みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.《ネタバレ》 女子中学生の繊細な顔の変化に圧倒された。日本のアニメでは出せない質感だ。アイスホッケーシーンも素晴らしいのだが、完全に想像の世界のはずのインサイドのアイデアあふれる仕掛けや描写が良い。思春期の悩みや葛藤は世界共通な事をあらためて思い知らされた。変に異性への恋心シーンを挟んで来ない所がすっきりしていて良い。シンパイが選択肢を煮詰めすぎてパニくってるシーンは笑ったが、笑うと同時に根っから心配性の私にはあるあるなので、身につまされた。心の中に救ってくれる要素を持っている人は幸せだ。うらやましい。 エンドクレジットで日本語吹き替えに大竹しのぶと多部未華子という女性俳優が混じっていたのに気づいた。声優に交じって全く違和感なかった。 【ほとはら】さん [映画館(吹替)] 7点(2024-09-05 19:14:50) 5.《ネタバレ》 ついに思春期をむかえた少女ライリー。今回は3日間の合宿中、親友たちと憧れの先輩との関係に悪戦苦闘するライリーの心のなかで起きていた感情たちのドタバタ劇。一作同様とてもよくできていて、思春期に到来する新キャラの4つの感情がにはどれも納得。とくに大人たちは、シンパイ(anxiety)の登場には心当たりしかないでしょう。新しい感情たちと比べると1作目以来の5つの感情たちはどれも「単純」だった。そこに、感情が複雑さを増していく様子が広大なココロを舞台とした冒険として描かれる。中心になるのはヨロコビ(joy)とシンパイの対立?だけど、いきなり倍増した感情たちのそれぞれに意味のある活躍の場を用意しているのもいい(思春期の子どもの親としては、ダリイ(ennui)がツボでした。それからノスタルジーの扱いも面白い)。そして、終盤、ついに暴走してしまうシンパイとパニックに襲われるココロをみんなで乗り越えていく様は、親目線でも感涙もの。そこにあらわれる「自分らしさ」へのストレートなメッセージも大変すばらしい。 ただ、前作や最近のいくつかのピクサー映画に共通する点だけど、どこかロジックの組み立てのほうが優先されていて、よくできているのだけど「感動」よりも「感心」が先に来てしまう感じ。鑑賞中、物語にどっぷりつかるよりも「あ、そういう設定なのね、よくできてるなあ」みたいに思うことが多くて、映画を観ているというよりは心理についての本を読んでる感覚に近い。それは悪いことではないのだけれど、もう少し「感情移入」できたらなあ、とは思う(このテーマ・設定では難しいか・・・)。 思春期の子どもだけれど、恋愛の話が一切出てこなかったのは今風なのかな(前作ラストではちょっとそういう雰囲気もあったのに)。相手が必ずしも異性じゃくてもいいのだけれど「イイナ(envy)」が恋愛となったときにどんな感じになるのか。あと身体の変化との関係とかももう少し描いてもいいのでは?とか。ココロの奥底に幽閉されている「深く暗い秘密(deep dark secret)」が実は最後に大きな仕事をするのではないかと思ったら、オマケ映像止まりだったり・・・。まあ、設定が設定なので、つい、もうちょっと深い話を期待してしまうだけれど、当然脚本チームではそういう議論もあったろうから、あえて、このあたりは切りすてて3日間の成長物語にまとめたのだろう。それは、映画としては結局正解だったと思う。 ちなみに字幕版で見ましたが、ほとんどの映画館が吹替版のみの対応で、字幕版は一部の映画館の夜の回のみというところが多いのは残念。久々のレイトショーでしたが、観客の半分くらいは外国人と思われる方々で、鑑賞中「ここはアメリカか?」と思うような、笑ったり突っ込んだりする人たちがあちこちにいて、とても劇場の雰囲気がよかったのは思わぬプラス要素でした。 【ころりさん】さん [映画館(字幕)] 7点(2024-08-18 09:07:53) 4.《ネタバレ》 前作と同じく、物語の主人公たちは「ある人間の感情」。すなわち感情が支配して人間を動かしていることを視覚的に表現した実験的な作品であるが、結局のところ感情たちが動くのは「人間がそう感じたから」である。 一時期、「不自然な現象は全部妖怪のせい」なんて言い訳が子どもたちの間で流行ったが、本作の感情たちと主であるライリーは一心同体であって、自分の心の中のモヤモヤを人のせいになんてできない。 ピュアなむき出しの感情で喜怒哀楽を表出してきた少女が大人の階段を上る。 