みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
62.心情の表現技法や能を使う演出が面白い。 しかし思い返すと三船敏郎の馬を乗り回したり刀を振り回したり、声を荒らげる姿が最初に出てくる。 物語としては現代人には刺激が足りないのかもしれない。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕なし「原語」)] 6点(2025-02-01 17:55:28) 61.今年(2024年)は、日本の時代劇文化にとっては分岐点となり得る一年だった。 何と言っても最大のトピックスは、アメリカで真田広之が手掛けたドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」が、エミー賞受賞をはじめ世界を席巻したことだろう。勿論、「SHOGUN 将軍」自体は日本産の時代劇ではないけれど、“時代劇”を経て俳優として大成した真田広之が、多大な熱量とこだわりをもって創り上げた作品が、国境も時代も越えて、人々の心を掴んだことは、やはり“時代劇”としての快挙だと思う。 一方日本国内でも、「十一人の賊軍」や、未見だけれど「侍タイムスリッパー」など意欲的な時代劇作品が制作され、評価を得ていることは、長年新旧の“時代劇”を好んで鑑賞してきた一映画ファンとしても嬉しい。 そんな折、秋深まる深夜、古い時代劇を観ようと、黒澤明監督の「蜘蛛巣城」に行き着く。 ウィリアム・シェイクスピアの「マクベス」を、日本の時代劇に置き換えた本作は、まさにシェイクスピアの舞台劇そのものだった。(まあ、シェイクスピアの舞台なんて観たコトはないけど) 自然風景の描写の中を舞台劇のように幾度も行き交う演出や、三船敏郎をはじめとする俳優たちの意図的なオーバーアクトがとても印象的だった。独特のテンションやリズムは、強烈な違和感として観る者を引き付け、物語の主人公同様に異世界への引き込まれたような感覚に陥った。 三船敏郎演じる鷲津と、その妻・浅茅を演じる山田五十鈴が、掛け合うシーンは特に舞台劇のようであり、「能」の表現を取り入れた演出も融合し、異様な空気感を醸し出していた。 なかでも、山田五十鈴の風貌と演技が「奇怪」そのものであり、彼女の強硬な野心を秘めた助言と誘導が、主人公を破滅へと導く展開がとても不気味だった。 黒澤明監督らしい、自然のロケーションを最大限に用いて映し出される映像世界は、モノクロの古い映像でもありながらもその優雅さと豪華さを存分に感じさせる。 白眉だったのは、三船敏郎演じる主人公らが山林を馬で駆け巡るシーン。雨、風、霧といった自然的要素を画面の中に躊躇なく盛り込み、人物の心理を巧みに表現すると共に、当時の撮影技術の高さと俳優たちの力量を如実に感じさせてくれる。 ただし、その一方で、場面展開が鈍重で、深夜帯の鑑賞時間において瞼が重くなってしまったことも否定できない。 黒澤明らしい唯我独尊的な自然描写や独特な空気感が、ストーリー展開の停滞として感じてしまったのだろう。自分自身、もう少し体調も含めて鑑賞環境を整えて鑑賞すべきだったなと反省している。 とはいえ、“時代劇”の復権の兆しは嬉しい限りだ。今の時代に日本国内のみで、黒澤作品レベルの潤沢な製作環境を得ることは難しいだろう。しかい、逆に今の時代だからこそ、真田広之が成し遂げたように、海外資本を上手く利用して理想を実現するプロセスがあることも事実だと思う。 熱量に溢れた“時代劇”が再び量産されることを望まずにはいられない。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(邦画)] 6点(2024-11-25 21:51:47)(良:1票) 60.音声のコントラストが消えてしまっていて何を言っているのかわからない。字幕付きのDVDで見れて本当によかった。 映画自体は文句なしに面白い。ストーリーと言い、画作りと言い、迫力と威厳があって飽きさせない。 【ほとはら】さん [DVD(字幕)] 8点(2022-03-20 14:59:07) 59.巻頭の蜘蛛巣城跡の史跡と背後に流れる能の謡(うたい)が純日本的な雰囲気が醸し、画面は一気にタイムスリップして蜘蛛巣城があった頃の迷路の様な原始林を駆ける二人の武将の騎馬の姿に焦点を合わせる。。。ここまでを事前の情報なしに見たならばこれがシェイクスピアの戯曲に基づいていた物語だとは誰も思わないでしょう。でもわたしが読んだシェイクスピアの「マクベス」の解説書には本作品が「マクベス」の映画化作品、しかも英語圏で作られたどの舞台・映画作品よりも原作のテーマと雰囲気を再現しているといる作品として紹介されているのです。そして二人の武将が運命のお告げを聞くシーン、原作では荒野で邪教のぎしきを行う魔女、本作品では原始林で系を紡ぐ山姥。。。どちらもイギリス(スコットランド)と日本の風土と文化を反映した設定ですが魔女はヨーロッパの原始宗教の産物でイングランド人はもちろんカトリックに染まった近代スコットランド人は「おやおや、こんなのが言うことを信じたらまずいのでは。。。」