みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
117.《ネタバレ》 好むと好まざるとに関わらず「アニメファン」を自称する向きはぜひ押さえておかねばならないアニメ史に残る最重要作のひとつ。うる星のキャラを使った押井ワールド全開、というのが定説だが、公開から四半世紀もたった今となってはそんな事はどうでもよく、むしろ未だに色褪せないこの全編に渡って繰広げられるシュールリアリズムを理屈抜きで楽しみましょう。みどころは多くの方が語っておられるので今更言う事もないが、個人的にツボなのは温泉マークとサクラ先生が喫茶店で語り合うあのシーン。普段セリフの少ない温泉の言い回しや回転する見せ方、途中で水を入れて去っていくウエイターの後ろ姿等これは歴史に残る名シーンといえるでしょう。唯一のマイナスはラムちゃんがあまりにも純情可憐に描かれ過ぎている事。原作を良く知る身としては「これはちょっと・・」と思わずにはいられない・・・ 【チョッパー】さん [映画館(邦画)] 9点(2009-04-09 16:54:40)(良:2票) 116.私はこの作品こそ、ある意味「うる星の本質」を原作以上に体現している作品だと思っています。「うる星やつら」の世界とは、まさに「終わらない前夜祭」なのです。作中における「文化祭前夜」とはその象徴であり、「いつまでも楽しい時の中にいたい」という願望を表しています(文化祭は当日よりも準備中のほうが楽しいですからね)。ラムの「みんなといっしょにいたい」という願いは、そのままファンの願いでもあり、それに対し、ラストのあたるの「それは夢だ」というセリフは押井氏の(色々な意味を含めた)メッセージでしょう。それをどう受け取るかはその人次第ですが、私は「どんな楽しいことにも必ず終わりが来ることは覚悟してなきゃいけない。だけど「うる星やつら」という世界があったことは夢じゃない」という受け取り方をしています。この作品を最もファンだった少年時代にリアルタイムで見れたことは本当に幸運でした。 【FSS】さん 10点(2003-07-01 17:11:49)(良:2票) 115.文化祭の前日を繰り返したいって気持ちはよくわかるよね。 【センブリーヌ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2024-03-25 18:26:11)(良:1票) 114.《ネタバレ》 小学生4年生くらいのころ、夏休みTV放送で本作の序盤だけ観た記憶がある。 そのときの印象は、「難しくてわからん! あとなんか怖い!」だった。それで序盤だけ観て、鑑賞を止めてしまった。 それから10年後くらいにちゃんと鑑賞。で感想は「面白いけど、やっぱこの映画怖いわ!」ってことだった。 文化祭前のある一日がずっと繰り返され、異常に気付いた人はどんどん消えていく。そして時折挿入される廃墟のイメージ。 もちろんホラー映画ではないけれど、人をぞっとさせる不気味な演出や物語の展開に満ちていて、それをまさか国民的なラブコメディ原作でやってしまう衝撃。 原作のドタバタ明るい雰囲気やお約束事、お決まりを逆手に取って、異常な世界や異常な展開を際立たせ、さらにそこから夢や時間の曖昧さという哲学的なテーマまで言及するというのは、実に尖っていて、攻めに攻めた手法だなと感心もしてしまう。 余談だが映像もこの攻めた姿勢を反映してか、奇抜な映像表現も多い。大人になるとこの映像の攻めた部分も感心する。 本作を「怖い!」と判断したのは、本作から漂うこうした不気味さや異常感を子どもながらに感じ取っていたからだろう。 大人になっても夢邪鬼とサクラ先生の会話シーンなどは相変わらずぞっとする。 確かに原作クラッシャーという悪名も本作には付いて回るのだが、ここまでポップで不気味で、サスペンスフルで、だけど物語には奥行きがあって、意外性に満ちた映画というのは、名作と呼ぶべきではないかと私は思う。 【nakashi】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2018-08-13 11:08:50)(良:1票) 113.《ネタバレ》 何だか相米監督の映画にある。感じられるようなただならぬ雰囲気、狂気みたいなものが充満している不思議な世界をアニメならではの映像で魅せる映画の様である。一体何がどうなり、どう動いて行くのか先が読めない。解らない世界観の中で繰り広げられる夢の物語!ラムの願い「ダーリンとお母様やテンちゃん達とずっと楽しく暮らして生きたいちゃ」の台詞こそがこの作品の原作者高橋留美子のファンへの願いみたいに感じるし、非日常的世界の中で起きる不思議な事件、ラムが見た夢の中で起きる物語を見てる人達、私も含めて色々な妄想を掻き立てられる。