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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想】
3.Astoriaでの溝口映画祭、日曜なのに一本はもったいない…と思ったら前後編で240分超とわかり即納得。以前木下惠介監督作品「香華」を鑑賞した際に本来休憩をはさむ長編でありながらその休憩を端折った形で上映されたことがあり、その記憶からも体調をあらかじめ整えてスクリーンに臨む。
育った家は年末に忠臣蔵を観る家風ではなく、きちんとみたことはもしかすると一度もなかったのかもしれない。それがいきなり本作となることが功を奏するのか否かは本作以降も忠臣蔵を観続けて比較し続けていって初めて見えてくることなのであろう。ということで今回の評価は辛め。
初心者ということも相まって手紙をせき切って朗読するシーンはあっけにとられてしまった。「えっ…」と思わず声を出しそうになりその後の絶句の間は映画館には適していた。
ほとんどの俳優が前進座所属ということであまり自分の脳内俳優データベースに該当する人はあまりいなかった。大石内蔵助を演じる四代目河原崎長十郎についてはもしや…と気になって調べてみるとドンピシャ!その息子には「神々の深き欲望」でお見かけした河原崎長一郎、「儀式」でお見かけした河原崎建三が。(次男氏はまだこれから…)
(後編へつづく) 【kei】さん [映画館(邦画)] 6点(2014-05-29 12:09:15)
2.2カット目で刃傷になる空前絶後の松の廊下。まずセットのすごさを見せて、ついで柱越しに捉えてゆるゆる移動するカメラ、吉良が浅野の悪口を言ってて、こちらに歩いてくるとその後ろのほうで座ってた内匠頭が立ち上がってこちらに走ってきて切り付ける。この緊迫感、文句ないですなあ。知らせを受ける浅野家での部屋を越えていく横移動、あるいは裁きへの不服を訴えるナントカのあとを追いかけていくカメラ、いずれも新鮮。構図美では屏風囲いの中での内匠頭を俯瞰で捉えたカット、障子ごとに座っている侍たちがアクセントになって実に美しい。切腹シーンは俯瞰で始まりゆるゆると下降していきながら、内匠頭が何かにハッとしてカメラが地上に降り立ったときに、家来が画面に入ってくる。内匠頭が中に入ると同時にまたカメラが上昇して、中の儀式と外の家来の嗚咽を同時に収める寸法。あるいは城受け渡しのときや、山科閑居の母と娘が去っていくときの駕篭を追うカメラ、など移動撮影の美の極致を見せてくれる。構図がどんどん変化していくことのサスペンス。俯瞰は権力志向だと言われるけど、クレーンで下降してくると、観客の視線が登場人物の高さに下りてくる、って感じもある。本作は溝口の映像テクニックを堪能するだけのためなら、一番ふさわしい映画。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 8点(2011-06-08 12:16:01)
1.「ことば」が難しい。私的な会話はともかく公の場での会話に使われる「ことば」が難しい。歌舞伎に慣れ親しんだ人なら問題ないのだろうが、私のようなその時代の「ことば」に慣れていない者には、長回しで語られるその難解な「ことば」は、それを追うことにかなりの集中を要してしまって疲れる。もちろんリアリズムに徹したからなのだろうし、徹した結果の世界観は、その時代の封建的社会や武士の忠義、幕府の絶対君主制を見事に再現していたのだろうが、もう少しセリフを少なくしてくれたほうが助かったような。それでも退屈させずに見せてしまうのは巧いということなんだろうなぁ。↓のお二人もご指摘されている冒頭の松の廊下のシーンで城内をじっくりゆっくりじわーっと見せる長回しと浅野内匠頭が切腹へと向かう、塀の外から塀の中へと見せてゆくシーンは圧巻。単純に「城内は広い」ということを思い知らされたのですが、そう思わせた時代劇はこの『元禄忠臣蔵 前篇・後篇』だけである。 【R&A】さん [映画館(邦画)] 7点(2007-04-18 11:25:13)
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【点数情報】
Review人数 |
6人 |
平均点数 |
6.83点 |
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【その他点数情報】
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