みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.《ネタバレ》 佐分利信、鶴田浩二、この二人が主演しているだけで凄い重厚感を感じる。加えて、仁義なきでお馴染みのオールスターキャスト! これだけのメンバー出ていながら世間的には意外と知られていないのは何故でしょう? 組長の佐分利は、捨て子(しかも女子)を大事に育てる慈悲のある紳士。だが、裏を返せば冷徹未慈悲なやくざの顔を見せる。 最後は、鶴田と佐分利の確執が見せ場になる。 金子信雄が相変わらず、くせのある役で出ており、成田三樹夫も流石の安定感でいつも同じに見える(笑) 火野正平のエピソードは必要ないのでは? 【とれびやん】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-02-26 21:24:49) 5.《ネタバレ》 「家庭ではお人よしのパパが、会社のためとなると犯罪同然の行為を平気でやって他を押しのけようとする」「人間は組織の中に組み込まれると怖いほど凶暴になれるものですね」と嘆く高橋悦史が、ラストでファミリーのために凶暴化する。娘婿という微妙な立場だが、彼の行動は組織のためではなく家族のためなのか?この中途半端なポジションと彼の心情・行動にとても興味が沸く。 結局ヤクザも組織人であり、使い捨てなのは会社員と一緒。たとえ組織のために凶暴になっても役に立たなければクビになる千葉真一。「わしはもうあほらしくてやってられんわ」はリストラされたサラリーマンの悲哀そのもの。佐分利信を守るために苦渋の選択で解散を決意する鶴田浩二だが、最後は家族愛?に負けて殺される。任侠映画を見慣れていると、現代ヤクザの武闘派TOPが鶴田浩二というのはどうも違和感あったのですが、こういう理不尽な結末を迎える悲哀ある男を演じるのであれば納得の配役で彼にしかできないでしょう。 どこまで史実なのかわかりませんし、ちょっと駆け足でストーリーをおいにくい所はありますが、40~50年前の日本は政財界ヤクザの癒着がここまでだったのかと思うと、隔世の感があります。ヤクザも形を変えつつ生き残っているとはいえ、社会から締め出されて行き場を失っている事の問題もあるのかと。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-26 12:42:13) 4.《ネタバレ》 いくらかなりと実在のモデルに基づいているとは言え、実録モノ風のドギツイ抗争映画ではなくって(そういう要素もあるけど)、かつての任侠の時代から経済ヤクザの時代への移り変わりの中で、取り残されていく昔気質の男の悲哀のようなものが描かれたフィクションです。その男を鶴田浩二が演じているというのも、因縁めいているといいますか。前半はあまり物も言わず静かに佇んでおり、後半、組長代行として活動を開始しますが、もはや彼の時代ではなくなっていて。ひらがなしか書けない鉄砲玉の千葉チャンは組長に見捨てられ、病弱ながら仁義を背負った鶴田浩二にもまた残酷な運命が待ち受け、高橋悦史演じる娘婿の医者に代表されるような、インテリヤクザの時代が予告されて映画が終わります。組長役の佐分利信、声がかすれ気味で凄みに欠ける部分があるのが少し残念ですが、それでも、仁義を重んじる昔気質の面、家庭における父としての面、計算高いドライな面、これらを併せ持った存在感あふれる人物像になっています。そしてまた何と言っても、これでもかと出てくる出てくる個性的な脇役の数々。ヤクザ映画博覧会みたいな楽しさもありますね。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-11-09 10:44:06) 3.ひどい..暇つぶしにもならない、駄作... 【コナンが一番】さん [CS・衛星(邦画)] 1点(2014-09-13 18:52:39) 2.《ネタバレ》 日本版ゴッドファーザーという触れ込みだったが、というよりは華麗なる一族のやくざ版。こわーい東映の面々に囲まれてもそれをも圧倒する佐分利信の存在感がすごい。実話を巧みに取り入れながらテンポ良く進む脚本もすばらしい。成田三樹夫の小市民ぶり、渡瀬恒彦の暴れっぷり、やりたい放題の千葉真一、あっさり殺される志賀勝や今井健二と脇役(ミッキー出番が多くてほとんど隠れ準主役だけど)の活躍も見ごたえ充分。それにしても華麗なる一族もそうだけど、佐分利信がこの手の役をやるとほんと善悪を超越してしまう。部下をことごとく切り捨てるなどやってること結構ひどい(これがゴッドファーザーとの一番の違い)んだけどそうは感じないし。結局今回は関東進出できずにおしまい。次作以降のラスボスを考えたら今回が最大のチャンスだったかもしれない。ちなみに今回は味方の若頭が鶴田浩二で敵のラスボスが菅原文太。2作めは若頭松方弘樹でラスボスは三船敏郎。3作めは味方の若頭が遠藤辰郎(実働は菅原文太)でラスボスが三船敏郎と片岡千恵蔵(!!)。だんだん敵方が強力になってる・・。 【陽炎】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-11-09 01:47:55) 1.《ネタバレ》 予想以上に面白かった。 しかし、それにしても鶴田浩二の疲れきった感じの演技には、かなり驚いた。 最晩年の作品なのかと、疑ってしまったほどだ。 この頃から既に体調が悪かったのか?それとも、単なる疲れ演技か? 真相は知らないが、とにかく鶴田浩二の疲れきった演技が、負のオーラをメラメラと発していた。 お目当てミッキーこと成田三樹夫は、本作でもかっこよすぎた! あのドスのきいた声に、カツラ(!)っぽいカチっときめた髪型と、ストライプ柄のヤクザスーツ。 そして何より、本作での飄々としたオトボケキャラが何とも良い。 相手方のヤクザ衆からデカイ声で凄まれても、「おぉー、びっくりした」。これにはゲラゲラ笑ってしまった。 又、相手方のヤクザから暴力をふるわれ、「ア、イテテイテ」。これもツボにはまった。 ああいう人をくった様なオトボケヤクザを演じさせたら、成田三樹夫は最強であるし、その魅力も倍増する。 単なるコワモテのヤクザ俳優でなく、こういった人間的愛嬌もにじませる成田三樹夫は、ほんと愛すべきヤクザ俳優である。 ところで、本作での最大の見所は、鶴田浩二がラストで息をひきとるシーンだ。 苦しみにもがきながらも、紙とペンを握り締め、組の解散状を書こうとする。 これはまさしく「鬼気迫る演技」で、息をのんで見入ってしまった。 鶴田浩二の魂のこもった演技を観ることができたという意味でも、本作を観て良かったと思う。 その他の出演陣も豪華で、個性も強い俳優ばかりが出演している。 それぞれが持ち味を発揮しており、全体的に見応えのあるヤクザ映画だ。 成田三樹夫を目当てで本作を鑑賞したものの、作品自体も非常に面白く、掘り出し物で得をした気分である。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-09-02 20:43:28)
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