フランケンシュタインやら浦島太郎や怪しいタクシー運転手、変テコなバスやら街で起きる有り得ない非日常的世界に満ち溢れる夢がタイトルにもあるビューティフルな世界であったとラムの寝顔を見て思わずにはいられなくなるそんな作品です。 実写では不可能なアニメならではのファンタジーな世界を楽しめるかどうかでこの作品の評価が分かれるかもしれないが私にはこの不思議な世界が好きで繰り返し見たくなる。 【青観】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-03-13 20:12:26)(良:1票) 112.《ネタバレ》 ◆文化祭の前日が永遠に続くという不思議な現象が起る。前日の記憶な消えてゆく。この現象に初めて気づいた温泉マーク先生が家に帰ると、部屋は埃と黴まみれになっていた。長い月日が経っていたのだ。種を明かせばバカバカしい夢オチの一種だったが、その前のサスペンス部分は中々なもの。世界が滅んだと思わせる導入部は衝撃的だ。絵柄が古く、表現が大げさであることを除けば、今でも楽しめるアニメだ。 ◆偽現実世界の正体はラムの夢だが、「皆が楽しく暮らしていればいい」という無邪気すぎる夢が現実となったもの。あまりにも単純すぎるが、宇宙人だから納得できてしまう。無邪気な夢に無邪鬼が絡むという洒落。一人の見る夢に巻き込まれた人たちはさぞかし迷惑だろうと推察するが、「特に害がないので別にいいじゃん」という連中が多い。そこが「うる星やつら」の世界観。今が楽しければそれでいい、物事を深考えない。それが青春であり、思春期の若者の特権である。「永遠に続く青春」が原作の世界観で、それを逆手に取った脚本となっている。 ◆人間には今住んでいる世界と別の世界に行けたらという願望がある。これと楽しいときが永遠に続いたらという願望が結びつき、そしてそこへ全員がタイムスリップしたら、現実との違いは何だろうという哲学的な内容を具現化したもの。 ◆美しい時間、楽しい時間が永遠に続くのは残酷なことでもある。日常と違うことが起るから感情が湧き起り「楽しい」と感じる。しかしそれは続かないから意味がある。大好きなゲームに熱中していても、いつか飽きがくる。刺激に慣れ、別の刺激が欲しくなるのだ。だから大人から順番に変事に気付いてゆく。 ◆映像で見るべき場面がある。喫茶店の会話で水の入ったガラスに二人が映る場面、しのぶと風鈴が交差する場面、冒頭の荒廃した世界でラムがジェットスキーで遊ぶ場面など。又文化祭の催しが「第三帝国喫茶」で本物の戦車が教室に据えられるというハチャメチャぶりなどギャグも満載。夢を食うバク(子ブタ)のキャラも意表を突く。他人に夢を見させる仕事をしているが、一度も自分の夢を見たことがない無邪鬼のアイロニーも興味深い。深読みできるアニメです。 【よしのぶ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2010-07-05 00:15:46)(良:1票) 111.音楽と雰囲気だけでも楽しめる映画。DVDを再生してほかの事をする、「作業用」映画として長らくお世話になりました。 【特別付録】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2010-05-24 02:21:05)(笑:1票) 110.高橋留美子が素で持ち合わせている特異な世界観に、押井守が理屈っぽい解釈を試みて、なんとそれが成功したという奇特な作品。本来「うる星」とは注釈を入れずに楽しむ類いの漫画のはずで、原作ファンにとっては余計なネタばらしをされたような微妙な作品とも言える。でも一本の映画としての完成度は相当高い。自分は未だにこれが押井守の代表作だと思っている。当時「アニメージュ」などの誌上でよく押井守と宮崎駿の対談が掲載されていて、創作論的に終始押され気味の押井守が可哀相でした。今作などはそれをエネルギーにして、宮崎アニメと違う方向を目指して頑張ったんだなと思いましたね。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 9点(2009-11-28 01:55:14)(良:1票) 109.漫画(ただし現実味のある青年漫画等)は読むがアニメを殆ど観ない(ドラゴンボールもエヴァンゲリオンも、ジブリ映画もまったく興味が無いという、自称オタク趣味の人が多い現代では却って珍しいかもしれない人種)、高名な原作についてもおおまかな設定程度しか知らない(可愛い異星人の女の子が「だっちゃ」と言いながら男の子を追うらしいというくらいの認識)、押井監督作は観たことがない(ファンである俳優が声優をつとめた作品すら鑑賞していない)…そんな、ないない尽くしの状態での鑑賞だったけど、一言、面白かったです。