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男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け

1976年【日】 上映時間:109分
ドラマコメディシリーズものTVの映画化
[オトコハツライヨトラジロウユウヤケコヤケ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-08-14)【イニシャルK】さん
公開開始日(1976-07-24)


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監督山田洋次
助監督五十嵐敬司
キャスト渥美清(男優)車寅次郎
太地喜和子(女優)ぼたん
倍賞千恵子(女優)諏訪さくら
前田吟(男優)諏訪博
下條正巳(男優)車竜造
三崎千恵子(女優)車つね
太宰久雄(男優)桂梅太郎
佐藤蛾次郎(男優)源公
笠智衆(男優)御前様
中村はやと(男優)諏訪満男
笠井一彦(男優)中村
佐山俊二(男優)マンションの管理人
岡本茉利(女優)お手伝い
榊原るみ(女優)(ノンクレジット)
水木涼子(女優)(ノンクレジット)
加島潤(男優)
谷よしの(女優)とらやの客
西川ひかる(女優)飲み屋の女将
東郷晴子(女優)青観の妻
桜井センリ(男優)観光課長
久米明(男優)市長
寺尾聰(男優)観光係員
佐野浅夫(男優)鬼頭
大滝秀治(男優)大雅堂の主人
岡田嘉子(女優)志乃
宇野重吉(男優)池ノ内青観
原作山田洋次
脚本山田洋次
朝間義隆
音楽山本直純
作詞星野哲郎「男はつらいよ」
三木露風「赤とんぼ」
作曲山本直純「男はつらいよ」
山田耕筰「赤とんぼ」
主題歌渥美清「男はつらいよ」
撮影高羽哲夫
製作内藤誠(製作)(製作進行)
企画小林俊一
高島幸夫
配給松竹
美術出川三男
衣装松竹衣裳株式会社
編集石井巌
録音松本隆司(調音)
中村寛
照明青木好文
その他東京現像所(現像)
山田洋次(4Kデジタル修復版総合監修)
近森眞史(4Kデジタル修復版)
岸田和美(4Kデジタル修復版)
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【クチコミ・感想】

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53.シリーズ最高傑作だと思う。 イニシャルKさん [地上波(邦画)] 10点(2023-09-24 18:02:38)(良:1票)

52.《ネタバレ》 私もイニシャルKさんと一緒でこの17作目がシリーズ最高傑作だと思います。いや、このシリーズだけでなく、山田洋次監督の撮った全ての映画の中でも最高の映画はすばりこれだと言いたい。少なくとも世間的にやたら好評で数々の賞を獲得した「たそがれ清兵衛」なんかではない。←ここが最も重要である。本物の山田洋次監督ファンならば山田洋次監督と言えば誰が何と言おうと「男はつらいよ」の監督です。と言う筈です。そんな寅さんシリーズの中にあって、唯一、寅さんがマドンナに振られない。失恋しない作品であって、また善人しか出てこないこのシリーズの中にあって、唯一の悪人が出てくる。大地喜和子演じるマドンナで芸者のぼたんの明るさ、そんなぼたんが大事に貯めた200万円という大きなお金を悪人に騙し取られたことを知った寅さんが裁判所が向こうの方を持つなら俺が何とかしてやるとばかりにぼたんの見方となる寅さんの男としての心意気、やってること、言ってることは滅茶苦茶だけど、その滅茶苦茶な生き方こそ寅さんそのもの!そんな寅さんの心意気に心を打たれたぼたんが「私、初めてや!男の人のあんな気持ち知ったの!」て言うその台詞にこそ寅さんの優しさが伝わる素晴らしさを見ることが出来る。話の前半、飲み屋で偶然、出会った画家との旅先での交流、更にはいつもと同じで旅先で出会う人々のやりとり、寅屋でのおいちゃん、おばちゃん、妹さくらと亭主の博、寅さんシリーズに欠かすことの出来ないお隣の印刷屋(朝日印刷)のタコ社長との会話の楽しさなど全てが面白くて可笑しくて、切ない。そして、この映画はラストも素晴らしい。寅さんシリーズ史上、最高の感動をもたらしてくれるあのラストシーン!寅さんがぼたん宛てに送ってきたもらった画家(青観先生)の牡丹の絵を見て、「先生!ごめんよ!」と言って東京に向って手を合わせるシーン!このラストがあるからこそこの作品がシリーズ最高傑作と言われる所だと思います。笑えて、泣けて、寅さんの惚れた女(マドンナ)の為なら自分はどうなっても良いというその姿勢、寅さん映画の素晴らしさが全て詰まった文句なしの大傑作! 青観さん [DVD(字幕)] 10点(2023-09-23 22:54:27)(良:4票)