自我が強くなり、ただ喜び悲しむのではなく、悩み、妬み、反発し、そんな自分自身が嫌になって感情が暴発する。 モヤモヤチクチクキリキリする気持ちをぶつけた先で相手の気持ちを理解することができ、再び穏やかな優しい感情が戻ってくる。 思春期を視覚で見る恥ずかしさったら。 本当によくできた作品だと思う。 ただひとつ残念なのは、ランスなんちゃらってゲームのキャラがあれっきりだったことかな。いつ再登場するかワクワクしてたのに。 【denny-jo】さん [映画館(吹替)] 7点(2024-08-13 21:43:51) 3.《ネタバレ》 アタマの中の大冒険、シリーズ第2弾。高校生になったアタシ。アタマの中に思春期軍団が侵略。アイスホッケー試合が中心。アタマの中でドタバタやってるけど中身が無いのは前作と同様。 【獅子-平常心】さん [映画館(吹替)] 6点(2024-08-11 05:31:04) 2.《ネタバレ》 前作はピクサー作品の中でも最も好きな映画だったけれど、今回も楽しませて貰ったわ。 思春期を迎えたライリーに訪れる感情の嵐を描いた2作目。人格を形成してゆく上でライリーの内部はかなり複雑になって、シンパイを始めとする新たな感情の影響によってこれまでの様々な経験がヨロコビの思惑から外れて混沌を生み出し・・・そうね、人生は複雑で厄介だわ。ライリーとヨロコビを通して単純な善悪、正邪の二元的世界から重層的に絡み合った世界へと成長してゆく過程を描くお話。 前作に比べるとちょっと色々とひっかかってしまうところはあるのね。 追い出されてしまった感情たちが指令室を目指す展開は前作の焼き直し感があるし、前作はそれが旅のような道程に感じられたのだけど今回は要所要所が点で描かれて、あまり長い道のりを移動してゆく感覚はないのね。 シンパイは悪役みたいなポジションになっちゃってるし(彼女の判断もまた重要な筈なのだけれども)、前作が産まれたばかりのライリーの中にヨロコビが生まれてからの10年以上が描かれ、そこに誰にも当てはまってゆく普遍性が描かれているのに対して、今回は主な物語がたった3日間の出来事なのでライリーのごくごくパーソナルな、生活のちょっとした一部を切り取ったような感覚。外側の舞台もほぼ合宿先の高校という閉塞した空間ゆえ、かなり閉ざされた感覚のする映画なのね。 でも今回はライリーが本当に人間クサいキャラへと成長してる事を実感させてくれるの。何しろ見ていて共感性羞恥が刺激されてギャー!ってなっちゃうシーンが続出。『私ときどきレッサーパンダ』もギャー!って映画だったけれどアレって前半の方だけだったでしょ、でもこの映画はほぼ全編。「ライリー、いた、いたたたた」みたいなシーンに悶絶必至、って。個性的な感情たちによってライリーに人としての魅力が備わってゆく流れ、それは作品創りにもシンクロしているみたいで、それって映画的だわね。 個人的には推しなムカムカの出番が多かったのと、イイナーが可愛かったのが良かったわ。あとジアッキーノ先生の音楽が前作を踏襲して心地よかったのも。エンディングの日本語版独自主題歌(お得意の既成曲流用パターン)はちょっとアレ。 【あにやん🌈】さん [映画館(吹替)] 8点(2024-08-02 15:15:20)(良:1票) 1.《ネタバレ》 前作をかなり好きなので、だいぶ期待して観てしまいました。結果、期待しすぎだったか。 もともと、続編は難しいだろうなと思った作品だったので、どういう話にするのかにかなり興味があったのですが、新キャラがワラワラ出てくるだけで、その他はあまり感心するようなところはなかったです。 しかも、新しい性格たちも、そろいもそろって全くキャラが立ってないし。 前作ではとても効果的だった、様々な心理的な仕組みを表すギミック(性格の島だとか、忘却の谷底だとか、夢のスタジオとか、なぜか古いCMソングを何度も口ずさんでしまうとか)も、今回はいまひとつでした。 やっぱりビンボンは偉大なサブキャラだったよなあ・・・ ライリーの思春期が3日で終わるとかも、脚本の練りが足りないよなあ。ピクサーもついに終わっちゃったのかな? そうそう、最近のディズニーでは鼻についていたポリコレ臭がほとんどなかったのはプラス要素でした。 まあ主役たちが人間ではないのですが。 【Northwood】さん [映画館(吹替)] 5点(2024-08-02 00:21:00)
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