なぜアニメに疎い奴が今更この作品を観る気になったかというと、単にこのサイトで評価が高かったから気になったというだけなんですが、おかげさまでこのサイトの皆様のレビューはつくづく役に立つなあと実感できました。この作品について調べてみると、高橋さんと監督の間に意見の相違があるなど、なかなか暗い背景(?)もあるらしく、原作に思い入れがある人のなかには作りが気に入らないと思う人も少なくはないようですね。その点をふまえると、前知識がないだけに、純粋に作品を楽しめたのは幸せなことかもしれないと思います(監督と原作者のファン同士、深いレベルで喧々囂々言い合うのももちろん楽しそうですが)。ただ、あまりに前知識がなさ過ぎて、DVDを止めつつ、ウィキペディアでキャラクターについて調べるという作業が伴ったのは疲れました。作り手がそんな客はそもそも想定してなかったのか、私が非国民なのか。ともかく、アニメに縁がない人も惹きつける作品を作る押井監督の力を感じました。 【よーちー】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-07-29 02:20:09)(良:1票) 108.《ネタバレ》 勝因は「ドタバタコメディな原作でコレをやった」ってことでしょう。「夢に生きるか?現実に生きるか?」っていうのは「オトナ帝国」でも「バニラスカイ(オープンユアアイズか)」でもやってるんだけど(まあこちらのほうが早いわけですが僕が先にそっちを観てしまったから)、「うる星やつら」っていう年をとらない漫画をベースにしてるんで、………なんつーか…もともと夢の中で生活してた人たちなわけじゃない?ラムちゃんたちは。言葉にできないんだけど、そういう部分もこの映画のクリティカルヒット度を高めていると思う。「あはははは、あはははは」って感じの少し気がひけるんだけど楽しいから許すっていう感覚を上手く表現していると思います。麻薬性っていうのかな。学校が舞台っていうのも…こう…ワンダーランドチックでいいじゃない。楽しかったのに有限であった時代…。ああ、もう。何言ってるんだろ、わかんね。 【ようすけ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-12-09 07:13:51)(良:1票) 107.『マトリックス』ってある意味『攻殻機動隊』よりこっちのほうに近いのかも。延々と続く文化祭前夜こそマトリックス空間そのものであり、その中で生きていることに誰も気づかないというところも同じ。ま、それはともかく、昔TVで観ていた「うる星」とはひと味違うタッチの世界をまずは堪能できました。あとストーリーとは全然関係ないですけど、初代『ゴジラ』のパロディには思わず大爆笑してしまいました。 【とかげ12号】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2005-11-20 15:46:37)(笑:1票) 106.確かコレ、最初見たときは「うる星やつら」自体を全く見たことがなく、内容以前に登場人物たちの関係がよく分からなかったのだが、その後、BSでテレビシリーズの再放送が始まり、それをある程度まで見たあとに見直すと、ちょっと分かりやすくなった。でも、作風はおもいっきり押井守の世界なのでそれでも何回見てもよく分からない部分はある。そんな作品だけど、好きな映画の一つなので9点。(ちょっとよく分からないレビューですいません。この映画って好きなんだけど感想述べにくいんだよなあ。) 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2005-09-02 01:41:39)(良:1票) 105.ある小説の一説にこんなのがあります。登場人物の子供の台詞で、「僕が神様ならもっと素敵な世界を作る。この世界と同じように僕とパパとママがいて、でも誰も年をとらなくて、永遠に幸せでいられる世界にするよ」なんてちょっと切ないことを言うんです。就職活動を間近に控えた大学生の僕自身も、いつまでも楽しい時間が続けばいいと願う気持ちはわかります。でも楽しいだけの理想郷は空虚で、たとえ辛いことがあるとしても現実の世界の方がいい。虚ろな理想世界と過酷な現実世界のどちらを選ぶか、というテーマは「エヴァ」や村上春樹の『海辺のカフカ』を先取りしています。この映画が公開された年は自分が生まれた次の年。そんな時代にこれだけ先鋭的な作品があったと知って驚きました。 【no one】さん 8点(2004-12-26 06:42:31)(良:1票) 104.《ネタバレ》 押井を語るならこの作品が適当かな(天卵という手もあるが…あれは容易に点数つけれんしなー)。自分の中では、常に0点と3点の間を揺れ動く監督。