みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
158.プログラム化された精神病棟は、メタフォリックな意味での現代社会を表している。精神病患者としてボランタリーに日常を封じ込めた人たちが集う静謐な世界。それは、共同体の失われた現代において、一種の非日常的な日常空間でもあるだろう。<大江健三郎の「他人の足」と同じ世界か。> この世界にトリックスターたる存在として、ジャク・ニコルソン演じるマクマーフィが投げ込まれる。彼は、予測不可能な行動を繰り返すことによって、他の精神病患者たちを戸惑わせると同時に大いに惹きつける、外の世界の魅力をプンプンさせる実に人間くさいキャラクターなのだ。この作品の主人公は、精神病棟そのものである。マクマーフィのある種のヒューマニズムによって掻き乱される閉鎖世界。世界は風穴をあけられ、人々はこころを取り戻すかと思われた、が、最終的にマクマーフィの人間性が剥奪されることにより、世界は元の閉鎖状態に戻ってしまう、ように見える。しかし、ここに到って内部の人間チーフの選択が浮かび上がってくるのである。<ある意味でこのチーフこそ、本来的な主人公ではないかとも感じる> チーフは、既に人間性を奪われたマクマーフィの息を止めることによって、彼の幻影を消失させ、世界から跳び出すことを選ぶ。そして、それ以外の者たちは、そのチーフの姿に改めてマクマーフィの幻影を追うのである。この映画の印象的なラストシーンは、僕らに突きつけられた「人間としての可能性」に対する問いだと言えるのではないか。僕にはそう感じられた。断絶した世界の中で、”生きていく”可能性とは、一体どういうことなのか? それは、とても切実な問いである。 【onomichi】さん 10点(2004-01-03 19:33:47)(良:3票) 157.おもしろい。一応歴史的名作扱いですが、今となっては話の展開はオーソドックスといえるでしょう。ジャックニコルソンが生き生きしてていいですね。 【MASH】さん 8点(2004-01-03 09:21:26) 156.婦長嫌い、ちゃんと任務を遂行してるから良いとか言ってる人もいるけど仕事どうのこうのじゃなくて人間的に問題あるっしょ。もちろん患者等もマクマーフィもイカれてる。沈黙はまともな証拠でもなく、騒ぐのもまともでもない、答えがわかってる質問もまともでないんだから全員問題ありってことだろ。しかも、誰かそれを解決する力もする気も無くなんじゃこりゃって思うしかない。同情の余地無けりゃハッピーエンドでもなけりゃバッドエンドでもないこんな駄作に何でみんな高い評価をつけるのかわからない。得るものなど何も無い、反面教師で良かっただというなら納得だけど、ただ良かったとか面白かったという感想がわからん。 【taron】さん 3点(2003-12-31 20:02:56)(笑:1票) 155.知人が絶対おすすめというので期待して見ました。期待しすぎたのかそれほどでもなかったですね。それにしても最後に脱出したデッカイ人は何処に向かっていくのか気になるところです。 【 バース】さん 7点(2003-12-26 16:42:51) 154.全く飽きさせないストーリー展開に最初から最後まで釘付けでした。ジャック・ニコルソンをはじめ、俳優さんたちの演技が本当に素晴らしい。最高! 【きすけ】さん 10点(2003-12-24 02:24:11) 153.良かったけど最後がなぁ… 納得できない。「なんでそうなんの?」と思った。 他もいらんところが多かった。考えさせられるところが多かったから考えてる間にトントン話が進んでいって「ちょ、ちょっと待って」と思った。「17歳のカルテ」よりは内容が濃い映画ではあったと思うけど自分には少し難しかった。あまりビビッとくるものがなかったし…。もう一回観ればもっと「いい」と言えるのかもしれない。 【Syuhei】さん 5点(2003-12-23 13:16:01) 152.普通にしていてもイッているように見えるニコルソンにとって適役だったと思う。 完全にシステム化された病院。プログラマーは婦長である。チーフはアノマリーで・・・、あ、マトリックじゃなかった! もとい、そのシステムにより世間に出ることを恐れるようになって自閉ぎみになっている患者たち。彼らは外の世界に居るよりも、院内の世界の方が気楽にすごせるようになってしまう。異端物資であるチーフは自由という喜びを仲間(患者)に思い出させるように行動を始める。自分で選択する人生、楽しい人生は自分でつかみにいくものだということを、身をもって教えるのである。 患者の心を解放したチーフは、皮肉にも「死ぬ」ことで自分の心を解放することとなった。 婦長の「管理主義」とチーフの「自由主義」。双方の感性のぶつかり合いが見事に演出された見応え有る秀作でした。 【おはようジングル】さん 7点(2003-12-18 17:13:39) 151.なんのこっちゃわけがわからなかった。まぁロボトミー手術だけは受けたくない。以上。 【ぷりんぐるしゅ】さん 3点(2003-12-18 08:26:06) 150.アメリカ映画協会が選ぶ『映画の悪役ベスト50』の第五位に婦長がランクインされていたことを知っていたので、どんなひどい人なのかと期待しながら見始めたのですが、予想に反した人物だったので驚きました。主演二人は、どちらが正義でどちらが悪という単純な構図ではないように思えました。舞台が精神病院であったり最後が衝撃的だったり、決して明るくはないですが、とてもインパクトのある映画でした。 【プミポン】さん 6点(2003-12-17 00:48:27) 149. 主も脇も役者陣の演技が完璧なので、精神病院の中の出来事 というちょっと引きたくなる設定にもかかわらず前半はストー リー展開に引き込まれる。これだけ出ている役者がうまければ 普通は最後まで楽しめるはずだが、ラストにかけて自分にとって はストーリー展開が「えっ、なんでこうなるの」ということばか りで全くの消化不良に終わった作品。