みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
3.河辺で戯れる少女たちが水面に作る波紋。昆虫たちの気配の充満する草むら。種まきから収穫までの農作業。そして、人間たちと共生する牛、豚、山羊、馬、蜂、鶏の姿。 写真家:本橋成一の撮る『ナージャの村』は、どこか静的で審美的な「映像美」中心に陥りそうな危うさを孕みながらも、その風景の中に生命の動態と時間性を呼び込んで固定化を回避している。 阿賀野川の生活者たちを魅力的に捉えてみせた佐藤真が編集を手がけた貢献にもよるだろう。 汚染の被害や影響といった観念的問題性に縛られることなく、故郷の土地に生きる人間の生活の動きある細部を中心に彼らの尊厳を画面に定着させていくアプローチも『阿賀に生きる』を忠実に踏襲している。 四季を綴る映像と、向けられたカメラを特に意識する風でもない村人たちの姿は、現地に腰を据え、彼らに溶け込んだ長期取材の証しでもある。 スカートの裾を気にしながら自転車を飛ばす娘らの爽快な移動ショットなどは素晴しいものの、ナージャさん一家が引越しするシークエンスを中心に、移動シーンの頻繁なカメラ位置変更は被写体の日常への介入が過ぎないだろうか。 【ユーカラ】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-07-31 20:52:01) 2.ホントにそれだけですね(笑)。でも、この厳しく美しい景色を思い出すことがよくあって、ぼんやり思いを馳せてます。 【ジマイマ】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-04-01 21:32:48) 1.ベラルーシのとある村の日常が、静かに描かれています。まさに、それだけ、です。なんの変哲も無い村なのですが、普通とは異なった点が。それは、住人の数が奇妙に少ないこと、村の入り口の道にはゲートが設置され、監視下におかれていること。そして、これは目に見えないのだけれども、かつてのチェルノブイリ原発事故により、放射能汚染されていること・・・。このドキュメンタリー映画は、原発をことさらに非難しようなどという姿勢は見せていません。ただ、かけがえのない「日常」、おそらくはいずれ近いうちにこの地上から姿を消すであろうある村の「日常」を、淡々と記録しています。視点は冷静、克明ですが、その背景に何か、いとおしむような感じを受ける映画です。文明をより享受している我々日本人の方が、本来なら原発とは密接な日常を送っていそうなものなのに、たまたまチェルノブイリと「距離的に近かった」彼らの方が結果的に、取り返しのつかないまでの影響を受けているとは、皮肉な話です。しかし、この透き通るような映像を見るにつけ、「現在」の大事さというのも強く感じ、「観る」という行為自体を、改めて強く意識させられます。・・・とは言え、一番強く印象に残っているのが「パンチラ」と「豚の丸焼き」とは、我ながら情けない。とほほ。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-03-31 22:57:39)(良:2票)
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