みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
11.小津作品によくあるパターンですが、チョイと不自然なセリフに実年齢的にチョイと無理筋な東野・杉村の父・娘。違和感が無いわけじゃないですが、人の価値観は変れど今も変らぬ人間の素顔を醸し出す登場人物に引き込まれます。繰り返される限定的な場面とアクションの無い抑性された演技、これだけで彼らの思いに共感できる映画ができることに驚嘆します。ほぼ全編セットによる撮影の中、昭和30年代の池上線の映像も印象的でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2016-02-01 23:22:16) 10.人生って秋刀魚の味だと言う事なんでしょうね。生まれる前の映画だとは思えないほど映像も綺麗でした。しみじみとした人生の悲哀を描いた傑作だと思います。 【東京ロッキー】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2012-06-11 13:45:00) 9.この作品に詰まっているのは、戦後敗戦国日本での紳士の在り方とか、父としての在り方、友人関係の在り方の美学だと思う。実は通り過ぎてみれば戦争なんてどこか遠くに感じてしまうものなんやろうな。そりゃそうか。何故か分からん内に信じてきたものが崩れ去って、何故か分からんけど数年後には普通に暮らせてるんだから。この時代にこの作品見た人は何を思ったんやろう。映画の中の温かさや考え方が色んな人に影響を与えたんやろうな。心打たれて高度成長期乗り越えた(かな?)。ありふれた日常の一面にある人生のほろ苦さを通じて本当の幸せに気づくこの作品は、まさに秋刀魚の味。小津作品の中で初めて見た作品。当初は低い固定アングルにも、力みがなくてリズム感あるセリフの数々にも驚いたな。笠智衆って良い俳優やなぁ。あの背中からブワーっと出てる哀愁はやばかった。あと、岩下志麻がすごく綺麗だった!すごく都会的で洗練されてるのが伝わってくるし。 【ハッシーふりかけ】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2006-04-19 02:02:35) 8.画すべてが完全に安定した構図。全編が質の高い写真の並みの画なので見ていて飽きない。このスタイルを作り出した小津安二郎はすごい。そして、あのカワイイ人は誰だと思ったら岩下志摩でビックリ。 【Sleepingビリ-】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-07-29 22:39:51) 7.こんなにも雰囲気に魅了されたのは久しぶり。出だしの工場の煙突群は、煙なしでは絵なのではと錯覚させられ、繰り返しが多く一見無意味に見える会話は断じて必要でありそこにいる人となりを感じさせてくれるし、引いたアングルによる室内はその場の空気をも共有させてくれる。そして、あれよあれよとのめり込む自分に気付く。登場人物にも無駄がない。肩肘張らずに存在を示してるのは流石!素朴ながらも眩く光るなんとも言えず好きな会話群の中でも、ぼくはこれを推したい!父が式後に寄ったバーでの岸田今日子とのやりとり。「お葬式ですか?」「まぁ・・・そんなもんだよ。」この他愛のない返事に万感の思いを感じるんだなぁ。。 【れこば】さん 9点(2005-01-28 21:40:21) 6.小津が死の前年に撮った遺作であり、すべてが磨き込まれた小津芸術の完成形。でありながら、娯楽作品としても一級品。カラー映像が本当に美しく、どのシーンも味わい深い。ムダなものは何ひとつない映画。映画監督は普通、キャリアの初期や中期に最盛期があって、その後下り坂になるイメージがあるが、小津は老いるほどに高みへ上っていった監督ではないだろうか。この作品は役者陣にも見所が多く、特に後の“水戸黄門”東野英治郎が主役を奪うかのような存在感を見せる。出世したかつての教え子たちに対し、卑屈さすれすれの態度で接する落ちぶれた元教師であり、娘を嫁にやれなかったダメな父親。これで泣けてしまうのが大人の男というもの。他にも、しっかりした面と初々しさの両面を見せる若き日の岩下志麻の美しさ、当時から年齢不詳な(?)岸田今日子、当たり前だが中井貴一そっくりの佐田啓二、と今では演技以外の別の面からも楽しめる豪華キャスト。ホームドラマのひと言では到底片付けられない、「ジャパニーズ家庭エンターテインメント」とでも言うべき作品。 【眠い悪魔】さん 9点(2004-01-27 11:57:37) 5.本当に小津映画というのは不思議な魅力に満ちている。加東大介が軍隊時代を思い出して店の中を歩き回るシーンがとても印象的でした。 【ロイ・ニアリー】さん 9点(2003-12-12 12:30:14) 4.優しくて、厳しい。思いやりは世界共通の言語さ。この、一見すると古臭い日本映画は、時と共に風化するどころか、驚くほどのみずみずしさを増していく。 【水の上のハイウェイ】さん 9点(2003-10-26 06:12:02) 3.小津映画って全然イヤミっぽくないんだよなー、本作も淡々としているがなんだか観た後充実した気分にさせてくれるそんな映画だ。人生の本質がそこにあるような気がする。 【たましろ】さん 9点(2003-10-13 20:31:16) 2.トリスバーで笑いあい、敬礼しあう3人を見るたびに、人間って悲しいけどいいもんだね、映画っていいなァと思う。 【るーす】さん 9点(2003-06-04 21:58:03) 1.昨年は小津の生誕100年だったというのに水をさすようでなんですが、この作品が遺作なのは、ちと淋しすぎやしないか? 何度も観ているからこそ思うのだが、多くの人が指摘するように、やはり晩年の諸作には作家としての広がりがちょっと欠けているような気がする。当時の撮影所長だった城戸四郎に"小津は二人いらない"と言われて松竹を追われてからの成瀬巳喜男の作品群の充実ぶりと比べると、残念ながらそう感じてしまう。やはり、「山中貞雄がもっと生き永らえていたなら(あの戦争で若くして死ぬことがなかったならば)、山中と共に、彼の盟友である小津ももっと多様な傑作が数多く残せたのでは」と、とても淋しく悔しい気持ちになるのは、私だけなのでしょうか? 追記:とはいうものの、先日BSで再見(途中からだけど)したら、結構面白く観れてしまいました。まあ、難しいことは抜きにして、とにかく小津を楽しみましょうよ!(←って、おまえなあ) 【なるせたろう】さん 9点(2003-01-18 18:20:21)
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