みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
2.『スクリーム』で「ホラー映画で“すぐ戻る”と言って出て行ったヤツが、帰ってきたためしが無い」ってのがありましたけれども、あの法則って、小津映画でも共通なんですね。川口浩に将棋で勝てない中村鴈治郎、必ず再戦するぞとやたら強調した後、階下に下りていくと、案の定、やってきた京マチ子と一大バトルを繰り広げることとなり、将棋どころじゃなくなってしまう、という寸法。そんなこんなで、本作、なかなかドロドロした愛憎劇なのです。目を三角に吊り上げて(ってこれは地顔だけど)中村鴈治郎がまくしたてる大阪弁と、小津映画のリズムとが、ハテ、噛み合っているのやら噛み合っていないのやら、いずれにしても一味違う雰囲気があり、これはもうひとつには本作が大映作品ということも関係してそうな、してなさそうな(なんか、大映と聞いただけで、松竹よりは、いいロケ撮影しそうな気がしてくるしなあ。実際、鄙びた地方色みたいなものは、よく出ています)。あるいは、旅回り一座の舞台裏が題材で取り上げられていることもあって、画面内に大勢の人物が動き回る場面がしばしば登場するのも目を引きます。モメにモメたお話を、ラストでいささかキレイにまとめ過ぎた感じも無いでは無いですけれども、ま、なかなかエエ話や、おまへんか。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2014-12-13 15:42:44) 1.この映画は小津後期の作品で、全作品の中でもカラー時代の作品は評価が「晩春」「東京物語」のころほどは高くないように思います。 特にこの作品は旅芸人もので、いつもの娘の結婚がどうのという話とは全然違います。 俳優も京マチ子、若尾文子、中村鴈治郎など常連でない俳優がメインなので違和感をもたれる方も多いかと思います。 私は小津の映画を見ても、あまりにストーリーが単純でその時感動しても、後で話の内容をすぐに忘れたりするのですが、浮草に関してはストーリーもいつも以上に展開があり内容を忘れることもありません。小津作品のなかでも最もエンターテイメントしている作品ではないでしょうか? 中村鴈治郎は癖のある役が多いですが、京マチ子、若尾文子を罵倒して殴ったり結構笑えます。京マチ子、若尾文子は最高の美しさを見せ、いつもの小津映画の常連女優とは異なる華やかさが堪能出来ます。 小津の異色作ではあると思いますが、これまた傑作です。 【仏向】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2007-07-31 22:03:23)(良:2票)
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