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【クチコミ・感想(7点検索)】
2.『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』に『フロスト×ニクソン』、果ては『ウォッチメン』に至るまで、アメリカ人にとってニクソンとは気になって気になって仕方のない特別な政治家であるようですが、そんな数あるニクソンものの中でも本作は決定版とも言える堂々たる仕上がりとなっています。3時間超えという上映時間にも関わらず一瞬たりともダレることはなく、ムダな場面、ムダなセリフは一切なし。大変に見応えのある作品でした。。。 本作で意外に感じたのは、ハリウッドきってのリベラリストであるストーンが、ニクソンに対して非常に同情的な目を向けているという点です。金なしコネなし学歴なし(ハーバード大には合格していたものの、実家が貧しく東部で下宿する費用を捻出できなかったため、仕方なく地元の大学に進学した)の状態から人並み外れた努力によって大統領にまで登り詰めたものの、マスコミから嫌われたために国全体から悪意を向けられ続け、最終的には唾を吐かれながら大統領の座を失った悲しい男の物語として本作は製作されています。政治面では並みの大統領数人分に匹敵する実績を残したにも関わらず、その功績はほとんど評価されず、外交面での目覚ましい成果に至っては部下だったキッシンジャーの手柄にされてしまったという彼のあんまりな人生が、かなりフェアな目線で描かれているのです。ベトナムから撤退した際に「国民やマスコミが望んだ通りにしたのに、なぜ俺が叩かれるんだ」と嘆いた場面などは、特に気の毒に感じました。本作を観れば、ニクソンに対する評価が大きく変わるはずです。。。 一方で問題に感じたのは、客層があまりに限定されすぎているという点です。60年代から70年代のアメリカ社会や世界情勢についての知識を持っていることは当然、ウォーターゲート事件に至っては、リアルタイムで事件を見ていた世代でなければわからない程の不親切な描写となっており、80年代以降に生まれた私のような世代にとっては、かなり厳しい内容となっています。誰でも理解できるように作られていた『JFK』と比較すると、ちょいと不親切過ぎではないでしょうか。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 7点(2012-10-17 01:57:16)
1.この人の映画は締まりがいいほうではなく、ブワブワと始まるが、語っていくうちに熱を帯び、ゴチャゴチャしながらもある感動の時を迎える、ってのが多いけど、これもそうだった。『JFK』の時のように、言いたいことがあってそれに集中していくのではなく、なんとかニクソンという魅力的な人物を掴まえたいが掴まえ切れない、という悪戦苦闘ぶりが面白い。まず、ケネディコンプレックスがある。ほとんど『アマデウス』のサリエリのようで、ラスト、ケネディの肖像を見つつ「国民はケネディには理想のみを見、私には現実のみを見る」って言わせるのが一つの結論。理想の最たるものはリンカーンだったが、映画は南北戦争の死者とベトナム戦争の死者とを重ねて、彼にも皮肉な目を向けていた。そしてベトナム戦争は、ハト派のケネディによって始められタカ派のニクソンによって終わったという事実もあるわけだ。あるいは、成り上がって失墜していく『バリー・リンドン』的な悲劇として捉える見方。制御できぬ野獣のごときものとしての権力の不思議さを、遠くから眺めた映画でもある。時間をあちこちするシナリオだったけど、これなんか時代通りに順にやったほうが良かったのではないかな。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-06-16 12:02:01)
マーク説明 |
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《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
20人 |
平均点数 |
6.65点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 2 | 10.00% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 8 | 40.00% |
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7 | 5 | 25.00% |
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8 | 4 | 20.00% |
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9 | 0 | 0.00% |
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10 | 1 | 5.00% |
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