51.《ネタバレ》 シリーズ17作目。はははっジョーズだ!
源ちゃんの千切れた腹わたにボカシ掛かってるわ(※BSテレ東)、そこまでリアルに再現したんだなぁ。さくらは狂った挙げ句サメに食い殺されるし、現実と夢の関係を考えたりもしたけど、こりゃ何も考えてないわ。単に息抜きとして楽しんで創ってるんだわ。

満男の入学祝いというのが劇中時間の経過を感じさせる。あとおばちゃんが寅のことを「寅さん」から「寅ちゃん」に呼び方を変えてる。何作前からかなぁ?ご祝儀袋にいくら包んだんだろ?
シリーズ随一の名作と呼び声の高い本作。普段のように寅がバカをやるのでなく、お人好しな一面と、男気のある一面を見せる下町人情話。
この話が発祥かどうかは解らないけど、文無しジジイが実は金持ちで~ってのは割とよくある話。そして実は高名な画家で絵が高く売れて~ってのも黄金パターンかもしれない。古本屋店主が絵を見て青観作だと気づく展開は、解っちゃいるけど“おぉ~~!”ってなる。
青観と志乃のエピソードは、後からなるほど~と納得。当時の状況を知っていると、より意味深く感じられたことだろう。

前半と後半で別な話になるパターンかと思いきや、後半に大きな足跡を残す青観先生。借家のボロボロの床の間に似つかわしくない素晴らしい牡丹の絵は、芸者に身を落とし、貸した金は帰らなくても、明るく前向きに生きていくぼたんの生き様のよう。
「決まってるじゃないかよ、お前さんと所帯を持とうと思ってやって来たんだよ。」初めての決着が着かないパターン。この終わり方大好き。リリーの結婚話で、気まずい空気を作ってしまったから、ぼたんには自分から冗談としてジャブ打ちしといたんじゃないかなぁ?それだけぼたんとの気さくな関係を大事にしたかったんじゃないかな。
東京に向かって手を合わせる最後もすごく爽やか。一本完結の良い人情映画を観たなぁって気分にさせてくれました。 K&Kさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2023-09-09 17:40:57)

50.《ネタバレ》 シリーズの中でも傑作に入る出来でしょう。特に、寅さんの男気が前面に出ている。金を騙し取られた芸者ボタンへの想い。「裁判所が奴の肩を持つのなら俺が仇を取ってやる。明日刑事が来て、車寅次郎はここの者ですかと聞かれたら、縁もゆかりもない者と言え、そうしないと、満男が犯罪人のおいとなる」そう言って出ていく寅さん。ここは泣ける。そして、有名画家に芸者ボタンのために絵を描いてくれと頼む。断られると、啖呵を切って捨て台詞を吐いて出ていくが、画家が絵を送った事を知ると、東京に向かって手を合わせ、お礼を言う。マドンナへの愛情というより、男寅次郎の、女へのいたわりが前面に出ている。決して、失恋もしていない。 戸沢一平さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2023-07-30 21:50:14)(良:1票)

49.《ネタバレ》 前半の宇野重吉とのかけ合い、渥美さんの芝居が生き生きしているし、寅さんとしても新たなフィールドを開拓している。会話をしているだけでコメディが成立している。これで手応えを感じた山田監督が、その後のアラカン(第19作)とか仁左衛門(第29作)の登場を考案したんだろうな、と想像するのも楽しい。●その重吉さんは7万円のエピソードで役割終了かと思ったら、そのまま龍野まで引っ張っていき、それがぼたんとの出会いに絡んでくる展開。この構成も意外に斬新かも。ぼたんが柴又へ来てからは、生々しい金の問題とかが出てきて割と重たい雰囲気なんだけど、それがぼたんの涙一発で全部裏返るインパクト。●そしてやっぱりこの作品の大いなる価値は、岡田嘉子さんを引っ張り出して、その演技を映像に保存したことでしょう。あの激動の人生を送ってきた岡田さんに男性側から「僕は君の人生に責任がある」などということを言わせ、切り返しに岡田さんから、人生における後悔とは、という台詞を言わせるなど、山田監督ははっきりいって鬼です。そして、第10作の田中絹代さんと並んで、この人こそが監督にとってのマドンナだったのかな、ということも考えてしまいます。 Oliasさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-02-07 02:28:18)(良:1票)

