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【クチコミ・感想(7点検索)】
3.森鴎外原作のひたすら悲劇的な物語で、姉と弟の設定が本作では兄と妹に。 テーマは一応「家族愛」なんだろうけど、それ以上に辛辣なシーンのほうが記憶に残っている。 妹さんの場面ではちょっと展開の甘さがあり、これは原作の残酷シーンを変更したせいなのかも。 母親役の田中絹代のシーンは少ないが、その分濃い演技を見せてくれ、とにかくうまいです。 誰もがあらすじぐらいは知っている名作だし、日本人なら感情移入しやすい作品なのでは? 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-10-14 15:41:49)
2.立派な作品です。水辺のシーンは、誘拐の場、入水の場、母との再会の場(ラストのパンより厨子王が駆け寄るところ)と、どれも素晴らしいし、セットも重厚、厨子王を探して松明かざした追っ手が寺の境内に詰めかけるあたりの空間処理は見事の一語。でもそれがどこか、クラシック歌手がスマして童謡歌ってる時のような、ピタリと合ってない違和感もある。テーマとしても、社会的に固まってしまっているシステムへ反抗することの困難さ、つまり革命の難しさをけっこう詰めて描いている一方、主人公周辺は“昔話”のトーンで進められる。溝口作品では珍しく、男女の恋愛が描かれない。女っけのない、母と妹しか頭にない主人公って、これやっぱり昔話の登場人物だよね。だから彼がやったことは昔話としては納得いくんだけど、社会変革者としてみると、自己満足というか単に意趣がえしでしかなく、あの解放された下人らの未来もあんまり明るそうではない。そこらへんのトーンのブレが気にかかる。ただ人さらいの毛利菊枝の怖さは別格で、この監督は悪い女を描くと変に染み入って記憶に残るんだ。『夜の女たち』って、作品自体は部分的にしか記憶に残ってないんだけど、転落のきっかけになる古着屋のおかみさんの、親切ごかした悪意の描写は染み入った。関西人ならではのねっとり感があって、いやーな薄暗い感じが滲んでくる。そうか、どっとも親切めかして田中絹代を“遊女”に落としたわけか。この種の酷薄さを描くと、凄い監督だった。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-07-18 12:01:25)(良:2票)
1.話の筋はもちろん、心情までもが映像で語られる。厨子王がなぜ人の心をなくしてゆくのか、そしてどこでまた取り戻してゆくのか、はたまた山椒大夫はなぜ非道なのか、息子はなぜ坊さんになったのか、、、時代背景や荘園制度の説明はあっても、それ以外は映像で語る。この手の話はついついストーリーを追って見てしまう。しかもこの映画は厄介なことにわかりやすいので余計にストーリーを追ってしまう。しかしこのわかりやすさが全て演出の賜物であるということがこの映画の凄いところ。というか本来はこれが普通なんでしょうが。長回しに拘らず話のテンポをつくるカット割も普通に絶妙。オーソドックスで完璧な映画。画はどこもかしこもきまってて、画だけ見れば全てが名場面と言ってもいいぐらい。一度しか見ていないので、今度は”話”ではなく”画(映画)”を堪能しながら見直したいです。 【R&A】さん 7点(2005-01-07 15:28:33)(良:2票)
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【点数情報】
Review人数 |
32人 |
平均点数 |
7.91点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 1 | 3.12% |
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6 | 4 | 12.50% |
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7 | 7 | 21.88% |
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8 | 9 | 28.12% |
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9 | 7 | 21.88% |
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10 | 4 | 12.50% |
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【その他点数情報】
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