みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
5.《ネタバレ》 ちょっと珍しい室町時代を舞台にした時代もの…ではあるのですが、お話の内容というのは本質的には非常にシンプルな(で実際の成り行きも最初に最後まで見通せてしまうだろう…的な)モノではあるので、これもやはり「ナニが」というよりは「どう」語られるか、という、より見映えその他の部分に力点を置いて鑑賞すべき作品には思えますね。その意味では何よりもまず第一に、かなり気合の入った大掛かりな邦画だった様には思えていて、その見た目等のクオリティというのはワリと隅々まで行き届いてハイレベルだったな…と思いますね。他方、重ねて、お話の内容自体はだいぶシンプルなのですが、画づくり自体の感じは結構こだわって薄汚れて荒んで=観易いというよりは逆、みたいな感じでもあり、また台詞による説明や・そもそも台詞の言葉遣い自体も(これも多分こだわりとして)ごく古めかしい=ちょっと分り易くはないモノになっていたりもして、個人的には、最も一般的な(こーいう大規模な)邦画の娯楽作よりは、より芸術的というか作家性を感じられるというか私の好みには近い方の全体の質感ではあったかと思ったりもしますね。 もう一点、当然の如くに時代劇的…と言いつつも、私としては、より正確には(更に)西部劇的…みたいな感覚をも覚えられましたのですね⇒音楽なんかが率直に完全にソッチ系のヤツだったよな…と。タイトル通り「無頼」が主人公・中心人物なので、そこについては確かに西部劇の方がむしろ近いのかも…と思ったりもしますが(⇒侍って、なんだかんだ、やっぱ秩序立って=畏まってますからね)とは言え特に後半は、そんな西部劇みたいに寂寥・寂寞にニヒルをカマす…みたいな感じでもなく、もっと脂切って血腥い「濃ゆい」物語にはなってゆくのですよね。取り分け、またなんだかんだ西部劇でも必ず中心に据えられている、遂にその暴力がもたらす「カタルシス」というモノ自体は、今作では(通常の西部劇のソレよりも)遥かに強大なモノになっていた、かとは思うのですね⇒暴力でしか世界を動かせなかった時代に、より大勢でそれをつくり上げて+更にはそれを大勢で「共有」する行為のそのモノがまたカタルシスとなる…コトをも描き出して居る、と。ただ、結局のトコロでは今作は、先立つ数々の優れた西部劇と同じく、最後にはその暴力によるカタルシスを「礼賛」するものではない…というコトもまた、確かに示してくれてはいたとも思えては居りまして、その意味でもごくオーソドックスな=シンプルに共感が可能で+それ故に普遍的である、と言って好いだろうお話であったかな、と思います。再度、端的な映画としての(物理的な)クオリティは全編通して非常に申し分の無いものだったし、内容もごく「王道」であったな…と⇒クライマックスの大泉洋にはかなり感情移入できたな…と⇒素直に楽しめたな…と感じました。オススメできます。 【Yuki2Invy】さん [映画館(邦画)] 7点(2025-01-26 12:58:35) 4.史実をモデルにしているので,結末はわかっているので驚きはないです. ワイヤーアクションの殺陣には少しがっかりした. 【あきぴー@武蔵国】さん [映画館(邦画)] 6点(2025-01-21 21:50:03) 3.<原作未読>猿だのカエルだの言われていた才蔵が強くなっていく過程は面白かった。修行の内容は今の感覚では…、いや当時の感覚でも頭おかしいレベルだけど、柄本明が凄すぎて少年漫画のそれかって妙に納得しちゃった。演じたアイドルの子はアクション頑張ってたから演技については言うまい。一方、主演の大泉洋は三船敏郎を意識して蓮田兵衛を演じたという。監督の頭の中にも恐らく「用心棒」はあったと思う。そんなマカロニウエスタンな作風も嫌いじゃないし、お金がかかってるのも十分伝わってきて贅沢な映像なのは確か。