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楢山節考(1958)

1958年【日】 上映時間:99分
ドラマ時代劇小説の映画化
[ナラヤマブシコウ]
新規登録(2003-11-22)【ドラえもん】さん
タイトル情報更新(2023-06-22)【イニシャルK】さん


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監督木下恵介
キャスト田中絹代(女優)おりん
高橋貞二(男優)辰平
市川猿之助(三代目)(男優)けさ吉
宮口精二(男優)又やん
望月優子(女優)玉やん
東野英治郎(男優)玉やんの兄
伊藤雄之助(男優)又やんの伜
三津田健(男優)挨拶する客(照やん)
織田政雄(男優)挨拶する客
小林十九二(男優)挨拶する客
西村晃(男優)挨拶する客
末永功(男優)村人
原作深沢七郎「楢山節考」
脚本木下恵介
撮影楠田浩之
成島東一郎(撮影助手)
配給松竹
特撮矢島信男
美術梅田千代夫
伊藤熹朔
編集杉原よ志
録音大野久男
西崎英雄(録音助手)
照明豊島良三
飯島博(照明助手)
その他IMAGICA(現像)
原恵一(Blu-rayオリジナル予告編監督)
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1.深沢七郎が1956年に発表した原作を木下恵介が映画化した作品であり、後年今村昌平がリメークした同名タイトル作品のオリジナル版でもある。そして木下作品としては、「二十四の瞳」と並ぶ昭和を代表する名作である。 物語は信州の山奥深い寒村を舞台にした、姥捨てという因習に基づく老母とその息子の心の葛藤と情愛を描いたもの。いくら“口減らし”の為とはいえ、70歳を迎えると山へ捨てられるという「掟」の情け容赦のなさ。土着の古臭い慣習からすれば、非人間的で残酷な行為でさえも正当化されてしまう怖さ。貧しさからくる因習は余りにも露骨であり、その悲惨さは信じ難いほどだが、本作は決してそういった暗い部分を前面に押し出して描こうとはしていない。むしろ聞き伝えの民話をひたすら叙情的に描こうとしたものであり、斬新で実験的な手法を用いることで木下恵介の才能が存分に発揮された作品だったと言える。黒子が口上を述べる場面から始まるように、その演出はまるで舞台劇をそのままカメラに収めたような方法で統一されている。舞台装置としての書き割りや、場面が変換するときの幕の使い方、あるいは照明に至るまで徹底して舞台的な構成と演出に拘りながら、神秘的かつ荘厳で、どこまでも格調高く描かれていく。まるで歌舞伎を観るようなその様式美は、色彩設計ですら人工的でありながら、統一された美しさを醸し出している。そのテーマ性とは趣を異にして、全編木下作品らしい温か味を感じさせる一方で、田中絹代演ずるおりんが臼で歯を折るという、本編で最も凄惨なシーンとして強烈に印象が残っている。その静寂を破壊するかのような音の響きは、未だに忘れられない。鴉が谷底から乱舞する夕景の中、母親と息子の道行きの終盤のシークエンスは、本作の最大の見所である。とりわけ後ろ髪を引かれる思いで山を後にする息子の背後で、白く雪が降り始めていた姥捨山が、晩秋の景色に変わるという演出の見事さ。言葉ではとても表現できない情感溢れる名シーンであり、これこそが演出の妙というものなのであろう。 もはやこれを芸術と言わずして何と言おうか。確かビデオ化はされておらず、目に触れる事の少ない作品だが、機会を見つけて是非鑑賞して欲しい傑作である。 ドラえもんさん [映画館(字幕)] 10点(2005-09-06 18:37:28)(良:3票)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 18人
平均点数 7.17点
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4316.67% line
515.56% line
615.56% line
7527.78% line
8211.11% line
9527.78% line
1015.56% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 10.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 10.00点 Review1人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 10.00点 Review1人

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