みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
11.自由黒人として北部の街でバイオリンで生計を立て、家庭にも仕事にも恵まれた生活を営んでいたソロモン。 しかしある日突然、奴隷として南部に売られてくる所から作品は始まる。 奴隷制度に苦しめられる黒人。鞭打ちや首つりのシーンなど、とても見ていられない描写の連続。 この作品はソロモンという教養もあり、自由黒人という立場で生きてきた男の視点で描かれていますが、 奴隷制度下の白人達も印象に残る。ポール・ダノやマイケル・ファスベンダーが演じる、悪役の白人達。 その一方で最初の主人であるフォードや、ブラピ演じるバスといった、奴隷と人間的に接しようとする白人達もいる。 しかし白人である彼らですら、表立ってソロモンを助けてやることが出来ない時代背景が垣間見え、 改めて黒人にとって過酷な時代であったことを思い知らされます。 現代アメリカに目を向けると、先日から白人警官と黒人の少年に関するデモがニュースになっている。 少し前には、この事件と非常によく似た実話に基づく「フルートベール駅で」という映画を見た。 依然として根深く存在する人種差別。 奴隷制度の時代を描きながらも、今のアメリカへの問題提起でもあるように思えました。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-12-03 22:15:09) 10.様々な音が心に響いてくる映画だった。 奴隷を拘束する鎖の音。奴隷達が乗せられた船のモーター音。暖炉の音。馬車の音。斧で木を切る音。 そして、奴隷を打つ鞭の音・・・ 奴隷を木に縛り付けて散々鞭で痛め付けた後、白人は言う。「所有物で遊んでいるんだ、これほど気の晴れる遊びはない」と。 そこに居るのは罪を罪と思っていない人達なのだからどんなに正義を振りかざしても意味がない。 奴隷=所有物としか思っていないのだから。彼らとしては当たり前の行為なのだろう。 それを現代社会に生きる我々観客が目の当たりにした時、「酷すぎる」「可哀相だ」とか思っても、どこか別世界の事のように感じてしまうのは至極当然の事だ。 最後に登場し、奴隷制度に異議を唱え、正義を振りかざしていたブラピもいざ主人公から助けを求められると、助ける事には慎重だ。結局自分がかわいいのだと正直に吐露する。ただ単に救世主として描いていない所がリアルで良かったと思う。 虐げる者、虐げられる者、様々な人間が描かれるが、人間の本質とは結局愚かで、弱くて、何かに寄り掛かって居ないと生きられない生き物なんだと思った。 【ヴレア】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-10-06 19:36:46) 9.とても悲惨な物語で共感できないはずのないストーリーなのに今一心に響かない不思議な映画でした。自分のことは棚に上げますが、この映画ではあまり感じられなかった自己犠牲の精神が感動のツボではないかと思います。 【ProPace】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-09-28 17:26:02) 8.最終盤、この映画は数十秒間の不思議な長回しを映し出す。 主人公が、悲しみとも喜びともつかない表情を浮かべ、それが微妙に変化する様を延々と映し続ける。 その表情が何を表していたのか、明確にはならない。 しかし、強烈に惹き付けられ、次第に彼と二人っきりで対峙しているような感覚さえ覚えた。 そのロングカットが表していたものは、徹底的なまでの「無力感」と、それと共にただひたすらに流れた「時間」そのものだったのではないかと思う。 結局、この映画の主人公は“何もできなかった”。 彼が生き延びることができ、元の人生に生還できたのは、ただ「運」が良かっただけだ。 度重なる私刑で息絶えていたかもしれない。 逃亡して奴隷ハンターに惨殺されていたかもしれない。 手紙は届かずまた裏切りにあったかもしれない。 そしてついに絶望し自ら命を絶ったかもしれない。 そう、彼以外の無数の奴隷たちのように。 たまたま運が良く生き延びた彼は、たまたま運が良く救いの手が差し伸べられた。 しかし、それは彼ただ一人に限った話であるという「現実」。 当然そこには生還したことに対してのカタルシスなど微塵も無かった。 農園主の偏愛により虐げられ続けた“パッツィー”が解放されることは無かっただろうし、子どもと引き離された母親は一生再会することはなかっただろう。 あまりにも愚かしい不条理に対しての徹底的な無力感。主人公が絶望の果てに感じ取ったものは、それ以外の何でもなかったのではないかと思える。 