と思うはず。。。でも清教徒の天地だったアメリカでも魔女狩りが行われたほど土着の異教は英語国文化の根底に巣食っているのです。かたや山姥は日本古来のアニミズムの象徴的存在です。近代の自意識や秩序への信頼感と潜在意識に巣食う原始宗教のせめぎ合いが伏線として提示され、物語は武将鷲津(マクベス)と主君との関係に象徴される近代的秩序と山姥に象徴される原始的野望のせめぎ合い、そして運命をテーマとして展開していきます。舞台を前近代のスコットランドから戦国時代の日本に移したからこそシェイクスピアが意図した人類共通の真実がより効果的に炙り出されたのかもしれないと思った次第です。 【かわまり】さん [DVD(邦画)] 9点(2020-03-13 05:18:19)(良:1票) 58.この作品のために作られた城のオープンセットをはじめとして、多くの馬や役者などからは、時間や手間、お金をかけているのが伝わってくる。こういった点は、黒澤作品ならではのゴージャス感として高く評価している。また、ラストでの、矢で串刺しになる主人公、鷲津武時の死にざまは、壮絶で美しく、そして迫力満点で、強く印象に残るものだ。しかし、その他の面においては、多くの不満が残る作品だったのも事実だ。まず、ストーリーに関して、理解はできるのだが、物の怪の妖婆の登場で見方が分からなくなってしまった。おとぎ話として観ればいいのか、実際にあったことのようにリアルな視点で見ればいいのか、それが僕の中で定まらないまま、作品が終わってしまった。つぎに、映像面に関しては、重厚ではあるのだが、シーンによってはバッサリ切れるだろうと思われるカットがあったり、明らかに間延びしているカットがあったりして、映像の流れと気持ちがシンクロ出来ず、気分が高揚しなかった。この原因としては、ゴージャスに作りすぎたために、編集段階で切り詰めることができなかったのかな、と勝手に想像している。それから、能などの伝統芸能を演出に取り入れていることに関しても、それが映像作品としての完成度を上げているかと考えると、疑問が残る。上記の、不要と思われるシーンやカットと同様に、その演出が、作品と僕の心のシンクロを阻んでしまったからだ。もっとも、これに関しては、伝統芸能に対する僕の素養が足りないのかもしれないし、この作品の公開当時と現在とでは、いわゆる一般大衆の、伝統芸能に対する経験値が違うのかもしれない。あと、人物描写で言えば、主人公の妻の浅茅には、最後まで強いままでいて欲しかった。主人公に主君の殺害を吹き込む前半と、殺害時に付着した手の血の幻を洗い流そうとする後半で、その描写が、明らかに齟齬をきたしてしまっている。最後に、音響面に関して述べてみたい。作品鑑賞の前にこのページを読んだところ、セリフが聞こえにくいとあったので、最初から字幕をつけて観ることにした。字幕によって、画面全体は観にくくなったが、ストーリーが追いやすくなったのは良かったと思う。それにしても、一番聞き取りにくかったのが三船敏郎の声というのは、意外と言えば意外だったかな。 【はあ】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-05-05 00:55:31) 57.2015.04/23 3回目?鑑賞。第一印象は暗いなあ、重いなあだった。でも流石それでも段々画面に引き付けられる。なんと言っても矢を射掛けられるシーンの迫力には度肝を抜かれた。英国・シェークスピア「マクベス」 対日本・黒澤「謡・能・踊・舞・吟を含む日本文化」の感、強し。文学対映像の対決か? 【ご自由さん】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-04-23 21:53:29) 56.おそらく映像美としては黒澤最高作だろうが、これ音もいいんだよ。旗さしもののパタパタいうのから、矢の突き立たる音まで、なんというか、中世の渋い音が満ちている。一番はマクベス夫人の衣擦れの音ね。主人殺しの槍を持ってくるとことか、ほんとに音だけで怖い。浪花千栄子の魔女の声もある。『羅生門』の巫女でも男声を使ってたが、ああいう効果がある。演出としては、モノノケの家がワンカットの間に取り除けられる、なんてのをやってた。マクベス夫人の視線の演出も凄い。話し相手には向けられない。いつもどこか虚の一点を見詰めている。旦那の目を見てものを言うのは「酒を見張りの者たちにつかわそう」と、言外の意を含んでいるとき。真意を眼で告げているわけで、「企む女」の演出がここにキマる。謀反の瞬間は、夫人の所作のみで見せていた。ほとんど舞いである。黒澤の能好きが一番生かされたフィルムで、異なる芸術分野がひとつの作品に理想的に結晶した稀有な例であろう。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 9点(2012-11-06 09:59:00)(良:1票) 55.セットや映像は素晴らしいが、所々テンポが悪い。音声の状態が悪いので字幕は必須。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-06-19 15:55:20)(良:2票) 54.