みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
3.やけに淡々とした映画。視力を殆ど失っていた奥さんが、角膜移植によって視力を取り戻したは良いけれど、それを境に、何となく二人の間がギクシャクするようになって・・・というのだけど、彼らの心の動きを敢えてハッキリとは描かない。というより、心の動きに関する描写は、それを匂わせる部分は確かにあるものの、大幅に省略されていて、そもそも「視力を取り戻した」という大事件ですら、随分サラリと描かれています。 心理に直接関わるような描写の排除。物語の背景には確かに心の動きがあるのだけど、それはハッキリとは描かれず、さらには「行動」としての動きも、物語の背景にある、らしいのだけど、それも直接には描かない。 なるほど、そういう描き方もあるのだな、とは思うけど、いかんせん、これでは訴えかけてくるものまでもが乏しくなってしまって。 妻の視点による映像が再三、登場するけれど、本人の気持ちが我々から遮蔽された状態で、こういう一人称視点(意味ありげで実は意味の無さそうな、歪んだ視点)を見せられても、何を感じればよいのやら。こういうのをもって「幻想的な映像です」と言われても、なあ。 心理を削ぎ落したのはいいけれど、変に思わせぶりなだけで、見ててあまり心に引っかかるものが無い、ってのが正直なところ。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-08-03 20:55:49) 2.心理的な揺さぶりが多すぎて、びっくりしなくなるというかやりすぎも良くないですね。 不信感や不自由と思っていることを描きすぎて肝心な仕掛けのときにそれそれ!と思わなくなってしまうのは惜しい。 あの曲、ブレイク・ライヴリーがきれいに歌っていて耳に残りました。 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 5点(2020-07-24 22:51:30) 1.《ネタバレ》 過去の不幸な事故によって完全に失明してしまったジーナ。だが、夫の献身的なサポートのおかげで今はタイのバンコクで何不自由なく暮らしている。安定した収入、日常の中でのちょっとした気遣い、そして愛に満ちたセックス――。子供にはまだ恵まれていないものの、夫とともにささやかながら安定した生活を送っていたジーナに、主治医から更なる朗報が告げられる。なんと角膜移植により、右目だけだが視力が戻るかもしれないと言うのだ。藁にも縋る思いでジーナは手術を決断する。術後の結果は良好、ジーナは抗生物質を点眼しながら視力の回復を待つことに。次第に戻って来るカラフルな世界に、ジーナは戸惑いながらも喜びを隠せない。お祝いを兼ね、新婚旅行で行った南スペインへと夫と二人でバカンスに旅立つジーナ。だが、訪れた先で彼女はちょっとしたことから夫に不信感を抱くようになる。次第にギクシャクしてゆく夫婦。タイへと帰ってきた彼女は、プールで出会った心優しい男性に気持ちが揺らぎ始める…。それまで愛に満ちた生活を送っていると信じていた盲目の主婦、彼女が視力を取り戻したことで見えてきた夫への疑心を独創的な映像で描いた心理サスペンス。監督は、丁寧な心理描写に定評のあるベテラン、マーク・フォースター。ということでけっこう期待して今回鑑賞してみました。なのですが、冒頭から何度も繰り返されるシュールで実験的な映像表現が正直かなり鬱陶しいというのが第一印象。この内容でどうしてこのような映像表現をしなければいけなかったのか、はなはだ疑問でした。ストーリーの方もわざと説明を極力排除して主人公の不安な心情を表現しているんだろうけど、とても効果的だとは思えません。この監督ってこっち系(いわゆるデビッド・リンチ系の前衛的作風)のひとでしたっけ?もっとしっかりとした躍動的な物語で見せるストーリテラーな人だと思っていたので、かなりがっかりなんですけど。物語のギアとなるべき、主人公の過去に何が起こったのか?現在どういう状況にあるのか?そして未来をどんな風にしたいのか?という重要な要素がことごとく曖昧なので、全くストーリーに入り込めません。最後のオチも投げっ放しの酷い代物。けっこう好きな監督の作品だっただけに、非常に残念な出来でありました。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 4点(2019-10-01 00:33:51)(良:1票)
【点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS