みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
33.《ネタバレ》 どんなに過酷な最前線に送られても生き残る、1人の軍曹と4人の兵隊のお話し。 特に感銘を受ける事なく、ただ不毛な殺し合いを見届けたのみ。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 5点(2023-02-17 17:19:20) 32.《ネタバレ》 この映画は、戦争映画としては低予算だけどサミュエル・フラーが手掛けた作品ではもっともバジェットがかけられているみたいです。これもプロデューサーであるロジャー・コーマンの弟ジーンの手腕の成せるわざでしょう。ほとんど全編がイスラエルでロケされていてイスラエルが魔改造したスーパーシャーマン戦車をイスラエル軍から調達してドイツ戦車として登場させています。もちろんそれらしい雰囲気は皆無ですけど、この戦車は近くで見るととても元がシャーマン戦車とは思えない重厚さ、映画で使われるのは珍しいので貴重です。 この映画は、じっさいに第一歩兵師団にカメラマンとして従軍したサミュエル・フラーの経験をもとにしたオリジナル脚本の映画化で(中盤では従軍カメラマン役でフラー本人がカメオ出演しています)、たとえとしてはヘンかもしれないけど言わば戦争映画版ロードムービーという感じです。この師団にアメリカ参戦時に所属して終戦まで生き残れば北アフリカとヨーロッパを巡る旅を経験したことになるわけです。主役はもちろんザ・軍曹とも言うべきリー・マーヴィンなわけですが、相方みたいな位置づけでドイツ軍にもシュレーダーというナチスに凝り固まった下士官がいて、つねに同じ戦場で相まみえていたというのが面白い。まあ思想的なことや国籍は違うけど、マーヴィン軍曹もシュレーダーみたいに殺しはしないけど部下には必要あらばかなり非情になれる男ではあります。前大戦でのトラウマをシュレーダーの命を救うことで克服するラストは、ここにこそフラー脚本の妙が凝縮されていると思います。 戦車の中での出産や精神病院でのエピソードそして強制収容所での哀しい別れなど、随所にフラーらしさが見られるストーリーテリングでした。血なまぐさいシーンもあるけれど、不思議な詩情に満ちた戦争映画だったと思います。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2019-10-12 23:49:24) 31.最前線での戦闘に於ける苛烈さは十分に伝わるものの、戦況も作戦も戦術もないドンパチをダラダラダラダラ見せつけられて退屈でした。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 4点(2019-09-14 00:02:49) 30.《ネタバレ》 帰還を許されない兵士達が、最前線に留まりながら、空間と時間を滑走する物語。 彼らは、最小限の身振りで音もなく、時には踊りながら、異物(平穏な街にとっての兵士)を華麗に排除していく。それは殺人というより、掃除に近い感覚さえ抱かせる。 暴走する物語のスピードに振り落とされまいとするように、彼らは空間と時間を飛び越えて、ただ戦場を駆け抜ける。 彼らには安息の地も安らげる時間も、帰るべき場所も用意されてはいない。宴のカットが変われば、直ぐに次の戦場(最前線)に放り込まれてしまうのだから。 激動の戦争が終わり、敵兵を背負った老兵の顔には、それでもなお叙情性や徒労感の影はみられない。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-10-23 20:02:55) 29.《ネタバレ》 タイトルと同様、中身も戦争映画にしては地味でした。しかし、それがかえってリアルでいい。幸いにして本物の戦場は知りませんが、緊張あり弛緩あり、だいたいこんな感じだったのかなあという気がします。それに、ラストの皮肉も効いてます。戦闘中か停戦合意かによって、瀕死の敵兵を殺すか救うかが決まる。哀しいような笑えるような。 願わくば、ほぼ同時期に派手で〝スター〟な戦争も疑似体験したマーク・ハミルに、両者の違いを聞いてみたいところです。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-07-04 02:10:57) 28.《ネタバレ》 長い版があるとは知らず、2時間弱のバージョンで見ました。 戦場の悲惨さを熱くならず、クールに描いたところがよい。エピソードの連続なので、時にホッとしたり笑えたりするところがあるのもいいです。「生き残った者が勝ち」というのは、戦争のみならず人生そのものに当てはまることで、そういう点でも評価したいです。4人の若者はそれほど個性的に描かれていたわけではありませんが、現実的にはこんなものかと思います。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-11-20 10:54:59) 27.第2次大戦下のヨーロッパを転戦していく、軍曹と4人の兵士。なぜか彼らはうまく生き残り、残ったら残ったで次の戦線へと送られてしまう。とりわけ優秀という訳でもなく、特にお互い支え合うというでもなく。リー・マーヴィン演じる軍曹、第一次大戦の生き残りである歴戦の強者で、頼りになる親分肌、と思いきや、ノルマンジー上陸などでは非情な一面も見せたり。4人の若者が生き残れたのもおよそ運が良かっただけ、代わりに大勢の補充兵が死んでいく。 しかし映画はあえてそれを皮肉だと声高に叫ぶことはしなくって、戦闘の壮絶さと、その合間のホノボノ感をそのまま提示してみせる。そこに皮肉を感じてもよし、単純に彼らへの愛着を感じてもよし。ただし、軍曹には、ラストで特大の皮肉が突きつけられます。このヒト、役名もただ「軍曹」という、名もなき男。ちょいと気の毒にもなったり。 何もかもが起こりうる、一言で言い表せない世界、それが戦場、っていうところでしょうか。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-09-10 03:27:40) 26.他人事だと思っている頭に最前線の極限状態を想像させるには十分。それぞれのエピソード云々より、死と隣り合わせの駒のような歩兵の虚しさに目が向いてしまう。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-08-24 23:22:23) 25.それぞれの場所が、なぜそこがピックアップされたのかがはっきりしないので、結果、全体としての主題がぼやけてしまっている。ところどころ、このシーンは気合が入っているなあと思う箇所もありはするのだが、結局は平坦なままで、登場人物の変化や位置づけも不明確なまま。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-08-18 01:11:19) 24.《ネタバレ》 アンソニー・マンの傑作「最前線」のパワーアップ版とも言える作品。 「最前線」も素晴らしい映画だが、サミュエル・フラーのリアルタッチの戦場空間はより凄味がある。 地雷に「去勢用」なんてあるのか・・・初めて知ったわ。 特に海岸での銃撃戦から一転して“抱き合う”場面・・・コイツらさっきまで殺し合いしてたんだぜ?スゲエよ。 ギラ付く太陽、泥と砂にまみれた肌、黒い“勲章”の中からギラギラ輝く眼光・・・。 「ノルマンディー」における内蔵が丸見えになった遺体のリアルさは強烈だ。 第一次大戦の戦場から始まるストーリー、二つの大戦を股にかけた男の生き様。 リー・マーヴィンの激戦をくぐり抜けて来たという面構えがカッコイイ。 こんなにカッコイイリー・マーヴィンを見たのは初めてかも。 マシンガンでも必ず生きて帰って来る不屈の精神。 その下で戦う四人の部下たちも個性のある良い面構えだ。 どんな戦場でも必ず生き残る5人の戦士たち。生き残ると予言されていても、いつ死ぬか解らないというスリルを感じられる。 鬼軍曹が率いる「第1師団」は様々な戦場を駆け抜ける。 海、砂漠、市街、平原、森・・・幾多の戦場と散っていく仲間たち・・・それでも奴らは生き残る。 戦闘の中で垣間見える人間の狂気、潜伏者と犠牲者・・・取り敢えず熟女とババアに目覚めそうになるシーンもあった。 ババア結婚してくれ。 「停戦」に始まり「停戦」で終わるストーリー・・・狂気として片付けるには引っかかるシーンも幾つかあったけど、それでもこの映画の面白さは揺るがない。 傑作。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-31 10:52:29) 23.《ネタバレ》 ツタヤ発掘良品で借りました。2時間40分ほどありました。戦争映画を見慣れていないせいか、特に前半、だれが味方で、いったい何と戦っているのかわからなくなりました。ほとんど迷子状態です。第二次世界大戦の歴史を詳しく知ってから鑑賞しないといけない映画だったのでしょうか。 中盤、軍曹の言ったせりふ。「戦争と人殺しの境界線は紙とペンで決まる。」ぐっときました。そして、そのせりふを裏付けるかのような、冒頭のシーンとラストシーン。この3つのシーンだけでも、見る価値のある映画だと思います。 ただ、まじめに作りすぎて単調になっているので、エンターテイメント性は低い映画だと思います。それから、80年の映画にしては、映像がきれいです。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-07-24 13:54:40) 22.《ネタバレ》 好きな映画です。連合軍の侵攻に合わせて戦地を巡る小隊に起こる出来事を横に並べてゆく構成にストーリーのうねりは無い。また、局地戦での勝敗や連合軍の勝利は重要視されていない。それを散漫と感じるかどうかで評価は分かれるでしょう。私は物語の根底に押しつけの無いヒューマニズムが感じられて、劇場で観たときからお気に入りです。原題はこの小隊の名称だけど、邦題も良い視点を持っていると思う。最前線は兵士が死んでゆく場所。そこでは命の価値が暴落します。この小隊は常に最前線に身を置きながらも死を回避し、やがて終戦にたどり着く。決して彼らの命が高値を付けた訳ではなく、暴落しながらも価値を保った風情です。でも、それが生き残るということ。長く大きな戦争を生き延びた生命と兵士たちの人間味がリンクしてほのぼのとした感慨が湧いてくる。戦争映画には珍しく、あたたかな見応えを残してくれる作品です。老兵に指揮された若者たちが生き残る様は、親ガモに見守られた子ガモが巣立つようで、青春映画の趣きもありました。学生時代以来で約30年ぶりの鑑賞でしたが、アメリカもこの戦争までは戦う大義があったからか、空気が爽やかです。ベトナム以降の戦争映画と比べると、とても健康的に映ります。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-04-14 10:33:26) 21.「ルーク、フォースを使え」と心の中で何度も思ってしまったのはオレだけではないはず。160分オーバーの完全版(?)の方を見てしまった。長かった・・・ 【Junker】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-02-27 01:43:27) 20.これは良い映画です。戦闘シーンとか、ヒューマン・ドラマとか、各部は平均点ちょい越えって感じなのですが、見終わると総合的にはなかなかでした。第二次世界大戦のヨーロッパ戦線を網羅的に描いてくれています。「バンド・オブ・ブラザース」と比較しながら見ると楽しいです。リー・マーヴィンの存在感が光っています。 【ジャッカルの目】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-02-20 22:51:57) 19.《ネタバレ》 戦闘シーンはリアルなのだが、脚本らしい脚本がないため、どうしてもとっ散らかった印象を免れない。北アフリカ、シチリア、Dデー、フランス、ベルギー、ドイツと戦場の舞台は豊富で、戦闘シーンも砂漠、市街戦、精神病院や古城など様々であり、エピソードはそれぞれ面白いのだが、それらにあまりつながりがない。これは登場人物の造形がしっかりしていないのが原因として大きい。小説家、農家の息子、サックス吹き、臆病な名射手、鬼軍曹となかなか面白そうなメンツが揃っているのだが、その設定を十分に活かしきれていない。監督の実体験が元になっているそうだが、ただ体験だけ映し出されても映画としては面白くならない。もっと人間ドラマが見たかった。オープニングとエンディングの対比は唯一良かったと思う。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-11-23 23:05:53)(良:1票) 18.レンタル屋で目に留まり、作者の体験に基づく..に釣られ鑑賞..隠れた名作!を期待して観たのですが、戦闘シーンはショボイ(金がかかっていない)し、ストーリーは途切れ途切れで言葉足らず..登場人物も大雑把に描かれ..何が言いたいんだか良く分からない..これで、フィクションだったら最悪..「プライベート・ライアン」 「バンド・オブ・ブラザース」 「プラトーン」 と比べると、月とスッポン... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-10-25 15:14:52) 17.約2時間の劇場公開版も十分素晴らしいのだが、S・フラー監督の本来意図したと思われる約3時間のバージョン(スタジオによる再構築版)はカットされたショット・エピソードの大幅な復活と再編集によってさらに充実し、作品の深みを増している。元々が大戦中の断片的な挿話を積み重ねていくスタイルのドラマ構成にさらに複数のエピソードが追加された形だが、散漫になるどころか、逆に旧版では解りづらかった部分もより明瞭になり、「生き残る」という主題がより強烈に印象付けられるものとなっている。