みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
285.《ネタバレ》 ラストで主人公が報われないパニック映画は珍しい、かな。 なんで隙間だらけのスーパーに怪物が侵入してこなかったのかは、最後まで良くわからなかったが閉じ込められた人たちのドラマを描くには仕方なかったんだろう。ラストで主人公に話しかけずにオロオロしていた軍人がちょっとシュールだった。 【北狐】さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-08-17 14:37:46) 284.《ネタバレ》 町を包む謎の霧、その霧の中に潜む、何か。 と言ってもジョン・カーペンター親父の何とかいう映画のことではなく(どういう訳か、この『ミスト』という映画の原作をキングが発表したのは、『ザ・フォッグ』公開と同じ1980年らしい)、こちらはやや、動物系パニック映画のテイスト。霧の中に潜むのは得体の知れないモンスターどもで、スーパーマーケットに閉じ込められた人々の籠城戦。しかし、パニック映画の常道は徐々に奇怪な事件、前兆が発生し、やがてパニックが広がって一軒家に立てこもり、ってなところでしょうが、この作品では割と最初の方から、人々がスーパーに閉じ込められます。そこは普通のパニック映画とちょっと違う点。 それはまあ、いいのですが、どうも映画の作り手は、閉じ込められた人々の対立、社会の縮図みたいなものをここに描きたかったらしい。しかし、脅威は建物の外にあるはず。普通は「外敵」がいれば、それなりに結束するもの。よって、内部の対立を描くためには、外部からの脅威を描くことがおろそかにならざるを得ない、という、企画上の致命的な欠点が。 ましてや、中盤では、外との境界が「脆弱なガラス」に過ぎないことが印象づけられております。外にいるモンスターは多種多彩、次はどんなヤツが現れるか知れたものではなく、この薄氷のごとき結界がいつ破られてもおかしくない状態。なのに登場人物たちは、外のモンスターそっちのけで、内部でやりあってばかり。 いくら何でも、映画で描こうとしていることと、そのために選んだ映画の設定との乖離が、ヒドすぎるんではなかろうか。ここまで違和感しかない映画ってのも珍しい。少なくとも、この違和感の中でこの作品からコワさを感じるのは、すみません私にゃ無理だ。 内部の対立は、やがて殺人という「悲劇」を生み出すが、いやこれ、悲劇だと感じる人、いますか? むしろ、イヤなヤツがいなくなってせいせいした、ってなところでは。 さらには衝撃の(?)ラスト。衝撃というよりは唐突。これ見よがしに絶望感を描くのが良いとは言わないけれど、これじゃ、大して絶望感を感じさせないまま、木に竹を接いだようなバッドエンド。この点も含め、申し訳ないけど、この映画からは理屈っぽさしか感じられません。 悪夢でもいいから、夢を見させておくれ。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 1点(2023-11-23 06:48:19) 283.集団心理と個人の選択。自分的には合理的に判断したハズの不幸な結果。パニック時に冷静でいることの難しさ。冷静かつ合理的に判断したとしても未来はどうなるかもわからない。結局、人生は「確率(賭け)」と「意志」の関数で決まるのかと。あとは信仰の有無は別としても、人間は「希望」がないとダメなのかもね。 【東京50km圏道路地図】さん [地上波(吹替)] 7点(2023-06-08 13:35:03) 282.《ネタバレ》 ここまで嫌悪感しかおぼえない映画は久し振りに観た。 ありがちなモンスター映画を装い、観客に毒を吐き絶望と嫌悪の底に突き落とす映画だ。 映画制作者の姿勢として最低。 キングの中編小説『霧』は何年も前に読んで、漠然とした恐怖が印象に残ったが 敢えて霧の中で終わる小説からは、まだ救いを想像することも出来た。 だが映画には希望どころか情けの欠片もない(知性もない)。 何しろ、小説で霧の中に踏み出していった主人公たちの、悪趣味な結末を映画は描いている。 それも無駄に丁寧に、ダラダラと時間をかけて、真綿で首を絞めるように如何に救いがない状況か見せつけ、あの結末に至る。 演出の技は認める。が、あの無駄に皮肉めいた結末は、悪乗りとしか言いようがない。 今までダラボン監督作品は好きな部類だったが、この映画の記憶が褪せるまでは観ないだろう。 もう一つ、この映画が最悪なのは、 結末変更を提案された原作者・キングに『思い付いていれば原作もこの結末にしただろう』等と 今更余計なひとことを言わせてしまったことだ。 そりゃないぜ。 【i-loop】さん [DVD(字幕)] 1点(2023-05-28 11:28:09)(良:1票) 281.「このようなシーンでこのようなことをする」といった薄っぺらい記号的な登場人物に対して 誰一人感情移入できない 思わせぶりなSFとしたかったのかも知れませんがSF要素がない(セリフで説明されただけ) スリルとかサスペンスってでっかい虫のことだったのでしょうか? クライマックスは一体どこだったのか見当もつかない 噂では胸糞悪いエンディングとのことだったが、なんのカタルシスもなく 「はぁ、それで?」といった感じだった 例えるなら邦画の魔界転生並の駄作、面白いくだらないとか、その様な印象もない 「だからなんですか?」という疑問しかなかった こんな言い方したくなかったですが、 この作品を世に送るスタッフは見上げた根性の持ち主だと思いました 【ぐりこ】さん [インターネット(字幕)] 0点(2022-10-29 15:35:04) 280.意外と高評価が多い印象ですが、私はあまり良い映画とは思いませんでした。まず「霧」という題材は小説で読まないと面白さが半減すると思いました。この映画でも見せない恐怖というものを意識して「霧」で隠しますが、私の感覚では「霧」すら描くべきでないと感じました。あくまで頭の中で想像する不気味な「霧」がもっとも怖いものだと思えたからです。 スティーブン・キングの作風は大好きですがこの映画はチョット強引な感じを受けました。いうなればゾンビとかエイリアンが「霧」に変わっただけのようにしか見えず、「霧」の向こう側にいるであろう恐怖も何となく想像できてしまったからです。あと当然ながら人間が一番怖い的な流れもド定番すぎて。。また、世間的には評判が良いラストですが、これも衝撃的というよりは露骨なだけに感じてしまいました。 唐突な幕引きも「このカラクリ凄いでしょ?」的な感じに見えてしまい、どうもあざとを感じるのです。総じて楽しめなかった私が全て悪いのですが、元々の設定自体に最初から乗り切れなかったというのが率直な感想だったりします。脚本的には非常によく出来てはいますが、個人的にはあまり好きじゃない作風・映画でした。 【アラジン2014】さん [DVD(字幕)] 4点(2022-09-17 18:10:20) 279.《ネタバレ》 ドラマ版「ザ・ミスト」(2017年)を一気見した勢いで、久々に本作も観賞。 後味が悪いというか、趣味が悪いというか、とにかく強烈なバッドエンドの映画なのですが、途中までは「スーパーに籠城するモンスターパニック映画」としても楽しめるようになっている辺りが嬉しいですね。 自分のようにラストが苦手な人間でも「中盤までの籠城戦は楽しめた」と評価出来るし、上手い作りだったと思います。 「主人公を臆病者と罵っていた強面のオジサンが、いざモンスターが現れると怯えるばかりで役に立たない」「如何にも頼りない副店長のモリーが、実は射撃の名手で大活躍する」とか、お約束を押さえた脚本になっている点も良い。 決死隊となって外に飛び出す男に対し、武器として小さなナイフを渡そうとしたら、もっと大きなナイフを既に持っていると返される場面なんかも小気味良くて(流石はフランク・ダラボン監督)と感心させられるものがありましたね。 店の外で男が襲われた事を、命綱の動きだけで表現してみせる件なんて、特に素晴らしい。 そういった面白い場面が要所要所に配されているので退屈しないし、監督としても脚本家としても優秀な人なんだなと、今更のように思ったりしました。 その一方で、そんな「上手さ」が悪い印象に繋がってしまった部分もあったりして……それは終盤の車中での射殺シーン。 ここ、せめて息子が眠っている内に済ませてやれば良いのに、わざわざ起きるシーンを挟んだ後に父親が撃つ流れになっていて、これにはもう(そこまでやるか)と呆れちゃいました。 確かに、そうした方がより衝撃的で後味も悪くなるし、効果的な演出だって事は分かるんです。 でも、流石に悪趣味過ぎる気がして、ノリ切れませんでした。 