みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
5.若尾文子という女優さんの魅力を、たっぷりと堪能できる映画。 彼女は悪女なのか、純粋に生きる女なのか。 彼女のクールなまでの美貌、ややオーバー気味の演技が物語にサスペンス性を与え、ひいてはどろどろとした女の情念をこれでもかと表現しています。 ヒロインのキャラは好き嫌いがはっきり分かれそうだし、ストーリー自体に大きなヒネリやオチはないけど、一人の女の生き様を描いた作品として見応えあり。 【MAHITO】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2013-01-24 01:52:01) 4.映画の最終盤、若き若尾文子が雨に打たれずぶ濡れになった姿で愛する男の前に現れる。その姿は狂気的で、あまりに美しい。 撮影を重ねよほど感情を盛り上げて挑んだのだろうと思われたこの映画随一のそのシーンが、撮影初日に撮られたということを知りまず驚いた。そして、当時若尾文子はこの程度の映画を年間10本以上のペースで撮り続けていたというのだから、もの凄いとしか言いようが無い。 映画監督の西川美和がある誌面でこの映画を絶賛していたこともあり鑑賞に至った。成る程、物語の序盤から西川監督作の「ゆれる」を彷彿とさせる要素が多々あり、多分に影響されているのだろうと想像できた。 登山の最中に滑落事故が起こり、ザイル一本で宙づり状態になった3人の男女。絶体絶命の状態の中、中央に位置した女は自分の下のザイルを切断。当然、下方に宙づりになっていた男は落下し絶命。死んだのは女の夫、そして生き残ったのは女の愛人……。 故意か自己防衛かを争点にし、殺人罪に問われた女の裁判劇を中心に描かれる男女の愛憎劇、その濃密さが見事過ぎる。 序盤から終盤に至るまで、「妻の行為の真相」がつまびらかにされていく物語だとばかり思っていた。 実際その色彩は強く、望まない結婚を強いられた妻の鬱積と、そんな折に生じた横恋慕の対比がとても丁寧に描かれ、妻の「動機」が徐々に明確になっていく。 そして、ついに明かされる妻の真意。 本来ならこの時点での衝撃をもって映画が終幕しても充分に成立するものを、この作品はさらに真理を突き詰める。 結局、登場人物の中でもっとも何も分かっていなかった「馬鹿」が、もっとも重い業を背負う羽目になる顛末に、その「馬鹿」同様に呆然としてしまった。 この作品は、「夫婦愛」のまさに対極に位置する「夫婦憎」を描き付けた映画だと思う。 結婚をして3年目になるが、この映画を夫婦で鑑賞するのは非常にはばかられる。しかし、「恐いもの見たさ」という人間の本能故か、だからこそ逆にいつか夫婦で観たいとも強く思わせる。 そういうことをつらつらと考えていくと、「夫婦愛」と「夫婦憎」本来対極にあろう関係性は、実のところ表裏一体で一対のものなのかもしれないと思われて、一人で映画を観終わった後、既に寝静まっている愛妻の横でなかなか寝付けなかった。 【鉄腕麗人】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-02-28 11:31:14) 3.そら亭主が悪いわ。 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-02-01 00:10:04) 2.若尾文子が圧巻。ここまで女優を突き詰めて美醜あわせて描き出す増村保造もすごい。とにかくこのコンビの極地のひとつであることは間違いないです。 【いのうえ】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-02-13 23:16:40) 1.ラスト近く幸田の職場に来た滝川(若尾)のびしょ濡れの着物姿に圧倒されます。若尾はこの映画のヒロインをどう演じてよいか分らず悩みぬき、いつしか彩子そのものになりきっていたと、新聞のエッセイで読みました。エロティックで、可愛らしく、そして恐ろしいという素晴らしく深みのあるヒロインです。 【解放軍2003】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2006-03-08 01:44:44)
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