木陰で休憩する四銃士たちの会話。ドイツ側スパイとの攻防。『フルメタル・ジャケット』(1987)の先駆けともいえる古城での戦闘。リー・マーヴィンに花で飾ったヘルメットを少女が手渡す美しい場面の後に綴られていた残酷な顛末、、。埋もれていた印象深い断片の数々が加わることによって、戦闘/休息、大人/子供、悲惨/ユーモア、正常/異常、敵/味方、生/死といった諸相はさらに渾然とし、クライマックスである収容所の場面の静かな感動は間違いなく「短縮版」以上だ。 【ユーカラ】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-11-03 18:34:16) 16.映画史上のベストワンを選ぶなんてとうてい出来っこないけど、戦争映画のベストワン作品を選べというなら、文句なしにこの映画を小生は推す。ストーリー的にはサミュエル・フラーの『鬼軍曹ザック』の焼き直しではあるものの、どんな状況下においても日はまた昇り、人は生き、そして死んでいくという「真理」を、ここまで簡潔に、美しく見せてくれる映画はない。そんな、永遠の1本です。《追記》リー・マーヴィン演じる、苦虫を噛み潰したような“鬼軍曹”のヘルメットを、花で飾る幼い女の子。ナチスの収容所で助け出し、ヘルメットを被らせて軍曹が肩車をしている時に、命の灯が尽きて死んでいく男の子。…はじめてこの映画を見てからすでに20年以上(!)もの歳月がたっているのに、この2つのシーンがいつまでも頭から離れない。ヘルメットと子供たちをめぐる、一言も台詞のない小さなエピソード。しかしそこには、フラー監督の「祈り」が込められている。ささやかだけれど、はっきりと、力強く、世のすべての「無垢なるもの」に唱えられた祈りが。そして、あたかも「戦時下」のように子供たちの命が簡単に奪われていく現代ニッポンにあって、その「祈り」の声は、何と切実で悲しく響いてくることか、と思う。・・・以上、この映画の評価とは何の関係もないタワゴトです。すみません。ただ、そういう“想い”をさせることにおいても、やっぱりこの映画はぼくにとって永遠のベストワン作品です。 《追追記》フラーの戦争映画におけるヘルメットは、ひとつの「イコン」ですらあると思う。そしてこの晩年近くの本作で、『鬼軍曹ザック』にはじまるフラー作品の“ヘルメット・クロニクル(?)”が完結した感があって、それゆえいっそう胸をしめつけられたことを今もありありと憶えている・・・。何か中途半端に“再評価”されかけて、また忘れかけられている気がするけれど、フラーは、「カルトな作家」というより本当に「偉大な監督」さんだったんだと信じております。 【やましんの巻】さん [映画館(字幕)] 10点(2009-06-13 16:39:07) 15.《ネタバレ》 北アフリカ、イタリア、イギリス、ベルギー・・・各地で行われる諸作戦、その最前線を、ただ見せつける。作戦の背景や目的は明かされず、語られず、ただ生きるために殺し、殺されないために生きる。戦争下において殺しとは生活の営みである。花で飾られたヘルメット、棺桶を喜ぶ少年、分娩を手伝う四銃士とそれを見守るドイツ兵、一時の幸せを感じ軍曹の肩で息絶える少年。それらと同列にみなされる殺しという営み。時を刻み続ける死体の時計がその現実を突きつける。 リアリズム、センチメンタリズム、ヒューマニズム、ペシミズム、そんなものよりも映画は時としてこうした雑多なファンタジーにこそ詩情のごとき個性を与える。紛れもなく映画らしい映画。映画の力を得た映画である。 【stroheim】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-04 16:08:44) 14.《ネタバレ》 これは…通好みの一品ですね。ドイツ軍が「死んだ振り」作戦(それも一人じゃないよ!一部隊丸々だよ!!)をしたり、いきなり戦場でお産が始まったり(しかもそれを手伝って勲章もらってるし)となんだか独特な味わいがある作品。トーチ作戦>ハスキー作戦>オーバーロード作戦>マーケットガーデン作戦>バルジの戦いとヨーロッパの主要戦線を転戦してるのにほとんど作戦に絡んでないように見えるところがステキ。ところであのドイツ人将校はお産の間ずっとあの十字架にしがみついて隠れていたのでしょうか?…恐るべし、ゲルマン魂、ですね。 【MEL】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-10-21 14:16:12)
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