みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
7.アルモドバル作品を見た中では唯一気に入った作品。世間の評価もおおむねベスト1ですよね、これ。以前CSで途中から見たので、今回はDVDで最初から見直しました。やっぱりいいな、心地よいなと思いつつ、なぜかなあと考えてみると、不幸のかたまりみたいな話が後から後から出てくるにもかかわらず、女たちの関係性がどれも温かいから。逆に男にとってこの映画は「男はいらない」と言われてるような居心地の悪さに通じるんではないかなあ、とも思ってしまいますけど。アルモドバルは男なのに女の関係性を描くのがうまい、というところも、何か不思議ですが。そうそう、何を表そうとしているのか今一つ真意がよくわかりませんが、大きな何機もの風車のシーンが何度か出てきます。本作は2006年作品とのことですが、風力発電への取り組みで知られるスペインでは今年2011年、風力発電が国内の電力供給方法の第一位になったのだそうです。この映画で故郷という設定になっているラ・マンチャが特に風車の多い地帯なのか、風車が多いからラ・マンチャを舞台にしたのか、はたまた映画のコンセプトを象徴しようとしているのかよくわかりませんが、好きなシーンの一つです。 <追記>読み返していたら、あ、ラ・マンチャだから風車なのか~と気付きました。出てくる女性たちにドン・キホーテの趣があるわけではありませんが、大きなくくりでとらえると、根っこのところにあるといえばあるのかも。よくわかりませんが、スペイン人のアイデンティティーにやはりドン・キホーテというのはかなりかかわっているってことなんでしょうか。それともアルモドバルが特にこだわってるんでしょうかね。誰かに教えていただきたいものです。 【おばちゃん】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-07-31 14:15:59) 6.説明的なセリフなどがないので、しばらくは状況設定や人間関係の把握にとまどうが、ある事件が発生した後は「ああこういう話なんだな」とわかる。わかった気になる。 しかし実際には、物語の大きな流れは、実はそこではなく、それはより大きな流れの過去が、繰り返されていることを示す伏流のようなものでしかないことが徐々にわかっていく。 とにかくストーリーラインは独創的で、ひとりひとりがやることは常識では理解できないほどぶっとんでいるのに、全体としては、納得させられてしまうところがすごい。ひとりひとりの芝居に説得力があるというのも大きいだろう。 【小原一馬】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2010-12-04 22:44:15) 5.家族、生死を考えさせられる映画でした。スペインの田舎や迷信が残る風習(東風など)が興味深かったです。ペネロペが本当に歌っていたのかな、それとも吹き替え?歌に感動しました。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-05-13 08:07:39) 4.つきあいで見ました。登場する女性たちはもう笑うしかないほど山のように問題を抱えています。でもみんな、暖かい強風の中に様々な原色が散らばる、あのきらめくスペインの風景の中で腹をくくって生きていきます。こういう強靭な生き方って、今の日本人には絶対マネできないですね。道徳とか倫理とかでわあわあ言ってるようじゃ、まだ人間は半人前かな。 【きのう来た人】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-01-28 06:59:59)(良:1票) 3.うーむ、女性上位な痛快映画でした。唯一の登場男性はサイテー野郎。結果、当然というべきか、哀れというべきか、娘に刺し殺され、妻に非合法に葬られます。赤と黒を基調にしたサイケな色調の画面がペネロペ・クルスの美しさを際立たせ、人生に絶望気味の女性が、それでもなおたくましく生きる力強さを感じさせます。「母と娘」が主たるテーマだと思いますが、女同士の親子というのは意外に厄介なもの。母親との確執にかなりのエネルギーを消耗した身としては、この映画は御伽噺に近いものがありますが、そこはそれ、まあ映画ということで夢や希望があった方がいいじゃない、と思います。いや~、生きるって大変・・・(嘆息)。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-01-13 14:45:05)(良:1票) 2.ペネロペよいですね。彼女の映画を見たのは初めてかもしれない・・・ お人形みたいな人だと思っていましたが、とても生き生きたくましい姿が印象的。 母と娘の関係、というのが、とてもよく描かれていました。そう、男と別れた女は母親と住むのが一番いい、というのはわかる気がするなぁ。 映像美は言わずもがな。大変満足のいく作品でした。 【しゃっくり】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-11-03 23:50:17) 1.「オール・アバウト・マイ・マザー」を前に観て、「ちょっと苦手かも」と食わず嫌い気味だったアルモドバル監督ですが、母親が意外と高評価だったんで観てみることにしました。そもそも、この映画、近親相姦がテーマというところで、かなり引いてたんですが、実際に観てみるとそんなに嫌な描写があるわけでもなく、プロモーションの仕方に少し腹が立ちました。 まさに「オール・アバウト・マイ・マザー」と非常に似たコンセプトの作品なのですが、脚本がこちらのほうがしっかりしてるかなという印象。お茶目なおばあちゃんも自然体な娘も少し引っ込み思案のお姉ちゃん(演技がうまい!)もいい味出してましたが、舞台の中央で大輪の花を咲かせていたのは、やはりペネロペ・クルス。圧倒的にグラマラスな肢体を原色の衣装で飾ったその姿には、見惚れるしかありませんでした。気性の激しい強い母親を見事に演じきった、その演技力もすばらしい。女性讃歌であると同時に、男性でも楽しく観られるこの映画は傑作と呼ぶしかないでしょう。 「アラビアのロレンス」のような男性しか出てこない映画も大好きですが、こういう女性しか出てこない映画も新鮮で楽しめました。脚本もアルモドバル監督なんですね。こんなに深く女性を描けるなんてすごい人だ。少なくとも、男性から見た女性は描ききれていると思います。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-04-18 00:16:36)
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