48.今から46年前くらいの?日本の情景が、ところどころに映し込まれているのがよかった。
旧すぎて見た事もないような車が珍しすぎてすごい、この頃の車はむちゃくちゃカッコイイ、こんな時代を返せ!とか、すごくレトロな物が置いてある!と思ったり、むしろ現代そのものにしか見えないシーンもあったり、日本はこんなに変わってないんだな、と思う所もあった。 aoさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2022-02-06 08:03:44)

47.《ネタバレ》 安定した面白さ。
話の展開がお約束なので安心してみてられる。
ただ牡丹が200万騙されたのって自業自得かな。
騙す方が悪いけど騙されるのもちょっと警戒心なさすぎ。
でもラストは良かった。
絵を売らないってとこもいいし寅さんが牡丹を幸せにしてやるって覚悟で会いに行ったのが伝わった。
絵が届いてなくて結婚してたらあのまま堅気になってたんじゃなかろうか。 Dry-manさん [DVD(邦画)] 7点(2020-12-19 21:41:32)

46.17作目。宇野重吉の演じる池ノ内青観が最高にかっこ良いし味がある。宇野重吉は息子の寺尾聡との共演って珍しいのかな。そういえば前作で寺の住職役で出演していた大滝秀治が、しれっと古書店の店主ででていました。このシリーズは過去の出演者が違う役で結構出てくるので、そういうところも何か笑えます。ところで、私にとって本作は今までよりちょっと笑いが少ない気がして、みなさんほど評価が高くありませんがお許しを。 ぽじっこさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2020-11-21 19:46:17)

45.《ネタバレ》 シリーズ中でも名作の呼び声が高い本作だが、まずプロット自体がいつもと少し違う特徴をもっている。

著名な日本画家を演じる宇野重吉は、マドンナ以外のプレーヤーとしては今回は重要な役どころで登場する。(本作では貴重な親子共演も果たしている)
その演技は聞きしに勝る名演技だった。特に冒頭、飲み屋で無銭飲食をし、寅さんが「とらや」に連れてくる場面では、おばちゃんの言うとおり「ルンペン」にしか見えない立ち振る舞いだったが、故郷である播州・龍野で寅次郎と再会した時には、一流芸術家のオーラを身にまとっている……といった名優の変幻自在の演技ぶりを堪能できる。

この龍野で出会う芸者・ぼたんが今回のマドンナなのだが、通常は寅さんが一方的に意識をして舞い上がってしまうところ、今回は恋愛感情を感じさせるシーンは特段見られず、いつもの「困っている人を放っておけない」寅さんの気性が炸裂して、ラストの展開まで行ってしまうし、「お前と所帯を持とうと思って来たんだよ」と言いつつ、二人が今後どうなってしまうのかは(本作だけを観れば)オブラートに包んで大団円となっている。

つまり、シリーズ中の1作ではあるものの、本作については「単体の作品」として起承転結が成立しており、実力派俳優たちの名演と共に、人情味あふれる爽やかなラストで終わるため、評価が高いのだと思われる。

確かに、寅さんが本当に所帯を持つなら、ぼたんのような天真爛漫な女性か、リリーのような気が強い女性が相性がよいのでは……と思い始めた作品。 田吾作さん [インターネット(邦画)] 7点(2020-08-03 14:24:44)

