みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
5.《ネタバレ》 リドリー・スコットも同じ題材で撮ったけど、やっぱしナポレオンの映画と言えばこのアベル・ガンス版でしょ。私はコッポラが修復した81年の4時間版を観たわけだけど、オリジナルはなんと上映時間9時間!その他にも短いものは110分もありそして5時間30分、おまけにトーキー化されたものなど知られているだけでも10くらいの異バージョンが存在するというまさにディレクター・カット商売の先駆けみたいな感じです。ナポレオンの士官学校時代から始まり4時間かかってもやっとイタリア遠征に取り掛かるところまでしか描かれていません。いわばナポレオンの青春時代編といった趣きですが、時代背景としてのフランス革命の推移も割と丁寧に語っています。この作品の凄いところはその目くるめく様な映像のド迫力で、高速モンタージュ・多重露出・VFX特撮・手持ちカメラ撮影など、この当時には映画撮影に必須の技術がすでに完成していたというのは驚くしかありません。この映画は、士官学校時代・トゥーロン攻囲戦・フランス革命の推移・ジョセフィーヌとの結婚・イタリア遠征というのが大まかな構成ですが、どのシークエンスも大がかりなセットや大量のエキストラが使われていて引き付けられてしまいました。とくに国民公会議場や乱痴気騒ぎみたいな舞踏会のシーンでのモブ映像はまさに数の暴力といった感じで、カネが相当掛かってますよ。公会議場でナポレオンが恐怖政治で粛清された面々の亡霊と対峙するところも印象深いのですが、ここで「私は世界革命を起こして欧州共和国を創るのが目標だ!」と演説するのはまるでレーニンかトロツキーみたいな感じで、フランス革命は共産主義革命の雛形だったんだなという感が深まりました。 全長版ではナポレオンの生涯のどこら辺まで辿ったのかは興味あるところでもありますが、おそらくこのストーリーテリングのスピードではせいぜい皇帝戴冠あたりだろうなと思います。それにしてもこんなに尺が長いと、サイレント時代ですから劇場での劇伴演奏する楽団は大変だったでしょうね。感想としては満点つけたい誘惑はありましたが、実は半分しか観ていないのも同然なので、マイナス一点とさせていただきます。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2025-01-04 22:14:36) 4.3時間42分版鑑賞。こんなに長尺でのサイレント作品とは知らなかった(泣) 兵学校時代からイタリア遠征までがじっくりと描かれているのですが、一つ一つのシーンが長過ぎて、絶え間無く流れるBGMに何度も意識が遠のきそうに。 自ら出演している(なかなかの美男子)監督のナポレオンへの思い入れを感じる、一体幾ら製作費を費やしたのか、何千人のエキストラを起用したのか、唖然とする超大作。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 5点(2019-08-10 20:02:02) 3.《ネタバレ》 こりゃ驚いた。 サッシャ・ギトリの「ナポレオン」とタメを張れる・・・いやそれ以上の傑作だ。カーマインの音楽も素晴らしい。 フランス革命後の波に載って皇帝にまで上り詰めたナポレオン。 前半部分のナポレオンは差別や嫉妬、上司とのトラブル等に耐え、自己研鑽を続ける若き士官として描かれる。 この頃は野心に満ち好機を待ち続けた“兵士”だった。 嵐を乗り越え、議会の混乱を乗り越え、ギロチンに消える貴族たちを眼に焼き付けて・・・。 それが後半になると、様々な政治的困難に直面する“政治家”としての側面も見せてくる。革命で暴徒と化し自由を求めて歩む民衆を見て、ナポレオンは嬉しそうに笑みを浮かべる。 下積み時代の自分と民衆を何処か重ねてみているようだ。 そんな男が民衆の頂点に立ったと思ったら、最終的には民衆から命を狙われるようになってしまう・・・皮肉なものだ。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-04-09 20:16:44) 2.サイレント超大作としての雰囲気は存分に味わえるが、それでも面白くはない。 正確に言うと、フランス革命などの歴史に精通しているか、もしくはナポレオンという人物によほど興味を持っている人でない限りは楽しめない内容だと思われる。 淡々と映像は進むので、意外と4時間は早く過ぎたが、映像の垂れ流し且つ内容の薄さは否めず、印象に残っているシーンがほとんどない。 同じアベル・ガンス監督作品なら、断然『鉄路の白薔薇』が良い。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2009-08-18 08:53:47) 1. どなたが新規登録なさったのかは存じませぬが、一足先にレビュー&コメントさせて頂きまする。本作は元々12時間に及ぶ、超大作なんて生易しい表現では済まない化け物大作がオリジナルです。が、根性ナシの私は4時間版しか観てませんw。それでもオリジナル版の片鱗は充分に窺えましたよー。いやぁ凄い!フランス革命~第一帝政の戦乱と陰謀と栄光と挫折を映像で味わうならコレを超える作品は恐らく今後も無いでしょう。アベル・ガンス監督本人も”革命の大天使”と謳われロベスピエールの懐刀としてジャコバン恐怖政治に辣腕を振るった美貌の青年サン・ジュストを嬉々として演じて圧巻。相済みませんが三分の一の短縮ダイジェスト版ゆえに2点マイナス致しまする。嗚呼トリプル・エクラン観たかったナァ…。 【へちょちょ】さん 8点(2003-09-25 04:51:58)(良:1票)
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