みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
20.《ネタバレ》 希望と豊かさを求めてフランスに来たはずが、社会の隅に追いやられ、親の貧困を引き継いた若者たち。いつ放たれるか分からない弾丸のように、鬱屈が全編を充満している。今や移民抜きでは国家が成り立たないのに、「郷には郷に従え」の極端な解釈が断絶を発生させる矛盾。発展のため、都合の良いように扱い、切り捨てていく白人主体のグローバル社会のなれの果てが今日も亡霊のようにフランスに憑依しているのは周知の通り。日本も決して絵空事ではないのだ。幸せになるためが経済のためにすり替わっていないか? 当時25歳のカソヴィッツ監督による瑞々しさが、同世代の若者を覆っている残酷さをより強調させる。 【Cinecdocke】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2017-09-11 19:07:49) 19.フランスっぽくない映画。 そしてあまり中身のない映画。 【aimihcimuim】さん [DVD(字幕)] 5点(2014-08-28 00:25:11) 18.政府や国家権力に対する不満や怒りを「暴動」という形で訴える。私たち日本人には真似できないことかもしれないが、それが国民性の違いといえる。 物語は、ボブ・マーリーの曲と共にそんな暴動シーンから始まり、人種・移民問題、貧富格差、犯罪や暴力などフランスが抱える社会問題を浮き彫りにしていく。とはいえ、力説しているわけでもなく、説教ぽさもなく、低所得者や移民が多く暮らす団地地区を舞台に、そこで育った幼馴染の若者たちの日常をドキュメンタリー風にさらりと映しながら、現代社会の歪みを淡々と描いている。 ヴィンツ、サイード、ユベールを中心に仲間内でじゃれ合ってるかと思うと、すぐ口論になったり、子供じみてるようで、投げやりな態度、でも何か生き方や自分を変えたいと体中にエネルギーを溜め込んでいて、些細なことですぐキレる。常に暴力や犯罪と隣り合わせの頽廃的、刹那的な若者たちの姿が実にリアル。「こんな生活から脱するんだ」という心の叫びが生々しく、「落下が問題ではない。着地が大切なんだ」というフレーズもテーマを明確に表しており、観ている側に痛いほど伝わってくる。若者たちの会話(フランス語が分かると)も面白く、モノクロの映像と音楽もカッコいいし観る側をずんと惹きつける。 【シネマブルク】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-05-18 01:00:18) 17.《ネタバレ》 出来ることならこういう男とは一生関わりを持たずに生きたい、と思えるような頭のまったくない感情青年ユダヤ系、まだ小僧のおもかげを残すアラブ系、一応考えるアフリカ系。青春群像。前半拳銃が出たら、それは後半で必ず火を噴く、という定理が、これもどたんばで守られた。危ないほうでなく、最も危なくないと思われていた人物によって、ってところがミソ。とにかく全編なにか煮立ってる感じが満ちていて、おそらくそれと対照されるのが、のどかに現われる「牛」の幻影なのだろう。ヌンチャク振り回してたプッツン男をはじめ、反日常的なヤツばかりだけど、でもこういうヤツは確実にいるなということは感じる。屋上にたむろしてるのとか。ピリピリとした退屈の日々。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-10-19 11:55:53) 16.《ネタバレ》 銃拾ったちんぴらがいつ発砲するのかハラハラドキドキした。 【ホットチョコレート】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-09-21 18:25:34) 15.《ネタバレ》 あまり、見ることのできないフランスの一面を見ることができる作品です。ここには、我々が思い浮かべるいわゆる「フランス」は出てきません。黒人やアラブ人、ユダヤ人といった移民系の若者達のある1日の姿を通して、フランスの抱える闇の部分を映し出しています。そのエピソードのふしぶしに、彼らがおかれている立場というのが表現されています。一般のフランス人からはゴロツキ扱いされ、警察は完全に犯罪者予備軍としてしか見ていなかったり・・・・・ こういう重いテーマではありますが、非常にセンス良く作られているのはさすがフランスと いう感じですね。 スキンヘッドに銃口を向けるシーンからラストにかけての展開が圧巻でした。白黒の映像がリアルさを増幅させていて、非常に緊迫感がありました。(まあ、後味の悪い終わり方ではありましたが。) オープニングの暴動シーンで流れるボブ・マーリーが非常にクールでした。 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-09-01 13:45:02) 14.パリ郊外に住むユダヤ系、アラブ系、アフリカ系という3人の若者の、出口のない鬱屈した日常生活を淡々と、しかし緊張感たっぷりに描き出す。一般的にイメージされる文化の香り高い「フランス映画」には余り出てこない、「移民国家」としてのフランスの姿。いつ引き金が引かれてもおかしくない状況の中で、一丁の銃が街を彷徨い、そして悲劇を生む。ラスト・シーンは結構衝撃的でした。そして私も、フランスでの暴動のニュースを見て真っ先に連想したのが1995年の本作です。つまり最低でもこの10年の間、フランスではいつ今回の様な暴動が発生してもおかしくない状況がずっと続いてたってことですよね。暮らしへの不満は、いつしか他者への憎しみになる。マチュー・カソヴィッツの先見性と問題提起に+1点、7点献上。 【sayzin】さん [地上波(字幕)] 7点(2005-11-26 00:03:49) 13.面白くなくはないんだけど、2回に分けて鑑賞するほどカナリ眠気に誘われたんで、緊張感のない展開に5点が妥当。 