みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
8.《ネタバレ》 どうやらこのシリーズは自分と相性が良いらしい。 1作目も2作目も今作も、それぞれ違った趣の味わいがあります。 状況設定は、どちらかと言えばアナーキーに近い今作。 主人公も同じ。決定的に違うのは、主人公が前作では復讐のため、今作では要人を守るために行動しているところ。 前作でもすでにヒーロー然としていたレオですが、今作では完全にヒーローになっちゃってます。なにしろ、パージ反対派の大統領候補を守り抜くという大義名分ができちゃってるのです。だからパージ反対派の市民も無条件で助けてくれる。 つまり、メインのストーリーはその辺のよくあるサスペンスアクションになっちゃってます。ホラーの要素はほとんどなくなったと言っていいんでないかな。 対立構図も超単純。『パージは廃止!』のローン上院議員陣営VS『邪魔者は殺せ~』の政府軍。 だからまあ、物語が佳境に入るにつれ、なぜかありきたりでつまらなく感じちゃう妙なことになってます。 何のヒネリもないストーリー展開なのに、終盤ひっぱりすぎなんですよね。 サイコ牧師議員の説諭なんて、長いうえに中身がなくてダルくて仕方なかったです。 ただこの映画、メインとは関係ない枝葉の部分は結構面白かったりするんです。 例えば万引きを説教された女の子たちがパージの夜に報復に来るとか、そーゆーイカれ具合はなかなかに良かった。 こーゆーパージならではのエピソードを、メインのストーリーにもっとからめてくれたら更に面白かったのに。 ま、回を追うごとにパージ色が弱くなりつつあるのがもったいないので、次作に期待。 ですが、今作は今作で、なんだかんだいって楽しめちゃいました。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-03-29 23:09:12)(良:2票) 7.《ネタバレ》 この嫌な世界で、小技が効いてる。遠くに見えるギロチン処刑やら、ボンネットに3人はり付けて走る車やら。チョコバーが欲しい女の子は、ここ最近見た物語の登場人物で最悪の不快なキャラだし。おそらく、普通の人がやらかした殺人も見せてくれるし(絶望して歌ってた)、ホントにイヤでイヤでしょうがないこの世界の解像度が高いんだ。しかし。なんで、本筋はこんなに予定調和なんだろう。良識派の政治家が間一髪で生き残り、大統領選で勝利しパージを廃止するなんて、そんなのつまらないんだよ。もっと、やるせないの、くれよ。 【なたね】さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-02-10 12:36:56) 6.これまでの2作では、この「パージ」というシステムがすでに存在することが前提だったけど、この第3作では大統領選を絡めて、「そのシステムを我々は選択するのか否か」ということを問いかけています。全米ライフル協会についての言及、現体制を支持する宗教団体、対抗する女性候補・・・いかにも共和党vs民主党の構図です。勿論、積極的な殺戮である「パージ」が実世界で行われている訳では無いにせよ、「大きな政府」を目指すのか「小さな政府」を目指すのか。「小さな政府」の行く先には、社会保障の削減、弱者の切り捨てがあり、結局それは、満足な医療を受けられずに命を落としたり生活苦から自殺に追い込まれたりして弱者が抹殺されていく世界が待っているのではないか。そう考える人々にとっては、このシリーズは第3作に至っていよいよ切実な寓話となってるとも言えるのでしょう。 ただ、日本でぬるま湯に浸っている私のような者には、ホントのところはよく分からない・・・。 1作目ほ籠城モノ、2作目はサバイバルでしたが、3作目はまた趣向を変えてきて、両者の中間と言えなくもないけれど、これがなかなかの面白さ。自分の店を守ろうとする市井のオヤジの話と、パージに反対し命を狙われる大統領候補の話とをうまくクロスさせて、巧みに物語を進めます。 万引きを見咎める場面など、非常に魅力的。どういう事態になるのかとハラハラさせつつ、エピソードを通じて登場人物を物語の中に配置してみせる。元スケバンみたいなお姉さんが、イイ顔してるんです。 そしていよいよ、パージの夜が始まる。どこから持ってきたのかギロチンで処刑が行われていて、これが残酷描写そのものよりも、滲むような光の中で描かれているその不気味さの方に、強い印象を受けます。その後も再三登場する、光の中に浮かび上がる惨劇、あるいは教会での儀式。 不気味さとサスペンスと、そしてアクション。