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