44.《ネタバレ》 岡田嘉子の台詞「人生に後悔はつきものなんじゃないかしらって。ああすればよかったなあ…という後悔と、もうひとつは、どうしてあんなことしてしまったのだろう…、という後悔…」は彼女の人生を重ね合わせると、含蓄がありますね。本シリーズには珍しくこの作品には悪人が登場します。そのせいか勧善懲悪が明確化し、テンポ・スピード感ともによくなっています。ラストの方で寅さんがアイスキャンディーを買うシーン粋な感じがして、好きなシーンです。 買い物はああいう風にしたいですねえ。
<追記>14年ぶりに再見。本シリーズには芸術家がよく登場するが、概ねよくは描かれない。ただし、本作では芸術家本人は悪くは描かれず、名前(権威?)に翻弄される周囲を滑稽に描いているとも言える。また、金銭問題に関して法と倫理の問題が取り上げられるが、200万という微妙な金額で騒動になるのが妙にリアルでシビアでもある。そして、金銭詐欺にあったマドンナの苦悩を中心として描かれてしまったため、色恋沙汰が弱い事に物足りなさは感じる。結果、寅さんの活躍機会が少なかったようにも思える(悪人と対決するのはタコ社長だし)。だからと言って、寅さんが画家に絵を描かせてカネの工面を要求するシーンは少々やり過ぎかなという気がしないでもないが、山田監督としてはそこまでしても芸術家の価値や存在意義というものを問いたかったのかもしれない。という点においては異色作だと言えるのかもしれない。 東京50km圏道路地図さん [ビデオ(邦画)] 8点(2020-07-26 03:13:52)(良:1票)

43.《ネタバレ》 シリーズ最高傑作の一つと言われているので期待してみたのですが、最後まで普通かなと思っていました。
しかしあのラスト。手を合わす寅さんもいいのですが、ぼたんが「一千万円もらっても売らない」といっていたのが印象に残りました。後味が良い作品です。
(2020年1月再見)7点→6点へ減点。
前半の日本画の大家エピソードは、それ自体がパロディーみたいで面白い。
問題は後半。借金やら詐欺やら訳ありすぎるマドンナと、所帯を持とうとする寅さんの動機がいささか弱い。
後味も爽やかな気分にはなれなかった。
最高傑作とか思わず、期待しないで見るのが吉かと。 mhiroさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-01-08 18:43:33)

42.《ネタバレ》 私もシリーズ最高だと思います。「売らない」で涙。東京にむかって手をあわせる寅さんで涙。
笑いと涙の人情あふれる素晴らしい映画です。 まっかさん [DVD(邦画)] 9点(2019-05-18 10:23:37)

41.男はつらいよが好きで もう3周以上してますが、マイベストは本作です。
「もうお金なんか要らない」で半泣き、「絶対売らない」で号泣。何回見てもそう。私的ツボに はまりまくりです。 くろゆりさん [CS・衛星(邦画)] 10点(2019-02-09 22:55:40)(良:3票)

40.《ネタバレ》 一般的に評価が高いようだし、実際キネマ旬報ベストテンでも2位だったようですが、どうもピンとこない。理由のひとつは、寅さんがマドンナに振られるというパターンではないこと。一応「俺と所帯を持つか」なんて言ってますが、寅さんとぼたんの間に色気がなさすぎ。そもそもぼたんの登場が遅いし。このぼたんのエピソードが金まみれで、見ていてどうにも居心地が悪い。「男はつらいよ」には合わない種類の話では。最後のためにそれをあえて持ってきて、その最後もきれいにまとまっていますが、どうも最後だけっていう気がする。特に後半が、あまり楽しくないです。 アングロファイルさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-09-13 05:59:37)(良:1票)

39.冒頭の見ず知らずの図々しい爺さんに寅さんを除く家族が遠慮しすぎる違和感はあったけど、龍野でその爺さんと寅さんがバッタリ出会う相変わらずのご都合主義には大分慣れた。「相合い傘」といいこの頃の作品はとってもいい。 ProPaceさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-09-02 23:11:47)

38.《ネタバレ》 ぼたん(太地喜和子)の魅力、気風の良さ、清清しさが光る映画。金を騙し取って金持で過ごすことが、何の意味を持たないこと。人として生きる意味が無いこと。寅さんやぼたんのように、人のために本気で笑い、怒り、泣き、そのことが本当に幸せに生きることなのだと、描いている。老画家も、そのことに気づき、ぼたんや、寅さんのために絵を描く。