ウーム、わからん。 【南浦和で笑う三波】さん 4点(2003-12-16 09:39:54) 148.自分、一時期人を管理しなければならない立場になっていたことがありまして、体制に反抗することをスタイリッシュだ、かっこいいと自認している部下がおりました。でも、彼は結局それは都合のいいところで責任を放棄してるんですね。まあ、昔の自分を見ているようで、なんとも苦々しい思いをした憶えがあります。なんか関係ない話ですいません・・・ 【ロイ・ニアリー】さん 9点(2003-12-12 11:46:51) 147.面白かったけど非常に後味が悪いですね。まさかあんな結末になってしまうとは。マクマーフィは、最初はてっきりサイコ野郎だとばかり思っていましたが、意外にもまっとうな人間でした。ただ、自分の直感を頼りに自由奔放に行動するこういうタイプの人間は、管理社会の中では必ず何らかの規律・法を犯します。倫理観が欠如していると言えばその通りなのですが、かと言って人間として、本質的な意味で異常だとは断言できないわけです。彼が病院内で振舞った行動は、彼の単なるエゴがもたらしたものなのか、人間性を失った患者達にそれを取り戻させようという彼の善なる心がもたらしたものなのか、それは分かりません。でも、決して自分1人だけではなく他の患者達とも楽しみを共有しようとしていたこと考えると、多少なりとも後者の気持ちがあったのでしょう。そう考えると、ラストの結末は余計に救われない思いがします。チーフ1人だけは自分を解放することを選択したわけですが、残りの患者達は結局元のさやに収まってしまうのでしょう。 【(^o^)y-~~~】さん 7点(2003-12-11 01:57:32) 146.マクマーフィがもっと早く病院から出ていれば・・・って言ってしまったら元も子もないのですが、彼と他の患者達にしだいに友情(でしょうね)が芽生えてしまった。でもそれは人間として当たり前の感情であるのに、あそこではそれすらも許されなかった。 人間の尊厳・人権とは何だろうと考えさせられる映画です。 最後にチーフの行動は、通常では許されない行為なのだけれど、彼にはそれしか手段が無かったのだと思います。 【あずき】さん 8点(2003-12-10 15:18:23) 145.「僕の犬はとても臆病で、一人では街を歩けない。首輪をはめると、とても自由だ」と歌ったのは故川島英吾だったか。僕にも、ラストの自由への疾走はポジティブに受け止めることが出来た。感動した。が、如何しても消化仕切れない「悲しみ」が、少し重い。修行不足で、すいません。しかしこの作品のテーマの圧巻さは、例を見ない。傑作。 【aksweet】さん [映画館(字幕)] 9点(2003-12-09 00:21:17) 144.すごく考えさせられた作品です。精神病院で働く前に見たのですが、やっぱり今でも入院患者と社会というのはすごく隔離されているんですよね。そして退院したとしても帰るところのない人がほとんどです。彼らは自由を求めつつ、管理もされたがっているから戻ってくるというよりは、帰るところがない愛に餓えた人でもあるような気がします。ジャック・ニコルソンがやろうとしたことは人間の尊厳を取り戻すことでもあるけれども、友情というかそういうことのような気がする。 【yukaori】さん 9点(2003-12-08 06:46:04) 143.うーん。結局なんだろう。あまりピンと来るものがなく高評価は 無理ですね。ニコルソンがすき放題してだから何?みたいな感じです。 【とま】さん 5点(2003-12-07 21:00:00) 142.人間が「真に生きる」とはどういうことなのかを考えさせ、何度も色んな観点から楽しめる名作。 直接的に精神病院というある意味特殊な閉鎖社会の特異性と問題点をテーマにしつつ、管理という名の閉塞、秩序を大儀にした異質排除、それらを内包した権力社会の構造を、説教くさくなく描いていて秀逸。 とりわけ、生の躍動感にあふれた前半ジャック・ニコルソンの演技は素晴らしく、結末の残酷さを一層引き立てる。 また、ルイーズ・フレッチャー演じる看護婦の狂気の善人ぶりもお見事と言うほかない。 人間の尊厳が奪われるということは、死ぬよりも恐ろしいことなのだと感じた。 余談ながら日本でも数万の人が受けたと言われるロボトミー手術の発明者にはノーベル医学賞が与えられているそうだ。何が正しいのか結構間違えちゃうんだよね、人間って。などということを考えながら観ると恐ろしさもひとしお。 【poppo】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2003-12-01 11:41:19)(良:2票) 141.ストーリー的な評価は価値観の違いによって左右すると思うが、ジャック・ニコルソンの演技は凄かったと思う。彼の俳優としての根底の素晴らしさを見た気がする。ラストシーンには安易に感動できない問題の根深さが感じられ、映画として非常に味わい深い作品であることは間違いない。 【鉄腕麗人】さん 8点(2003-11-30 14:13:35) 140.管理社会に対する痛烈な風刺映画、などと良く批評されているが、いろいろ考えさせられた。これほど後味が悪かった映画はない。ニコルソンも婦長も脇役も、みんないい演技していると思う。 【ぱんちどらんかー】さん 8点(2003-11-24 23:58:25) 139.ジャックニコルソンの演技に脱帽。てか若かりしジャックニコルソンって何気にデカプリオに似てるなーと思ったのおれだけか?内容もいけてた。釣りをする、女と遊ぶといった本能的な自由ってすばらしいって思ったな。けどエンディングが悲しすぎる。誰だジャックの頭をいじった奴、おれがゴロましてやる 【アルカポネ】さん 9点(2003-11-24 17:46:14)
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