関係ないけど、キレてフランス語喋るフランス人って面白いなぁ。 【c r a z yガール★】さん 5点(2004-06-24 22:31:21) 12.憎しみは憎しみを生む。この言葉は単純なようで非常に重みのある言葉だったとかんじました。 【アンリ】さん 8点(2004-03-26 23:50:01) 11.見知らぬ人に、つけもの石を体に載せられて、「どうだ、分かるか、このつけもの石の存在が、その意義が、形態が、質感が、アウトラインが、作られるに到るまでのプロセスが…分かるか、どうだ、分かるか。俺はコレをずっと背負ってきたんだ、分かるか」と言われているような作品。私は、ただただ、「重い…重い…重い…」としか言えない。そんな作品でした。 【ひのと】さん 4点(2004-01-05 21:28:15)(笑:1票) 10.独特の閉塞感にM・カソビッツの才気は充分に感じられる。しかし、本作単体で考えた場合、あまりにプロットが散漫ではないか? 観ていて重さだけが心にのしかかるばかりで、情を動かすまでには至らなかった。 【恭人】さん 4点(2004-01-05 20:27:40) 9.いっ、痛い、痛すぎる。このどうしようもない閉塞感、それなのにそれでも生きている(死んでいない)っていうのを、ヴァンサンの目が微妙に離れてるのが象徴しているみたい。カソビッツ、映画撮らないのかなぁ。 【Bridget】さん 6点(2003-10-03 01:47:30) 8.さほど素晴らしい作品とは思えなかった。主人公たちの単純な思考に起因する怒りに対し、見ているこちらが逆に怒りを覚えた。「そんな簡単な感情故に一人の人間が殺される事って許されるのか?」という疑問が、作品を見ながらずっと頭の中に浮かんでいた。厳しめですが4点で。 【wood】さん 4点(2003-07-06 23:33:17) 7.この映画を観たのは高校二年のときでそのときうけた衝撃が今でも尾を引いてます。テレビつけたらモノクロの映像にボブマーリーのburnin(でしたっけ?)が流れてたっつう感じで。なんの先入観もなかっただけにショッキングたった。 【つか】さん 10点(2003-06-01 18:14:07) 6.下手な米産の映画を吹っ飛ばす荒みっプリ。さすが仏、シンプルながらも病んでました。けど他の国でも同じような事は在る筈、それを撮ったカソヴィッツ監督は流石。↓スゴイっすね・・・ 【venom】さん 7点(2003-03-10 01:11:26) 5.かつてのこと、私はようやくこの映画について語る時を持てた。それというのも私は詰まらぬ仕事で、ほとんど墓穴を掘りそうな状況下にいたからだ。私は悪意ある相手に対して全く無防備だ。無防備が美点であるとすれば、徹底して無抵抗を貫いたガンジーは地上を歩いた天使というべきであろう。きわめて崇高な思想の体得者でありながら、危険に身を挺せず、単一に純化された行動類型に徹した。だが何かが欠けていた。それが憎しみだ。私は憎しみにとらわれていた。この映画を観たのも、もの凄い形相で拳銃を発砲しようとするヴァンサン・カッセルのスチール写真が眼に飛び込んできたからだ。タイトルそのものが、私の求めていたものであった。憎しみは向こうから微笑みかけてきた。私とこの映画は荒々しく手を結んだ。憎しみは私の中と外を自由に往復した。観客は数名、これこそ映画館だ。映画は『ストーカー』の引用から始まった。深い井戸を落下する火。高層ビルから飛び降りた男の話だ。落下しつつ、1階毎に「まだ大丈夫、まだ大丈夫。……大事なのは落下ではなく、着地だ」という。これが彼らの生活態度における落下の隠喩であることが語られる。あとは拳銃をぶっ放す直前の異様な緊張感が間となって、暗くそして唐突に続いて行くばかり。ゴダールのロードムービー『気狂いピエロ』の紛れもない盗作。フィルムノワールの伝統にある『汚れた血』、人種差別に抗議する『ドゥ・ザ・ライト・シング』など、いくつかの映画が兄弟である。驚くべきことに、ドストエフスキーまで登場する。高層ビルから飛び降りた男の話は、『白痴』で語られる断頭台のエピソードに酷似する。絶望的な瞬間へ向けて、いよいよ意識は鮮明となる。最後の4分の1秒となっても、まだ耳は聴いている。頭が身体から切り離される瞬間へ向けて、死の瞬間へ向けて、頂点へ向けて、異様な成熟を作り出していく。これは本来的な時間の成熟、つまり時熟である。そして同時に引き算の無限分割が、アキレスと亀のような無限時間を錯覚させる。それが落下であり浮遊である。落下する天使、これが堕天使だ。ショットのつなぎ方も抜群に心地よい。拳銃がぶっ放されていなくとも十分に映像と音とで効果的に撃たれてしまう。撃たれることの享楽に偏執的にとらわれてしまう。最期の互いに拳銃を頭に付け合うシーンは鮮烈だ。私はこれと同じシーンを見た。それは何と、子供たちが互いの頬をつねるジャンケン遊び「ブルドック」であった。 【mitty】さん 10点(2003-01-06 22:37:35) 4.荒れた環境でも生きようとする若者達。でもその生き方の自由さえも社会環境によってねじ曲げられてしまう。憎しみは憎しみを生む。シンプルなメッセージ、モノクロで洗練された構成。たまらなく美しく悲しかったです。 【カエル】さん 10点(2002-10-30 03:39:30) 3.「大した事ない奴には大した事は出来ない」って皮肉なのか?、これは・・・。 【眼力王】さん 6点(2002-08-01 14:50:16) 2.なんとも言えないダメっぷりの悲しさ、どうしようもない閉塞感は好きです。 【リナ】さん 8点(2002-02-05 09:53:47) 1.映像はとても斬新、結構関心しました。ただ、つかみどころのない話で、なんとも集中力にかけるストーリー。そこからは面白みがなかった、、、てことで、映像に5点。 【あろえりーな】さん 5点(2001-12-05 07:54:48)
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