「男はつらいよ」シリーズ中での名作に、とどまらず、岡田嘉子、宇野重吉、太地喜和子の演技において、
「男はつらいよ」シリーズの枠を超えた、昭和を映す日本映画の名作と皆にすすめられる。 cogitoさん [DVD(字幕)] 8点(2016-08-15 20:22:24)(良:1票)

37.こういう世界が徐々にいい感じに思えてきた。
寅屋での言い争いはあまり好きではなかったが、慣れてくると笑えてくるし、とにかくありそうで無いこの家庭的な雰囲気も悪くない。
今回はマドンナの印象はかなり薄くなって、良い意味での「普通の映画」だった。飽きること無く最後まで楽しく、終わりのもちょっと惜しいぐらいによく出来た作品だと思う。それでも「普通」に感じるのはもしかするとこの良い世界に慣れてきたからだろうか。 simpleさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-05-09 21:16:07)

36.《ネタバレ》 ストーリーが本当に良くできていますね。「寅次郎相合い傘」と並ぶ人気作ですが、私はこちらに軍配を上げたいと思います。シリーズ初の悪役が登場し、お金やら法律やらの話になるので、男はつらいよの中ではけっこうシリアスな作品だと思います。悪役に鉄槌が下されることはありませんでしたが、これこそ「男はつらいよ」らしさなのかもしれません。ラストは打って変わって爽やかで余韻の残るものであり、唸らされました。宇野重吉は良い役者ですね。 川本知佳さん [DVD(邦画)] 9点(2014-09-21 23:46:42)

35.《ネタバレ》  男はつらいよと言うのは、半年間隔で見るようにできているんだなあ、とつくづく思う。ここ数作の寅の酷い言動を毎日立て続けに見ていると、ちょっとうんざりしてしまうというか、寅のことが嫌いになってくるのだ。実際とらやの人たちも、赤ちゃん連れ帰って放ったらかしたり、見知らぬ爺を連れ帰って朝風呂使わされたりが半年ごとでなければ、あんなにいい人では居られないのではなかろうか?……というか、おばちゃん人がいいにほホドがあるぞ。ま、それはともかく。

 今作は宇野重吉と岡田嘉子の会話が、もちろん現実世界でのあの事件を彷彿とさせているのだが、実際人の人生の決断なんて後からアレコレ言っても、詮無いことなのだよなあ、としみじみ思わされる良いシーンだった。こういう時に、タラレバを思いめぐらしてもしょうが無いと、さっぱりと現状を見据える女と、ウジウジと過去を捏ね繰り回す男の違いを、思い知らされる。

 さて、画家先生とぼたんと寅の話だが、それほどのいい話とは思えない。というより、ありがちな展開だ。先生が困り顔で奥へ引っ込んだ時に結局絵を描いちゃうだろうことも、ぼたんが寅を自分の部屋へ引っ張っていった時に、絵が送られたんだろうことも、そしてこの人はこの絵を金になんか変えないだろうことも、みんな画面で説明される前に分かってしまっていたものな。

 まあ、そういう予定調和を楽しむのが『男はつらいよ』なのだと言えば、そのとおりなのだが。しかし、それならそれで、寅さんはキッチリ振られて欲しいものだ。
 だって、そうしないと次が作れないじゃん。 Tolbieさん [DVD(邦画)] 6点(2014-06-08 05:46:18)

34.《ネタバレ》 このシリーズでは初の悪役登場で憎たらしかったな~タコ社長頑張った!。ストーリー展開にやや無理あるけどもとっても面白くていいですね。絵を売りにいって値段を交渉する場面はおかしい~、たぶん寅さんは指一本=1000円だと思ってたよね(笑、せめて電車賃とかいってたし)。そんなおもしろい場面の中に名優たちのさりげないけど重厚な演技力が光る一作。さわやかなラストも最高!名作と誉高き本作、十二分に満喫イタシマシタ Kanameさん [DVD(邦画)] 9点(2014-04-06 10:39:22)

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【点数情報】

Review人数 53人
平均点数 7.85点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
400.00% line
535.66% line
6815.09% line
71222.64% line
81120.75% line
9916.98% line
101018.87% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review5人
2 ストーリー評価 8.00点 Review7人
3 鑑賞後の後味 8.42点 Review7人
4 音楽評価 7.40点 Review5人
5 感泣評価 8.16点 Review6人

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