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【クチコミ・感想(8点検索)】
4.溝口は、他の日本の名監督たちに比べてユーモアが苦手、って印象があるが、でもこれなんか傑作コメディだと思うよ。だいたい映画の本なんかだと、ラストの山田五十鈴を重視して、社会派のリアリズム映画に分類してしまってるんだけど、どっちかっていうとラストを観なかったことにして、コメディと分類したほうがスッキリするんじゃないかな。それぐらい志賀廼家弁慶と新藤英太郎が傑作で、男どもの卑小さを描いて傑出しているだけでなく、そこに上方文化の伝統にのっとった「愚かという徳」をも感じさせるあたりが、実に見応えがある(旦那が義太夫うなりながら乳母車をあやしてるとことか)。このユーモアセンスが監督の作品歴でもっと活かされても良かったんじゃないか、と私なんかは思う。それと上方女のキッパリ感を出した山田五十鈴の凄味、ラストでやや縮こまってしまう印象はあるがこれも見応え十分。どういういきさつがあるんだか知らないけど、戦後に溝口と山田が一緒の仕事をしなかったのは、日本文化における重大な損失だったと思う。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-12-22 12:04:52)
3.溝口作品はどの話もとても判り易いと改めて感じた。なんだろう時代はやっぱり古いのだが時代を感じさせないというか、逆に新しさを感じたりもする。カメラワークなどERのようである。そして流れるような自然な演技も凄い。役者とはこういうものか。本物の祇園の芸子のよう。そう、祇園の町の情景といいドキュメンタリーといっても言いぐらい。でも、こんなに凄い溝口作品の数々をどれだけの人が知り、そして見ているのだろうか。このサイトの役割は大きそうだ。 【カリプソ】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-05-02 00:41:59)
2.溝口健二監督の映画は三本目。前に見たのが「雨月物語」と「近松物語」という日本が世界に誇る名作二本で実際にとても素晴らしい作品だったのでこの作品には少々不安もあった。確かに「雨月」や「近松」には及ばないと思うところもあるもののこれもやっぱり名作だと思う。宮川一夫が撮影担当でない作品は初めてだったのだが、やっぱり撮影監督が違ってもこの監督の作り出す映像はとても美しく、つい見入ってしまった。主演の山田五十鈴が当時19歳と若く、後年の黒澤作品などで見せる凄みのある演技とはまた違った初々しい演技を見せているのがとても印象的だった。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2006-09-01 00:08:25)
1.溝口健二監督という人は本当に女を描くのが上手いと改めて思った。芸者の世界に生きる一人の女の世界をこうまでして、力強く描く。流石です。芸者に生きる者でも単なる芸者としてでなく、一人の人間として、きちんと描いている。感心させられます。溝口健二監督らしい構図の美しさ、画面構成の巧みさ、溝口健二監督が一流の監督と言われる要員の一つにある構図の見事さとリアリズム、これぞ溝口映画の基本だとこの映画の中でも感じることが出来ます。話としてはかなり古い気がするものの、それでもやはりこの作品の完成度の高さは役者の演技とその演技を映し出すカメラワークとによって見応えのある作品として観ることが出来るし、どのシーンにしても今の日本映画には見習って欲しいと思うほどの美しさと力強さがあります。それにしてもこれだけの愛憎劇の中で見せる当時、若干19歳の山田五十鈴の演技の素晴らしさ、美しさが光ります。 【青観】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2006-08-31 19:39:02)(良:1票)
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【点数情報】
Review人数 |
25人 |
平均点数 |
7.48点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 1 | 4.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 1 | 4.00% |
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6 | 3 | 12.00% |
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7 | 4 | 16.00% |
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8 | 11 | 44.00% |
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9 | 5 | 20.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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