この映画は「奴隷制度」の非道さをただ描いているわけではない。 この映画が描き出したものは、「時代」に関わらず、「人間」の営み総てに通じる、愚かで悲しい「業」だったと思う。 虐げられる者と虐げる者、その両者の表情から滲み出ていた悲しさと愚かさは、対を成し、その根本は皮肉にも同じもののように思えた。 人間は、どこまでいっても自分を守ることしかできない。それはもうどうあがいても揺るぎようのない本質だろう。 誰しも、どの時代であっても、人間は己のその本質に対して、時に抗い、時に受け入れ、闘い続けるしか術を持たないのだと思う。 「奴隷制度」は決して過去のものなんかではない。 そして、それの廃絶は人間にとって決して安易なことではないだろう。 この映画は、世界中の人々が自分自身のこととして痛み入るべき作品だと思う。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-05-24 01:24:45) 7.思った以上に感情移入できない作品でした。ただ痛さや非道さは伝わってきました。でも映画なら感情移入できないと面白いとはいえない。タイトルから助かるのがわかってる作品なのでそのへんも緊張感がなくなるのかなぁ。 【とま】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-04-21 06:01:03) 6.プロデューサーのプラットピッドがいい人って、そりゃないよね。 もっと劇的に助かるのかと思ったら、以外とあっさり。 パッツィーの最後のシーンがとても切ないけど、すべての奴隷を救うのはあの時は無理だからしょうがない。 などなど、いろいろ思うところはあるが、なんだかんだ言ってラストシーンでは涙がでた。 【Skycrawler】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-04-17 22:08:18) 5.以下にストーリーの詳細を書くのでネタバレしたくない人はスルーしてください。「主人公はある日突然奴隷になる。12年間ひたすら耐えていたら突然ブラピが来て助けてくれましためでたしめでたし」15分で終わる話を2時間に引き延ばした、非常に薄っぺらい作品です。アンビリバボーでやるぐらいで十分。 【金子淳】さん [映画館(字幕)] 2点(2014-04-13 14:54:12)(良:1票) (笑:1票) 4.オスカーを獲っただけあって、良く出来た映画でした。でも、わたし好みではありませんでした。主人公がもっと戦ってくれることを期待していたので、かなり肩すかしでした。でも、アメリカ南部の奴隷制度がどんなものであったかを知るには、良い機会になりました。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-03-20 18:15:37) 3.歴史があまり得意でないので実際にこの時代の白人・黒人の関係がどうであったかはわかりませんが、実際この映画のような時代があったのであれば現代の日本の生活からは到底考えられません。個人的に絶賛できるかどうかは別として、アカデミー賞受賞作品らしい映画ではあったと思います。 【珈琲時間】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-03-20 08:37:23) 2.最後まで見入ってしまう映画でした。 でも、それだけ。 正直なところ、この映画を視て感動と反省を覚えるのは、奴隷制度の歴史を持ったアメリカ国民だけでしょうねえ。 まあ、こういう暗黒の部分の歴史を白日の下にさらけ出すことのできる映画文化は素晴らしいです。 でも、やっぱり映画は楽しいほうが絶対にいいですよ。 つい最近、テレビでアカデミー作品賞を取った『スティング』を視たばかりなので、余計にそう思いました。 【ミスプロ】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-03-14 22:50:56) 1.自分が奴隷でなくて良かった。史実をわかりやすく伝えるという意味で価値あるとは思いますが、楽しめない映画でした。今は奴隷制はないわけですが、今でも行われている冤罪や拉致被害などの不正義について何ができるのか、考えたくなりました。 【よしふみ】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-03-12 23:48:49)
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