ノリ切れないといえば、主人公達が拳銃による死を選ぶのも納得いかなくて、説得力に欠けていた気がしちゃうんですよね。 妻の死が主人公にとってショッキングだったのは分かるけど、他の面子まで揃って絶望するっていうのは(なんか急に悲観的になったなぁ……)と違和感を抱いちゃう。 そもそも「絶望して一思いに家族を射殺しようとする父親」という展開自体は「アメリカを震撼させた夜」(1975年)でも描かれており、その際には間一髪で真相を知って皆救われる結末だったりするんです。 恐らく本作のラストも元ネタはそれであり「真相を知る数秒前に射殺していたら、どうなっていたか」を描いたって事なんでしょうね。 その結果、歪みが生じたというか…… 原作小説では最後まで主人公は希望を失わずにいる話なのに「アメリカを震撼させた夜のオチを剽窃して、更に衝撃的なラストにしたい」っていう意図ゆえに結末を変えたせいで、こんな不自然な形になったんじゃないでしょうか。 元ネタの「アメリカを震撼させた夜」では「心中を提案したのは絶望した母親。幼い子供達は歩き疲れて泣くばかり。父親はそんな妻や子供達を哀れんで心中を図る」という形だから、ちゃんと説得力がある展開だったのに、本作は「安易に他の作品を剽窃した結果、それまでの話の流れと合ってないし説得力も無い結末になった」としか思えない形であり、凄く恰好悪い。 全体の完成度という点を考えても、この「無理矢理バッドエンドにした」感じは、どうも好きになれないです。 その他にも、序盤に話題になった「歩くタブロイド紙」ことエドナが登場しないまま終わるのは寂しいとか、最初に店を飛び出したオバサンが無事だった理由が明かされず仕舞いでスッキリしないとか、細かい不満点もあったりするんですよね。 自分はバッドエンドが苦手ではありますが「それでもなお、この映画は素晴らしい」と認めざるをえなかった傑作も一杯ある訳だし、どうも本作はそれに該当しなかった気がします。 「ザ・フォッグ」(1980年)との類似性、後の「ウォーキング・デッド」(2010年)にも通じる作風、霧が出現する前は平和な日常だった映画版と日常の時点で化け物が身近にいたドラマ版との対比など、語りたい事は他にも色々あるのですが…… 結局、この映画に関しては終わり方が衝撃的過ぎて、それを好きか嫌いかどうかという話に落ち付いちゃう気がしますね。 自分としては「嫌いな終わり方」だったのですが、それなりには楽しめたし、色んな客層を配慮して作られた、出来の良い映画だったと思います。 【ゆき】さん [DVD(吹替)] 5点(2021-11-10 04:19:04)(良:2票) 278.《ネタバレ》 ダラボン初の現代劇で本格的なモンスターホラー。真のモンスターとは人間の中にあると教えてくれる。例として、宗教狂いの中年女性の射殺のくだりはスカッとはしても法的に見たら悪でしかない、大火傷の男のために主人公の取った行動が更に多くの人間を死なせる、最後まで動かなかった方が助かった。「もし、ああしていれば……」というそんな皮肉。モンスターが現実にいなくても、大地震や津波でもケース的にどう判断を下すか応用できるだろう。あの結末は確かに衝撃的であるけど、逆に狙いすぎてあざと過ぎる。あれだけの醜悪さと絶望を見れば心中したくなる理由も分からないわけないが、まだ動機付けとしては弱い気がしてならない。裏を返せば、「何が起こるか分からない、なるようになるしかないさ」という監督の優しさだろう。質としては代表作に匹敵するわけでもないのでこの点数。 【Cinecdocke】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-10-26 22:26:20) 277.《ネタバレ》 まずパニック系ホラーとして怖かったのが評価点。デカい奴は襲われたら即死なのでまだいいが、じわじわ苦しんで死ぬのは嫌だ。特に昆虫に卵を産み付けられて卵嚢にされるのはキツイ。私が虫が好きでは無いのもあるが、「単体なら勝てる可能性があるから諦めがつかない」「数が多くて倒しても限が無い」「一撃食らっただけで取り返しがつかない」と言う条件が効果的で、昆虫系のクリーチャーがとにかく怖かった。 もう一つ、生存者同士の争いも恐怖を掻き立てるのに効いている。パニック映画で萎えるのは「状況を悪化させるために馬鹿な奴に馬鹿な行動をさせる」展開なのだが、宗教女とその一派はもうその域を超えている。