みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
10.ばんえい競馬はよくドラマに登場するが、スポーツの爽快よりもイジメに見えてあまり好きではない。精神主義的な人生論が投影されやすいからかも知れない。なんか体育教師が「根性!根性!」と気合いを入れているよう。そんな私でも湯気を立てる馬のシルエットは美しく、息を呑んだ(美しけりゃあっさり共感してしまう主体性のなさ)。映画における湯気とか煙は、なぜこんなにも美しいのだろう。光を感じさせる装置だからだろうか。いくつかの映像の美しさでモトをとったと思った。見上げる廃橋と、雪に埋もれた廃橋。撮影に手間をかけてます。厩舎でのリハビリの話でもあるわけだ。感謝の気持ちを屋根へ雪玉を載せる行為で見せるのがよい。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2013-10-15 09:09:48) 9.この監督、映画を撮るのが上手いですね~ 演出、編集が正統派と言うか、安心して観ていられると言うか..とにかく上手いと思います..物語の方は、それほど劇的な展開はないものの、しみじみと人生を語りかける..といった感じの良作..大人の映画です... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-02-28 12:30:09) 8.帰るところがあることを、素直に感謝出来るようになる作品です。 【なおてぃー】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-02-11 14:59:08) 7.話がベタでもいいけど、これは設定から展開、演出にいたるまで妙にわざとらしさを感じてしまう。もともと淡々とした作りで眠気を誘うのに、人間ドラマとしてもゆるゆるではさらに眠い。同じシーンで光の加減が大幅に変わるシーンがあったりして、雑な印象も受けます。小泉今日子が従業員のおかみさん的な役どころで出ているが、個人的にはミスキャストにしか映らないです。これが東京国際映画祭4冠とは信じ難い。ちょっとおばかな感じの同級生が良い味で唯一評価出来る。 【MARK25】さん [DVD(邦画)] 3点(2007-07-31 21:54:33) 6.“職人監督が丁寧に撮った”という言葉がぴったりな作品です。役者も演出も撮影も派手さは無いけれど、手堅く、じわりと胸を打ちます。邦画バブルな現在、こういう良作がどんどん増えていくと嬉しいですね。 【キタシン】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-03-14 01:44:35) 5.おそらく日本人の琴線に触れる要素がそろっているのだろう、評論家にも受けがいい。華麗な都会でなく陽のあたらない北の雪国、どこにもありそうな変哲もない一般庶民の家庭、家族のあいだの葛藤と愛情、せりふも木訥な北日本の方言。これが名古屋弁だったり関西弁や九州弁ではこうはゆかないだろう。また、話や演出やカメラワークに少しでもけれん味があっては客がひく。実に計算された映画だ。わたしは素直でないのか、計算がすけて見えるようで楽しめず、退屈するしかなかった。 【goro】さん [DVD(邦画)] 4点(2007-02-19 00:53:44) 4.故郷を捨ててまで都会へと向かったものの、仕事の行き詰まりから挫折を味わい、やがて人生に絶望した挙句、追われるように舞い戻ってくる。その故郷の暗く凍てつくような環境は、都会となんら変わる事のない厳しい現実そのものであり、寒さが殊のほか身に凍みる。人生に失敗した者だけが味わう遣る瀬無さを、凍えるような土地柄に否応なく滲ませる。地方競馬が舞台である事により、その雑然とした殺風景な佇まいは、夕暮れに鈍く光る泥濘の寒々しさで増幅され、故郷の風当たりの厳しさを痛感する男の心象風景と重なり合う。この序段の描写が圧倒的に素晴らしい。ここ帯広にも不況の影は色濃く、ばんえい競馬存続そのものが困難な状況でありながら、必死で家業である厩舎経営を守ろうとする兄。しかし、彼とて目標が定まらず迷い続けている自分の人生を、思わず吐露するシーンは、誰しもが経験する焦燥感を言い表しつつ、奔放な生き方をしてきた弟を羨んでいる事をも感じさせる。