みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.メッセージ性を前面に押し出した映画は苦手なんだけれども、これは観てよかったと思う。連合赤軍がどうというよりも、その理念が何であれ、権威主義的な組織に身を置くことの恐ろしさを改めて思い知らされた。 【クルシマ】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-06-07 00:39:00) 5.えらいものをみてしもた。 直後はそれでいっぱい。確実に今までみた中で一番恐ろしい映画となった。 観て三日は、突然目の前に永田洋子が現れて、あの目で、わたしを石のように固定し、 「○○さん。あなたは、あの時○○したわね。あなたは、それを、どう総括するの?」と、ゆっくりと刺すように、問う。そのイメージに苛まれた。 実際は、長身のわたしよりはるかに小柄だと思われる彼女の、巨大な威圧感。 「自己批判しなさいよ!」問いつめられ問いつめられ否定され否定され、自分というものの意味をとことん剥がされて、 恐怖に視界の狭まったわたしは、あの場で一体どう言うだろう?わたしに一体、何ができるだろう?そう真剣に想像することは、息が詰まるほど恐ろしい。恐ろしいがきっと「何か」にはなる。一度は観て欲しい。そしてリアルに想像して欲しい。 しばらくは(きっと何年か)観る自信はないけれど、たとえ二度と観なくても、あの叫び声は、一生忘れないと思う。 【air】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-05-27 12:26:56) 4.若松監督は当時の世論がそうであったように革命に全霊をかける青年たちを支持していたらしく、それゆえに青年たちの凶行ばかりがクローズアップされているこの事件の背景をちゃんと知らせたいと思った、というニュアンスの記事を読んだ。だから「あさま山荘事件」よりもそこに行き着くまでを丁寧に描き、その組織自体が生まれるべくして生まれた当時の日本の社会情勢と簡単な時代の流れを当時のフィルムとナレーションを使って説明してゆく。芸術性よりもメッセージ性に重きを置いている映画だと思うのだが、若松監督の映画はどれもそうなのだが、監督の「伝えたいという想い」の力強さがそのまま芸術性を引き出しているように思う。国家権力に立ち向かう若者たちは立ち向かうために組織をつくり、組織の中の権力を手に入れるため、また維持するために凶行に走ってゆく。弱いから徒党を組む。そして弱いから権力を欲す。「人は愚かである」という言葉では片付けられない。生きた時代、生きた場所によって誰もがこの事件の主役になり得、殺す側、殺される側になり得たということがこの映画を見るとよくわかる。長い上映時間中、けして目をそらすことができない。映画が真剣にこちらに語りかけてくるから。 【R&A】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-05-19 16:42:14) 3.ここに描かれた人々と自分自身との間に明確な線引きは出来ないと理解する人であれば、この映画と何かを共有することが出来るだろう。人は生まれながらにして弱く、それでも他者に競り勝って生き延びることを遺伝子レベルでインプットされた動物である。共産革命という理想の前に、より優位に立とうとして争ったのは彼らが特殊な思想に洗脳されていたからではなく、掲げられた理想がどのようなタイプのものであっても同じことが起こっていたに違いないとわたしは思う。集団というものが宿命的に持っている要素が凝縮され、さまざまな不運の積み重ねによって壮絶な粛清、逃走、自滅への道をひた走って行く。昭和という時代を語る上で、避けて通ることの出来ない日本人の恥ずかしい記録を、若松監督は同じ時代を生きた映画人として、強い使命感から1つ1つフィルムに刻みつけた。自主制作という言葉の響きから連想されるよりもはるかに完成度は高い。その圧倒的なテンションの高さは、3時間10分という長編をかたときも飽きさせず、スクリーンに釘付けにする。学生運動が時代のかいた汗だとしたら、連合赤軍とあさま山荘は掻き崩された汗疹の傷だ。歴史の中で一瞬の点としか捉えられることのないこの事件は、人が人でいる限りたぶんどんな時代、どんな社会でも繰り返される可能性を秘めている。 【anemone】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-05-02 09:56:25) 2.出だしから、歴史年表的なさっぱりとした映画のすすめかた、原田のオッサンのナレーションで映画をしめる!と思いきや、そのうち、赤軍の俳優達に引き込まれ、そんなことなど忘れる。これをみて、安易に”オウム”を連想する。 いや、赤軍の彼らには、哲学が!ビジョンが!あった!と思っていた。しかし、なんてことはない。グループをかさにまとった、”殺人者たち”だった。法務大臣が、”死刑執行”の最終判断をくだす。”軍隊が戦場に赴く”。爆撃する。爆弾をかかえ自爆する。傭兵として働く。兵器をつくる。兵器を売る。銃を撃つ。刃物を使う。人が人を殺す。10億の平和の為に、1億の犠牲はやむおえない。とひとは言う。国がある。集団がある。宗教がある。哲学がある。家族がある。俺がある。だから殺しはやむをえない。すべて、ていのいい、言い訳にすぎない。ひとは今日も殺しつづける。この事件でショックなのは当然、仲間どうしの”リンチ殺人”である。ぼくが常々おもうことは、ヒトはつねに”他人の目を気にして自死する”ということ。実は、ホントは死にたくないのに、おかれた状況の流れで簡単に殺すし、自ら死ぬ。シンプルにいえば、ひとり孤立して”生活”すれば、ものごとの”哲学”思想”戦争”でみずから死ぬことはありえない。あきれ返るほどの頑な、しかも、なんの脈絡もない、真実でもない、正否でもない、必要もない、”組織のおやくそく、雰囲気”で殺す、死ぬ。われわれ平和をあいする一般はセセラ笑う。ハタチそこそこの大学生が。机上の空論が。巨大なデモやってもそれじゃ、なにも変わらない。と、ふつう思うだろう。いや、そうではないだろう。一撃の、一握の、かなり大掛かりな爆弾で、毒ガスで、兵器で、武器で、世の中は比較的簡単に変わってしますはずだ。それは残念で、たいへん恐ろしいことだが真実だ!モノをこわすのは簡単だ。もっとも、いかに絶望的に破壊されようが、衰退しようが、すぐに復活、復興するだろうけどね。これ、名作だとおもう。俺は好きだ。あえて、極論しよう!殺したいものは、殺せばよい。殺されたくないものは、反撃するか逃げればよい。それ以上それ以下でもない。現実はひとつ。 【男ザンパノ】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-04-25 00:16:04) 1.多くの日本人に観てほしい作品です。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-04-24 22:14:04)
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