最後の矢のシーンが印象的なだけで、よくわからない話だった。 【doctor T】さん [ブルーレイ(邦画)] 5点(2010-11-16 01:48:29) 53.矢が飛んでくるシーンは思わず声が出た。CGがない時代によくやるよなぁ、、三船敏郎が「俺を殺す気か!」と怒鳴るのもしょうがない。そんな命がけの三船さんには悪いが、蜘蛛巣城は山田五十鈴の映画なのかなと思う。「俺の心には何も無い」と言う武時に「それは嘘です」と返す浅茅。ここにこの女優の凄さが凝縮されている。「取れやしない・・・ 嫌な血だね~」 怖や。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-08-09 23:19:26) 52.山田五十鈴、とてもとても恐いです。富士山腹のセット、とてもとてもすごいです。昔の森の姿、とてもとても深いです。お侍の世界、いまの勤め人とまったくまったく同じです。人がものすごく手に入れたいもの、すべてすべて、とてもはかないです。 【きのう来た人】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-08-05 06:11:27) 51.内容は黒澤ならではの脚色はあるものの、基本原作「マクベス」とほぼ同じ。 映像の迫力、不穏な音楽が醸し出す不気味な雰囲気は良かったが、ラストシーンまで読めてしまう展開のさせ方が少し残念。もう少し驚きが欲しかった。 三船の壮絶な演技はまさに「マクベス」そのもの。素晴らしい。 山田五十鈴の演技も素晴らしいですね。 同じシェイクスピアを題材にした黒澤映画なら個人的には「乱」の方が断然好みです。 【おーる】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-03-19 05:08:54) 50.うーん、、期待していたほどじゃなかった。 そもそも、黒澤明と相性が悪い私は、黒澤作品に期待をしても無駄なのか、とさえ思った。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-09-15 19:37:03) 49.同監督の同じシェイクスピア翻案物なら、「乱」の方がずっと良いと思う。こちらは中途半端に定型的な時代劇の枠内に収まってしまっている。オカルティックな部分の描写も、今日では幾多の後続作品に抜かれている感じ。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2008-09-07 02:01:18) 48.そこそこよかった 【なますて】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-07-17 23:07:20) 47.黒澤映画は好きですが、この作品は特に、セリフが聞き取りずらく話がイマイチわかりにくかったです。テンポも良くないし、オカルト部分なども好きになれませんし、楽しみどころがどうにも分らなかったです。字幕つきで再見すべきでしょうか・・・。 【すべから】さん [地上波(邦画)] 3点(2008-03-31 14:26:22) 46.欲望に勝てない。 【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-03-12 23:45:38) 45.マクベスがどうとか知らんけど、結局女って怖いよねって、話になってるよ。 【michell】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-02-03 13:52:37) 44.人間の強欲さを露呈していますが、同時に奥さんや物の怪にそそのかれた武時が可哀想にも思えてきました・・・。支配欲にとりつかれた強引な手腕の武時役を演じた三船先生の演技は凄いとしかいいようがありません。ただその周辺の人物の描写、三木義明の息子の葛藤とか、大殿殺害の罪をなすりつけられた小田倉則保の憎しみ等がイマイチ伝わってきませんでした。あと劇中、歌舞伎や物の怪の唄う詩の中に、かなりこの作品の中の鍵となる部分が隠れていると思うので、是非東宝のDVDで字幕付でご覧になる事をオススメします。1つの強欲がもたらした大罪、それに対する罪悪感から狂ってゆき、徐々に味方が離れていく様子は本当に丁寧に描かれ面白いです。ただこの作品は演出面で芸術性を狙った部分を感じる所も多く、黒澤監督の時代劇に純粋に娯楽を求めるのであれば「七人の侍」「用心棒」「椿三十郎」「隠し砦の三悪人」の方をオススメします。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-08-09 00:59:31) 43.字幕つきで鑑賞。これはおもしろいですよ。 【よしふみ】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-07-27 00:11:52)
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