みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
4.酔っ払いを連れてきた寅が、さくらに唄を歌わせる。あの後の自責の念が募るあたり、いいなあ。唄のうまい身内を自慢したい軽い気持ちで呼び込んだことから、自分が妹に対して迷惑ものであると悟り、「俺はこの店の空気と違うんだ」と身に沁みてしまう。内と外の切り替えがうまく出来ない人なんだな、基本的に彼は。そういうモチーフはシリーズを通してしばしば現われるが、このエピソードなんかはとりわけ哀切。あとヒロシの母親の死が重いモチーフとして本作の中心にあるが、寅が焼香に現われる場や、さくらが義父宅に電話すると寅が出るあたりで笑いに代えている。池内淳子が経済的にきつい目にあっても、仁侠映画のように殴り込みにいけない寅であった。このシリーズは東映の仁侠映画のパロディとして始まったものだったが、社会悪に対する怒りを行動にすることの無力をしみじみ知らされた70年代の雰囲気を記録してもいた。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 8点(2014-01-24 09:39:26)(良:1票) 3.森川信さんがおいちゃんを演じた最後の作品です。3人のおいちゃんそれぞれに味わいがあるのですが、森川信さんと渥美清さんが作り出す間は絶品でした。 特に喧嘩のシーンで「やい!寅!」と寅さんと同じ土俵でがっぷり四つに組んで喧嘩を繰り広げる。初代おいちゃんならではの味わいでした。また、寅さんに皮肉を言われ、「くぅ~~~!」と悔しさをあらわにする森川信さんの芝居も大好きでした。 以降日本中で再会を繰り返す旅の一座と一座の花形大空さゆりちゃん、諏訪先生と諏訪家の人々(ここも兄弟が揃えば揉め事になるなあ・・・)といったお馴染みの顔触れが揃っているのも嬉しい作品です。 諏訪先生がとらやを訪ねる。諏訪先生が孫を抱きかかえる。(志村喬さんの満男への「ばぁ~」が良かったなあ・・・。)さくらが歌う「母さんの歌」。(見るのが辛いほど素晴らしいシーンです)博の母への思い。最後に諏訪先生がさくらに託した息子博への思い。そしてマドンナと一人息子。いつにも増して「親と子」を感じる作品です。 【とらや】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-11-18 20:32:28)(良:3票) 2. 子供の頃読んだ赤塚不二夫の漫画で、ピストルのおまわりさんの尋問が未だに記憶から離れないんです。「その女はそんなに美人だったのか? 池内淳子ぐらいの美女だったのか?」 私の脳みそに「美人」の代名詞を植え付けられている池内淳子さんは、その存在だけで、寅さんを一目惚れさせる女優さんでありました。 今回、寅さんは結構冒険してます。上映時間も少し長いです。 山田監督の脂の乗っている時代の作品です。 【クロエ】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-08-11 02:26:53) 1.シリーズ第8作。博の父(志村喬)が寅さんにリンドウの話をするシーンもよかったけど、博の母の葬式のあとみんなで集まって故人について話をしているシーンで「母さんは不幸せだったんだ。」と言い出す博につい感情移入してしまった。そしてこれが最後の作品となった森川信のおいちゃんだが、作品を見るかぎりいつも通りに元気においちゃんを演じていてこのほんの数ヵ月後に鬼籍に入ってしまったことが信じられない。シリーズ歴代のおいちゃんの中ではこの「森川おいちゃん」がいちばん好きだ。それだけに早くに亡くなったことが残念で仕方ない。もっともっと彼の演じるおいちゃん、見たかったなあ。 【イニシャルK】さん [地上波(邦画)] 8点(2006-04-15 14:09:16)(良:1票)
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