地べたに這ってピョンピョン飛び跳ねながら天界を目指すのだが、跳躍力が足りず落ちてきちゃうって感じ。だが職人アニメーターとしては最低でも7点以上だ。おそらく常人の域を超える集中力を武器にした完成度至上主義(あくまで想像)も、職人アニメーターとして誇るべきもの。それが後の『アヴァロン』の驚異的なポストプロダクション(死ぬほど面倒くさい作業だっただろう)をやり遂げさせるわけだが…この人、才能の使い方を絶対間違えてると思う。世界がカメの背に乗ってるだなんていう明快な図式をやるなら、あそこまで書き込む必要ないじゃん。書き込みすぎたから、カメ自体が作り物っぽくなっちゃったよ。素人目で見たって、あの構図が活きるのはもっとラフで、パワーのあるマンガっぽいタッチでこそだと思うよ。「全世界を明快なカリカチュアに放り込む」事ができる、欧州の歴代アニメーターに匹敵する才能(この部分では絶対手塚治虫を超えてる)に恵まれたのに、大友克洋・士郎正宗と同じ路線にしがみついてる妄執の人にしか見えない。惜しい。惜しすぎる。ちなみに当時から『うる星』ファンじゃなかったので、点のオマケはないす。あしからず。 【エスねこ】さん 2点(2004-08-15 16:26:16)(笑:1票) 103.《ネタバレ》 うる星やつらの映画の中では一番面白い作品。突然起きた不可思議な事件の謎、いつものうる星メンバーとそのギャグ、夏の季節感、それらが上手くミックスされていて、観てる側もその世界に引き込まれる。事件の引き金となった彼女の夢は純粋であるがゆえに美しくもあるが残酷でもある。夢を扱った夢のある作品ではあるが、ある意味深く考えさせられた。 【くうふく】さん 8点(2004-07-21 13:51:05)(良:1票) 102.原作やテレビシリーズ等で既に多くの人々にイメージづけられた個性的なキャラクター達それぞれに、役柄に見合った役をきちんと割り振り、それらがこの映画のために用意されたストーリーの中でその魅力を最大限に示すことができたという点で、正しく原作を消化し、脚色し、自らの世界観に引き込んで新しく再構築するというあまり成功例のない試みに勝利した人物として、特にアニメに関心のない私のような観客にとっても、押井守の名は長く記憶に残り続けた。たとえば生徒をどやしつけながら、今日が何月の何日なのかとうわごとのように言い続ける温泉マーク。あざやかな推理で友引町に起きた奇妙な現象の謎解きをするサクラ。そして宇宙人ならではの素朴さで、自らの夢を楽しげに語るラム。不毛な笑いが売り物のドタバタコメディマンガを原作に、ここまでそれぞれのキャラクターの持ち味を活かしたまま、独特の世界観にまで物語を昇華させた手腕は実に見事というより他にない。「アニメなんて・・・」と抵抗を持つ、実写こそ映画の素晴らしさの一つであると信じて疑わない、私もその一人である。日頃アニメに関心のない人々にこそ、この作品は滅多に観られない傑作の一つとして、是非トライしてみて戴きたいと思う。 【anemone】さん 10点(2003-12-08 22:33:21)(良:1票) 101.多分・・・私の映画人生で一番好きな映画。この映画を最初に観た時の感動は言葉では伝えられないなぁ。最高です。 【窓歌】さん 10点(2003-08-01 04:29:42)(良:1票) 100.うる星やつらって何となく知ってるつもりで観てみたが、主人公とラムちゃん以外のキャラクターのことを全然知らなかったことに気が付いた。よって、最後まであまり映画の世界にとけ込めないままでした。若者が背伸びして難しいことを考えてる感じが、青春時代を思い出させて良かったです。 【kntr】さん 6点(2003-06-22 17:17:51)(良:1票) 99.当時としては(という言い方はしたくないが)かなり面白い設定だったかもしれない。 「うる星やつら」を使ったSFもの。 【simple】さん [インターネット(邦画)] 6点(2024-11-02 15:23:14) 98.《ネタバレ》 あれ・・? オンリー・ユーから順に観てるんですが、オンリー・ユーのほうが良かったと思えるのは少数派なのでしょか? なんせ今回、ラムちゃんの出番があまりに少なかった気がいたす。 残念な思いとしては90分見せられる夢、そりゃラムちゃんの願いであった事は微笑ましく思えてそれはそれでよい事なんですが、こちらとしては どうせならアタル目線の夢をみさせてもらったほうが色気多しで楽しいだろうし、よいに決まってる。 だが不思議な謎のタイムワールドとして記憶には十分残ってく。 【3737】さん [DVD(邦画)] 5点(2020-02-13 20:40:05)
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