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【クチコミ・感想(9点検索)】
3.テレビのドキュメンタリー番組のようなロードムービー。悲哀と疲弊に満ちた人々の世相を、これ程までに温かく明るく描き切られている事に感嘆。単なる能天気ではない、酸いも甘いも噛み分けた有りがたうさんが発する「ありがと~」の響き共々余韻の深さが凄い。清水監督は溝口・小津・山中監督が「天才」と呼んだらしいが、納得させられる不思議な味わいを持つ作品。 【The Grey Heron】さん [インターネット(字幕)] 9点(2016-01-08 22:27:24)
2.清水宏の傑作ロードムービー。戦前が身近に感じられる名作の一つです。
ストーリーは至極単純、のどかな田舎道を延々とバスが走るというシンプルなもの。それだけなのにまったく飽きない。田舎の美しい風景、人々の人情に溢れたドラマ。冒頭から「有りがたう!」のバーゲンセール。どんだけ言うんだよ(笑) どんな時でも感謝を忘れない運転手の人情味。たまに毒づくのも面白い。それに個性豊かなバスの乗客たち。ズケズケ物を言う女性、見栄を張った紳士、赤ん坊を取り上げるために急ぐ医者、売られていく娘・・・様々なドラマを見せてくれます。運転手と娘さんの会話がまた何とも言えません。感謝に始まり感謝に終わる・・・またいつか会えると信じて・・・良い映画です。 【すかあふえいす】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-01-07 16:17:24)
1.おそらくこれを初めて見たときは誰も、登場人物の喋りにびっくりすると思う。ゆっくりした棒読み。なんだこれは! そういう喋り方をする土地なのか、とオロオロしていると、上原謙や桑野通子もそう喋る。トーキー初期の録音技術では普通に喋ると言葉が聞き取れなくなるのか、と気を回す。いや、これより古い『隣の八重ちゃん』は普通に会話してた。呆然としながら考えた末に結論はただ一つ、監督の指示としか考えられない。そしてそう判断したころは、このリズムにこちらが合ってしまって、大変心地よい境地になっている。お年寄りが昔話を語っているような、宮沢賢治の世界のような。トーキー初期はこんな思い切った演出冒険も出来たのだ。子どもらはバスの後ろに飛びつき、女歌舞伎のお披露目と遭遇したり、桃源郷を思わせる。ところが描かれる内容は厳しい不況下の世情なのだ。226の年で、青年将校らを決起させた地方の娘の身売りが、上原謙に「葬儀運転手の方がよっぽどいい」とぼやかせるまでに、車内を重くしている。映画の結末は飛躍のある展開で作品の傷かとも思えたが、あのゆっくりとした喋りで世界が変容されていると、峠を越えることで善意が勝つんだ、と素直に受け入れてしまえた。この前々年に満州国が誕生し、五族協和と「仲良し」が強制的に偽装される時代になったが、本作では朝鮮人の苦衷がキチンと語られていた。まだ厳しい検閲はなかったのか、もし検閲官が見逃していたのなら「ありがとー」だ。車窓風景の映像史料としての価値は計り知れない。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2013-01-04 09:53:22)
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【点数情報】
Review人数 |
18人 |
平均点数 |
7.56点 |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 2 | 11.11% |
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6 | 2 | 11.11% |
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7 | 5 | 27.78% |
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8 | 2 | 11.11% |
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9 | 7 | 38.89% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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