お互いに正しいと思った上での行動であり、思想の対立であれば不自然ではない。いつ敵になるのか分からず、殺人すら厭わない集団と同じ空間に居るのは怖い。主人公たちがここには居られないと判断するには十分な理由であっただろう。 そして結末である。凄く後味が悪い事だけは聞いていたが予想を超えて来た。正直な所、スーパーから出発する前の息子との約束のシーンで息子を殺す羽目になるのは予想出来ていた。これまでに見た数々の無残な死を鑑みれば、あの状況で主人公たちが自殺を選んだのは自然に思う。もし私が同じ状況になったら同じ行動を取っていただろう。だが主人公の行動は最後まで裏目だった。もし5人の結末が全員生存・全員死亡のどちらかだったらここまで印象には残らなかった。よくぞこれほどキツイ結末を思いついたものだと感心してしまった。 ホラー映画として傑作。この強烈な結末は一生忘れる事は無いだろう。 【alian】さん [インターネット(字幕)] 9点(2021-09-11 16:40:17) 276.《ネタバレ》 主人公がマッチョなタフガイで全く画家には見えない、とか、怪物たちの姿がB級テイスト、とか、結局あの怪物たちはなんだったのだろう、とか。そういう細かいことを気にしなければ、パニックムービーとしても、人間ドラマとしても、かなりよくできた映画と思えます。 スーパーマーケットという閉鎖空間と人間たち、霧に包まれた外界と怪物たち。まず、このシチュエーション自体が、色々な解釈を講じることができて興味深い。一般社会と、そこを一歩でも踏み出した世界、というメタファーのようでもあるけど、やはり真の安全地帯などどこにも存在しない、ととらえるべきだろうか? 長い曲折を経て、最後にデヴィッドが遂行した選択肢は確かに救いがない。しかし、あの時点における絶望的な状況下では、全員が怪物たちに手足を食いちぎられて殺される地獄よりは、彼ら四人だけでも一瞬で楽に死なせてやり、自分一人が犠牲となって怪物たちのエサになる、、という勇気ある選択だったはず。ただ、その直後の展開が、あまりにも残酷だ。希望を最後 (の最後) まで捨てなければ、、と強く思わずにはいられない。 本作はかの「ショーシャンク」の監督であることは周知ですが、あの映画が希望を信じ続けた男の物語ならば、本作は希望を諦めた男の物語。その後味こそ正反対だが、本作もテーマは「希望」なんだろう。 ありがちなアメリカ万歳的な終わり方はすぐに記憶から忘れ去るが、これはこれで心に残る映画であることは確かだ。 あと、なぜか知らないけど、観ているあいだ、「CUBE」を思い出して仕方がなかった。 【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-07-25 18:56:33)(良:2票) 275.《ネタバレ》 キングのホラージャンルの映像化作品としては、最高水準に達しているのでは。ラストまでのエピソードは実に原作に忠実で好感が持てます。ラストは、まったく原作とは違いますが、キングが認めた気持ちもよくわかります。主人公(及び我々視聴者)にとっては、バットエンディングですが、その他大勢の人類にとっては、ハッピーエンドなんですよね。なんでもかんでもバットエンドといえば、全員全滅と いう現在の風潮に対して、心に余韻を残す上質のバットエンディングです。 【代書屋】さん [DVD(字幕)] 8点(2021-07-20 11:42:16) 274.《ネタバレ》 中盤で、カルト的ではあるにせよ”神の御心のままに”生きて、銃殺されたおばさん。 それに対して、殺人や自殺(自殺ほう助も含む?)を禁じたキリスト教の神の教えにそむき、大事な息子を早まって殺してしまい、打ちひしがれた主人公のおじさん。 映画のラストは、原作にはない内容だということで、このオチについては、監督らの考えが入っているとはいえ、原作者キングは絶賛したという。 ということは、キングは宗教というものを、心から信じているというよりは、客観的な見方で「信じすぎても、信じなさすぎても。どちらにしても、いい結果を生み出さないかもね」というドライな価値観を持っているのではないだろうか。 原作のラストは、ラジオから流れる放送を聴いてそこで語られていた避難所(安全かどうかは読者の想像次第)に向かうという場面で終わるそうで、その場所の名前は”HOPE(ホープ。