そのうえで、少々残念に感じたのは一揆が力技すぎた点かな。一揆はそんなものと言ってしまえばそれまでだが、最後の方はさすがにちょっと飽きた。選挙がない時代、民はこうするしかなかったんだなーとか、まだ応仁の乱以前ということで、太平の世は遠いな~とか、いろいろ思うところはあった。 【リーム555】さん [映画館(邦画)] 6点(2025-01-20 21:06:57) 2.《ネタバレ》 見終わって真っ先に思ったのは、こいつぁ昭和の頃によく作られたチャンバラ時代劇、ぽいな~でした。音楽然り、カット割り然り、極めつけは夕日を背に歩いてくる大泉洋たち然り。時代考証も一応はされてはいたみたいですが、もうそんなの関係ないくらいエンタメエンタメしまくりで、野暮なツッコミなんかいらぬお節介と思えてしまうほど、懐かしのチャンバラ時代劇を感じさせてくれました。で、最初に「ぽい」といったのは、あの頃の時代劇は勧善懲悪がほぼ主流だったけどこの映画は多少は勧善懲悪を本流としながらも、やや考えさせられる不変的な問いかけ要素も含んでいて、痛快なエンタメ映画にとどまっていなかったのと、それを象徴するかのような堤真一の存在が単純な憎たらしい悪役ではなかった点ですね。私利私欲ではなく揺るがない理念や信念を持って行動するタイプで、それでいて処世術で世渡りもするような、単純に善悪で割り切れるようなキャラではなかったです。まあ何となく中村主水みたいな、そんな感じでしょうか。 この映画の主演はもちろん大泉洋。彼のファンも大勢観に来るでしょう。がしかし、今回の大泉さん、あまり表情の変化がなく多彩な演技力をあまり感じられませんでした。主演とは言いつつもなんかそこまでぱっとしないんです。主人公ぽくないというか、困難や試練を苦労して乗り越えるようなこともなく、終始ひょうひょうとしているんです。だからどちらかといえば孤児の才蔵の方が主人公ぽくは感じられましたね。読んではいないけどもしかしたら原作小説は才蔵が主役なのかな?わからんけど。とにかくこの才蔵くんが努力して強く成長していく過程がまるで少年漫画のようで面白かったし、最後の大立ち回りも最高にイカしてました。ハッキリ言って大泉洋よりもめっちゃ強かったです(笑) 正直、もう少しコンパクトにまとめても良かったんじゃないかなとも。それと殺陣のシーンにもう少し迫力は欲しかったな。なので最初は及第点で5点くらいかな。て思いもしたんですが、チャンバラ時代劇がめっきり減って需要もあるのか分からぬこのご時世に、それでもこうやって作品として世に出してくれたことへの感謝と、作品から滲み出てくるチャンバラへの熱い愛をいやというほど感じ取れたのでプラス1点で6点にしました。あしからず。 追記:もしこれから鑑賞してみようかと思われているのなら、多少なりとも歴史を軽くかじっておくことをお勧めします。室町後期と応仁の乱あたりを中心に。私は知らない状態で鑑賞してしまったので知ってたらもう少し感じ方も違っていたかも...と後悔しちゃったので。はい。 【Dream kerokero】さん [映画館(邦画)] 6点(2025-01-19 21:37:04) 1.《ネタバレ》 記録では、蓮田兵衛は京都で起こった土一揆の大将で、金持ちの家に乱入放火して財宝を奪い取り、最後は捕まり殺されたらしい。 無頼ものだと痛快に終わらせたいところだけれども、史実を踏まえると逃すわけにはいかないので、終わり方が難しかったと思う。今作、若干、終幕あたりが冗長気味だったかもしれない。 それにしても大泉洋は役者が板についてきた。HTBの駐車場でコントをやっていたのはもう20年以上も前。立派になりました。 【ぶん☆】さん [映画館(邦画)] 6点(2025-01-10 23:20:22)
【点数情報】
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