弟を許せず辛く当たるのも、鬱積した気持ちの捌け口としての行為であり、単なる恨み辛みだけではないのである。一方、反撥しながらも兄に頼らざるを得ない肩身に狭さを感じている弟。そのあたりの心の揺らぎというものを、佐藤浩市と伊勢谷友介が共に抑揚のある見事な演技を披露する。そんな荒んだ心を癒してくれるのは旧知の友であり、仲間であり、暖かく包み込んでくれるのは故郷そのものである。そっと心の支えになってくれる人がいればこそ、生きる希望も湧いてくるというものだ。凝ったカメラワークもドラマチックな展開もなく、映画は彼らの何気ない日常を点描していく。そして、人生の機微に触れたしみじみとした味わいと、その情景描写のさり気なさは、いかにも土の匂いがする極めて日本的な風土から生み出されたものだと改めて実感できる。坂を懸命に駆け上がろうとする馬の姿は、いかにも絵になる本作を象徴するシーンだが、逆境をバネに、その力強さを自らの再生として夢を託すという意味では、同じようなテーマを扱いながら「シービスケット」とは趣が異なり、あくまでも人間のドラマに力点が置かれ、その表現力の泥臭ささは、どこまでも日本映画的だと言える。 【ドラえもん】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-01-21 17:20:15) 3.舞台設定以外には特に目新しい要素は無い。 ひたすら地味に物語が展開していく退屈な作品だったけど、 ウンリュウの仕草の愛らしさにやられてしまった。 ラストはちょっと感動してしまいましたよ。 どっかの国の首相じゃないけど、再チャレンジで美しい映画作りをした感じですな。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-01-09 00:49:01) 2.「勝負は勝たなければ意味が無い」 「勝負は勝つことだけがすべてではない」 本当はどちらが正しいのか、僕には分からない。 でも、この映画と、「ばんえい競馬」は、その両方を物語る。 人生の中で挫折し、傷ついた心を、凍てつく北の大地と「ばんえい競馬」という厳しい世界で生きる人のあたたかさが包み込む。 「勝負」に敗れれば、人は立ち止まるしかない。でも、再び歩き出すことは出来る。 そういうことを、主人公は、重いそりを引き一歩一歩を踏みしめながら「勝利」を目指す輓馬(ばんば)の馬に対して感じ入ったのだと思う。 現実問題としては、赤字負債によりその存続が限りなく危ぶまれている「ばんえい競馬」。 なんとか北海道の文化遺産として存続させてほしいものである。 これまで知りもしなかったくせに、にわかじこみの情報のみでこういうことを言うのはあまり好きではないが、凍てつく空気の中、蒸気のような鼻息を大地に吹きつけながら馬場をいく巨大な馬の姿は、他にない高揚感と感動に溢れている。 スピードだけが重視されがちな現代社会において、この競馬の持つ付加価値というものは、尚更に大きくなっていくように思う。 主演の伊勢谷友介という俳優は、最初に出演映画を見た時(確か「ワンダフルライフ」)は、「なんだこの舌足らずなモデル上がりは」という印象だったが、今やすっかり日本の映画界に欠かせない俳優になったと思う。 舌足らずなのは変わらないが、それすらも彼の俳優としての味になってきた。 【鉄腕麗人】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-12-09 16:25:18) 1.もしこれが普通の競馬場を舞台にしていたら、これほど素晴らしい映画にならなかっただろう。なぜならサラブレットはそれ自体、すでに選ばれた存在だから。ここでは輓馬という力だけが自慢の、不恰好な馬たちによる必死な競馬を背景にしているからこそ、主人公と1頭の馬が再び立ち上がろうとするその気持ちを強く感じることができた。だれでも、何度でも、立ち上がることができる。最後のレースに訪れる静かな感動に、久々に映画館で涙した。 【ぽん太】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-05-24 22:58:24)
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