希望)”。 でも当初は名前をはっきりつけておらず、ファンから抗議があって書き換えたそうで、どちらかというと、ファンが”希望”を抱かせるオチを望んでいたのでしかたなく合わせたということだったのかもしれない。 (「ショーシャンクの空に」もキーワードがhopeでしたからね) そういえば「ミスト」の原作発表後に作られている 『危険な状況下でラジオ放送で語られる<安全地帯>は安全じゃない』 という法則をはじめて作ったのはひょっとしたら「ミスト」の原作かもしれませんね。 いずれにせよ私がこの後味の悪い映画を何度もついつい見てしまうのは、スーパーという閉ざされた場所で繰り広げられるシチュエーションスリラーとしての面白さにつきる。 【フィンセント】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-07-20 11:41:42)(良:3票) 273.《ネタバレ》 観終わって、どう解釈していいのやら? でしたが(笑) 結局。救われたのはエゴの無い者だけなのかと。 主人公の行動は英雄的に見えても、冷静に見れば無謀な賭けでしかなく、それも一種のエゴイズム。 彼の最後の判断ミスはそれを象徴してるんでしょう。 エンタメ映画の単純な夢《現実には無いヒロイズム》を現実的な悲劇に導き、観客を夢から悪夢に引きずり込んだ。 タラボンのニヤニヤ笑いが目に浮かぶ。そんな映画でした。 【墨石亜乱】さん [DVD(字幕)] 6点(2021-07-19 18:57:54) 272.《ネタバレ》 街が霧に覆われたら?霧の中から人を襲う怪物が次々と現れたら?スーパーだから怪物さえ居なければ、暫くは生き延びられるけど…さぁどうしよう?ゾンビに代表されるサバイバルホラーとして、とても良く出来た設定だと思う。 そこで繰り広げられる人間模様がまた生々しく、よく解らない状況からカーモディのような狂人がそれらしい言葉を連呼していたら、自分も正気を保ち続けるのも難しいと思う。 子供を心配する奥さんに自分だったらどう接するか?一緒に付いていくか、アレコレ言い訳を考えて見捨てて居残るか…後者かもしれない。とか。 平凡を絵に書いたようなおっさんのオリーが、射撃の名手でイザというときに助けてくれる存在なのが心強かった。 ダラボン監督はスティーブン・キング原作のラストにひと手間加えるのが好きなのかな?今回はあまりに衝撃的なエンディングが追加されている。 原作『霧』では超巨大生物が登場し、ガソリンもほとんど無く、我々はどこまで行けるだろうか?って所で終わる。絶望しか無いけど、もしかしたらとワクワク感もあったんだけど。 映画のエンディング、デヴィッドの行動は、物語の可能性の一つだが、やりきれない終わり方。 その後の州軍と避難バスの登場は、デヴィッドのやり切れなさに追い打ちをかける。あんまりな終わり方だ。 【K&K】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-06-07 16:17:37)(良:1票) 271.霧はあくまで演出でしかなくて、 実体はモンスターパニック映画。 限界状態の中で人間ドラマが描かれるかな? と期待したけどそれもなく、ただただ絶望だけ。 あったのは見えない神や悪魔にすがる信仰の狂気くらい。 ハッピーエンドやバッドエンドといった以前の問題。 結末が、主人公が先走っただけっていう。 ほんとに救いの無い、絶望の映画でした。 胸糞悪いとかじゃなくて、救えない終わり方。 【愛野弾丸】さん [インターネット(字幕)] 5点(2021-05-06 21:29:11) 270.《ネタバレ》 どうせ怪物が人間を襲うお決まりのグロテスクな B級ホラーだろうと思ったのですが、ここの投稿数がやたら多くて しかも点数が高いので観てみたのですが、なるほどこれはなかなか の優れものでした。 正体不明の怪物が人々を襲うプロットはどこかで観たようなもので はありますが、人々の心理描写や行動描写が丁寧に描かれていて、 次から次ぎへの展開にハラハラドキドキのままラストの衝撃的結末 まで飽きる事なく観てしまいました。 最後は勇気ある人々が救われるハッピーエンドか怪物たちとの戦い がまだ続くことを暗示して終わるのかのいずれかだろうと思っていた のですが、これは確かに衝撃的で他にはなかったびっくりな悲劇的 結末でした。