みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
7.男のどうしようもなさと、それに振り回される女の宿命というか。1人の女性を8人で演じる事により、環境や状況の変化と生き方みたいなモノを提示しているが、これは複数人格ではなく、複数体格であって、外見の変化や見られる存在として女性が生きる事の危うさは感じた。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-10-14 12:52:08) 6.《ネタバレ》 別々の役者が同じ人物を入れ替わり立ち代り演じる、という場合には、誰が演じてもそれは間違いなく「アビバ」である、というくらいに脚本中で「アビバ」が人物として成立していることが必要です。この場合は「無垢である(モラルをもたない)」というのが共通項となっているようです。 原題が「回文」なのですが、アビバの名前はもともと回文だから「行って戻る」、ですが、変態小児性愛者兼ヒットマンのアールは死の直前に「本名はボブ」と言います。これも回文ですから、この時点で「先に進んでいると思ってるようだけど、実は折り返し(この先同じ)だよ」という意味だと思います。ラストで、ユダがなぜだかオットーに改名しますが自分で言っているようにこれも回文なので、「最初に戻った」なのだと思う。 アビバの堕胎児は女の子でしたが、なぜ性別をはっきりさせているのかというと、アールに誤射されて死ぬのもフライシャー医師の娘だからですたぶん。「回文」なのだから、アビバの堕胎児とフライシャーの娘が対比関係にあるのです。そして、フライシャー狙撃についてのアビバの態度は、事前も事後も全く罪悪感がなく、ないどころか「やれ!やれ!」「アールは何も悪くない」というものですから、殺人に加担しています。ということは、対比関係から考えると、堕胎で殺された女の子についても、アビバは殺人に加担しているということを示しているのだと思う。 家出したアビバはきれいな場所も汚い場所も通って、水のように流されます。けれど、流れ着いたところは元の場所。「母になる」という計画も全然進まないまま。 そしてパーティーでマークが運命論を語るのですが、この、マークとの会話をする女優がなぜジェニファー・ジェイソン・リーであるのか、これは偶然ではないと思います。 「アニバーサリーの夜に」で、母親になるのが怖くて夫に隠れて堕胎したのは誰でしたっけ?ソロンズは、ラストに来て「生殖能力の有無を別にしても、アビバは本当は母親になる気が無いのだ」ということをジェニファー・ジェイソン・リーを使うことでほのめかしているとしか思えない。実際にアビバは殺人に加担していることになっているし。 それでも「希望」という問答無用の言葉を頼りにオットーとの不発なセックスに励み、満面の笑顔で「いつかきっとママになるわ」のラスト。果たしてアビバの言葉は「欺瞞」といえるものなのでしょうか。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-07-07 15:06:02)(良:1票) 5.《ネタバレ》 たった一つの役柄を何人もの役者が代わりばんこに演じていく、斬新な手法。内容は未成年の性に纏わる未熟な悲劇。外見に対する偏見をむざむざと見せ付けられる。性別まで変わってる。でも見終わる頃にはアビバが何人もいたんじゃなくてアビバは一人だけだったとすんなり飲み込める。面白かった。 【Vanilla】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-11-19 13:06:46) 4.《ネタバレ》 八変化するアビバを救ったママサンシャインは、障害者や社会的弱者に積極的に手を差しのべる神さまのような人にみえて実はテロリストという一面も持っている。宗教を信仰する人間の優しさと残酷さの表裏を垣間見ることができる。1つだけ言えることはママサンシャインたちは、とても弱くて限りなく愚かだということです。アビバもその1人でしょう。しかしその弱さと愚かさを全面的に肯定しているのがこの映画の見所だと思う。弱さを全面的に受け入れた人間たちに嫌悪感を覚えつつ目が離せなかった。たとえばママサンシャインに属する人間が、中絶を行う医者に天誅を加えるために暗殺したのにすぐにそのことを後悔してしまい、警察に返り討ちにあって射殺されてしまう様子は呆れるくらい愚かだったし、その男が最後に「もう一度、生まれ変わりたい」と悲鳴をあげたところでそれは叶わぬ夢にすぎない・・。その男と行動を供にしたアビバもまた愚かであり、そんな彼女に共感できなかった、と言うことは簡単だけど、弱くて愚かだから人間なのだ、というメッセージがそこに確実に存在する。そういう気がしてならない。愚かなアビバが愚かな母親に言った言葉・・「人間は誰でも過ちをおかす」というメッセージがすべて。 久々に衝撃を受けた作品でした。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-09-05 18:35:42) 3.《ネタバレ》 何かとても不思議な印。衝撃的な場面もたくさんあるのにまるでおとぎ話みたいな詩的な映像で最後まで目が離せなかった。始めは人種や年の違うアビバが出てきて戸惑う部分もあったけど、時間が経つにつれて違和感もなくなった。彼女の願いはもう叶わない。なぜなら今の彼女には子宮がないのだから。12歳の幼さで子宮がなくなったのだから。それでもアビバは求め続けるだろう。すごく「ウェルカム・ドール・ハウス」が観たいと思った。 【アンナ】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-09-04 22:48:05) 2.明るい話ではありません。子宮をとられてしまったアビバはもう自分の赤ちゃんを産むことはできない。セックスシーンには愛は全くないし、一見暖かく見える家庭にもアビバは受け入れられない。こんな世の中に生きていかなければならない子供をアビバは生みたいのでしょうか。ただの子供のままごとにしか思えなくて、吐き気がしました。あと、見ている間中、アビバの腹が気になって仕方なかった、、、 【サイレン】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-12-03 06:32:58) 1.なんだか…見るたびに感想が変わりそうな、いろいろ考えさせられる映画だったわ。 アタシは今回、なんの前情報もなく見たんで、黒人→白人→赤毛…ってな具合にどんどん変身するアビバに最初はビックリしたけど、外見は変わっても芯にあるものが一貫してたので慣れると大丈夫だったわ。 むしろ「次はどんな子が演るのかしら??」みたいな面白さもあったりして。 …アタシがこの映画で一番心に引っかかったのは、小児性愛者だと疑われてるマークが、ジェニファー・ジェーソン・リー版アビバに語る「人は決して変われない」云々のとこよ。 それが真実かどうかは別として、なんだかあまりに切ないこの考えが…納得できるところも多少あるだけに、深く心に残ったわ。 でも次に見たときには感想もガラっと変わってるかもしれないわね。 人によっても感じるところはぜんぜん違うだろうし。 そしてそこがこの映画の面白さなんでしょうね、きっと。 【梅桃】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-06-08 12:38:09)
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