ここまでの3作の中では一番面白かったかも。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-11-28 13:22:33)(良:1票) 5.《ネタバレ》 パージ反対派の大統領候補が、大統領選を目前に控えたパージの夜にパージ推進派である与党から命を狙われる続編。3作目ならではの切り口です。安全なシェルターに逃げ込んでいては、民衆の支持は得られない。だから私は自宅でパージを過ごす。命を賭けなければ、社会の仕組みを変えることなど出来ないのだから。なるほど説得力があります。で、案の定、大統領候補は命を懸ける羽目になると。SPの裏切り~逃走~敵ボスとの直接対決まで、ほぼ期待を裏切らぬ展開です。なお“あり得ない”漫画のような設定なので、リアリティ云々の指摘は差し控えますが、パージ終了のサイレンだけは入れてもらわないと何だか締まりません。“恐怖の12時間”という時限設定が肝の映画であることをお忘れなく。後味は良く、そこそこカタルシスも得られますし、2作目の主人公が続投している点はプラス要素と考えますので及第点の続編と判断しました。さて、4作目はあるのでしょうか?後日談としての続編は、本作の価値を下げることに直結しますので止めて欲しいのですが。果たして? 【目隠シスト】さん [DVD(吹替)] 6点(2019-07-10 19:27:10)(良:1票) 4.《ネタバレ》 つまんね。記憶に残ってゆくのはチョコバーくれ子の顔面くらいだ。 暗黙の了解があるとか言って街にセーフティカーが横流しし始めてしまった時点でつまんね。主演の二人が助かりすぎててつまんね。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2019-06-24 20:10:03) 3.《ネタバレ》 パージは、映画の中の架空の世界のように思われるが、日本の戦国時代だって、ある意味、似たようなもんだろう。当時、信長軍にいた俺は、楽しんで人を殺しちまったようだ。いやいや、しまったな~。 【festivaljapan】さん [DVD(字幕)] 5点(2019-06-09 18:56:53) 2.1,2作未見。もっと無秩序で理不尽な展開が待っているかと思っていたら、以外と皆さん普通でした。でもこんな法令なんかあったら、誰も学校の先生とかやんないだろうね。 【木村一号】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-12-29 15:15:10) 1.《ネタバレ》 密室劇の『パージ』→街全体を舞台にした『パージ:アナーキー』の繋がりには正当進化という趣があり、『アナーキー』の満足度は実に高かったのですが、舞台が拡大しきった『アナーキー』の焼き直しにならざるをえなかった本作『大統領令』は、シリーズ内における立ち位置の時点で分が悪かったと言えます。実際、ヴィジュアル面での新鮮味がなく、第三弾にしてこのシリーズは失速を始めています。 また、『アナーキー』のレビューでは政府と反政府組織の対立という要素をまるで扱いきれていない点を指摘しましたが、本作でいよいよ物語の中心にやってくるこれらの要素にほとんど魅力がなかった点も、本作の評価を下げる要因となっています。パージ制度を創設した独裁政権・これを倒そうとする野党の大統領候補・レジスタンス的な活動家という三者が登場するのですが、パージ法という独創的な着想と比較するとこれらの要素は紋切り型で面白みに欠けており、むしろ物語のテンションを下げる方向に作用しています。 また、『アナーキー』には完全武装で人殺しをレジャー化する富裕層と、満足な自衛手段を持てない貧困層という分かりやすい対立構造があって、圧倒的に不利な状況にある貧困層が富裕層を返り討ちに遭わせるという点にマンハントものの伝統的なカタルシスが宿っていたのですが、本作ではスーパーの店主vs万引き女子高生に代表されるように「貧困層vs貧困層」「有色人種vs有色人種」の図式が挿入されたり、貧困層側もある程度団結して自衛手段を講じるようになっていたりと、せっかく前作にあったカタルシスを得やすい構図がわざわざ崩されています。これは残念でした。 本作は興行的に大成功し、第4弾やテレビシリーズ化の企画もあるようなのですが、本作でこの企画のポテンシャルの限界は見えてきたかなと思います。 【ザ・チャンバラ】さん [インターネット(吹替)] 4点(2018-02-23 20:03:34)
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