狂信的信者のようなおばさんが撃ち殺されてしまうと いうのも驚きましたね。キリスト原理主義団体から批判が起こらな かったのでしょうか。 最初に皆に助けを求めても見放されてしまい一人でスーパーを出て 行ったおばさんが結局子供たちと共に救われていたというのも、何 とも皮肉が効いていていましたね。 できれば怪物たちが異次元空間から来たというのではなく、軍の化学 兵器開発の過程で生まれてしまったとか何かにしたほうがよりリアル だったのではないかと思います。 明日からスーパー行くのが怖くなってしまいます。 【キムリン】さん [地上波(吹替)] 7点(2021-02-17 15:25:52) 269.《ネタバレ》 結末がわかってて、二度目の鑑賞。 やはりパニック映画としては秀逸の出来。 バグに刺されたサリーは気の毒過ぎたし、MPの体から子蜘蛛が湧き出るシーンなんてぞっとする。 神の意志に忖度することなく行動した五人は、結局霧の外に出るまでガソリンがもって欲しいと神に祈ったんじゃないかな。 そしてあの結末。 映画としての収まりはいい。 あのまま助かったら、そりゃ映画にならないけど、あんまりだよ。 宗教的な音楽がやり切れなさを一層引き立ててるのが悲しい。絶望、という言葉では言い表せない感じ。 良かれと思ってやることなんて、たかが知れてるぜ!ってことなのか。 最初のシーンで、スーパーを出て子供の元へ向かった女性(キャロル!)が軍の車両に助けられていたのは最高に皮肉。 【roadster316】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-05-17 21:49:50) 268.《ネタバレ》 ラストのある意味どんでん返しの感じが、最初から狙っていたどんでん返しの感じがしない。 まるで予定外のことを突然やったような、取ってつけたようなどんでん返しになっている。 ハリウッドのいつもの正義漢がいつものように活躍して、そのようにつくってきて、その流れで最後だけこうなるって、やはりかなり唐突。 そのためにすべての設定が価値観が最後に反転してしまう。この正義漢がすべての悲劇の原因になっていたように。 設定が価値観が、最後に反転する映画は面白いのですが、この映画の場合、どこか不自然なんだ。 価値観を反転させても宣教師もどきの狂信者その他の株が上がるわけでもないですし。。 だから、唐突な、最初から仕掛けている感じのしないどんでん返しになっている。 最後だけ変えれば全体の観方が変わるかも! という安易な「取って付けたような」どんでん返し。 と思っていたら、やはり原作のラストだけ監督が大きく変えていたのですね。 だから統一感がないんだ。だからキューブリック「シャイニング」はすごいんだ。 【woo】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-05-17 00:17:43)(良:1票) 267.立て続けに起こる奇怪な出来事に加え、霧の存在が分からないことへの不安をさらに増強させており パニック映画としての最低限の面白さはクリア出来ている。 だが難点は登場人物の誰にも共感出来ないということ、観ていて「何でそうなる!?」の連続だった、 人間達の間抜けな行動に途中からはハラハラするの通り越して笑えてきてしまった。 【勾玉】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-05-08 22:07:38) 266.《ネタバレ》 「人生、あきらめてはいけない」に尽きる。ほんっと、諦めなければ最後の最後に大逆転って、実際人生で何度もあったし。 感情移入せず、なんだか免許更新のときに見せられる「悪い例のドライバー」の道徳ビデオのような感覚で突き放して見られたので意外と楽しめた。 ミストは、得体のしれない物の怖さを増幅させる効果と、主人公の最後の判断を狂わせた目隠しの効果、そして遠景や詳細を描かなくてよいという経費削減の効果がある(笑)。 【チェブ大王】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-03-14 17:26:52)
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