みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
84.最近亡くなった祖母の思い出写真を眺めていたら、ある1枚の写真を見て驚きました。それはなんと、ヘレン・ケラーとサリバン先生が映っている生写真だったんです。母に聞くと、ヘレン・ケラーが来日した際に祖母の女学院に来ていたらしいと言うのです。もちろん、初耳だったのでそれはもう驚きました。その写真はと言うとなんとも時代を感じさせるようで、体育館のような舞台の演壇に立ちなにか講演をしている様子です。サリバン先生・ヘレン・通訳する方が立っていて、皆さんとても穏やかで、それはもう和やか雰囲気が感じ取れます。今やもう誰もが知っている有名な方ですが、彼女達はただならぬ壮絶な努力をなされたからこそ、そこに立っているのだと思いました。幼少時代に三重苦を合わせ持ち、沈黙と暗黒の中で育ち、本能的な欲望だけで行動し、まるで野獣のようになってしまったヘレン・ケラーは、外の世界を完全に拒絶し、それはもう恐怖感と孤独感・喪失感の固まりだったことでしょう。そこにやって来たサリバン先生。そこから始まる毎日毎日の壮絶な戦い。時にはつけ離してでも、何とかヘレンに外の世界を理解させようとするサリバン先生の愛情。そしてラストの「w・a・t・e・r」の一言。感動とは、奇跡とはこのことを言うのですね。あの「w・a・t・e・r」の一言は彼女達にはどう感じ、どんな存在だったのでしょうか。きっと私たちには計り知れないものだったに違いありません。そして、その瞬間からサリバン先生とヘレンとの間には何よりも代え難い太い絆で結ばれているに違いないと、私はその写真を手に取りながら感じました(これは映画とは思えない出来)。亡くなった祖母にこの写真についていろいろ話を聞きたいのにもう聞けないのだと思うと後悔してなりません。 【c r a z yガール★】さん 10点(2004-05-12 19:48:51)(良:2票) 83.ヘレン・ケラーが受けた三重苦と言うものは、一体どれだけの苦しみなのか―…。想像するだけでは語れない壮絶な人生。彼女の苦しみを少しでも知るべく、耳栓・目隠し・マスクをして疑似体験したのは随分前の話。…まず、音が聞こえなくなった時点で一気に押し寄せる不安感。自分の足音さえ聞こえず、行きたくても足が前に出ない。手を伸ばさないと恐くて歩けないのだ。方向を掴めても、安易にグルグル動くと、どこに立っていてどっちを向いているのか…方向感覚を奪われ虚脱感に陥る。トイレに行って帰って来るのでやっとで、5分と持ちませんでした。…だが、彼女はそんな世界を87年も生きて来た訳で…。三重苦は全てのコミュニケーションを奪われたも同じ事。きっと彼女は全てのモノから自分を否定され拒絶されたような…そんな孤独感や絶望を感じていたのではないでしょうか。しかし、肌で感じる“触覚”と言う感覚機能が、彼女の大きな原動力に変えたのだ。それを教えたアニー・サリヴァン。水を感受し、無感覚状態から脱した幼きヘレン・ケラー。そんな誰もが知っているヘレン・ケラーの伝記ですが、この映画の貢献度は圧倒的に強く、また作品のレーゾンデートルを高く評価したい。 【_】さん 9点(2003-11-23 20:59:44)(良:2票) 82.伝達手段が一切ない三重苦の少女に、一体どうやって“ことば”というものがあるという事を教えるのか。まさに神がかりというか、奇跡を起こすしかない。それは、指文字という手段があることにはあるが、そういう技術的な問題は実は二の次に過ぎなかった。何よりも大切なもの。それは“愛”だった。時には闘いのような偽ざる“愛”が奇跡を起こすということを、この映画では訴えたかったのではないだろうか。誰しも人間の本能として持っている「知りたい。克服したい。」という欲求。アニー・サリヴァンはヘレンにそれを満たした時の喜びと感動を、ただただ味わって貰いたい一心なのだ。それ程までに彼女を突き動かすものは、自分自信がかつて障害者であり、それを乗り越えた時の喜びと感動を体験したからであろうか …。彼女にしてみれば、絶望ともいえる障害を持つヘレンにそれを教えるということは、まさに天命として受け取っていたのかも知れない。 【光りやまねこ】さん 10点(2003-07-05 20:33:51)(良:2票) 81.ヘレン・ケラーに関しては、目が見えない、耳が聞こえないため心も閉ざしてしまったなど彼女の苦悩は良く知られている。だが、この映画はヘレン・ケラーの無教育故のわがままで凶暴な面を表現し、教育をまかされたサリバン先生の壮絶な教育を描いた点が優れている。いままでの「可愛そう・・・」といった陳腐な感想はこの映画を見た後は出てこない。教育をしないことの残酷さ、サリバン先生の親ではない故の苦悩、本当のヘレン・ケラー物語はこの映画である。 【ゆたKING】さん 10点(2003-02-09 23:32:54)(良:2票) 80.ヘレンとサリバンの演技力のすごさはもう言い尽くされているので、違う観点から感心した部分を1つ。ケラー家に着任して早々、へレンがサリバン先生を部屋に監禁しかぎをかけてしまう場面があります。その後もたびたび「かぎ」がキーアイテムとして登場しますが、この「かぎ」とは、言葉の無い世界に「監禁」されたヘレンを解き放つきっかけを指しているといえるでしょう。そしてその「かぎ」が「ウォーター」という言葉だったというわけです。単なる実話ものを越えた感動があるのは、こうしたキーアイテムによる効果や、ヘレンの境遇にサリバンの育った環境を重ね合わせた描写といった優れた脚本の力が大きいといえるのではないでしょうか。 【satoshi】さん 7点(2005-03-05 11:11:55)(良:1票) 79.何年か前に、実物のサリバン先生がインタビューされている昔の映像をテレビで観て、たしかその時、ヘレンが実際に初めて認識した言葉は「it(イット)」だった、と彼女が話していたのを覚えてます。「water」じゃあなかったのか…とちょっと残念な意外な気分だったけど、物には名前があると悟った時の様子や感激はきっとこの映画と同じだったろうと思えます。ヘレン役のパティ・デューク、彼女が「ガラスの仮面」の中でその逸話を語られていた人か…と思いながら観てました。本当に凄まじい演技で、ヘレンが憎くなったり憐れになったりしてしまう。役作りにどれだけ苦労したんだろうと思わせられる。それから、ヘレンに言葉を教えようとする劇中のサリバン先生のセリフで「言葉を知れば五千年昔を見ることもできる、瞬間で消えていく今を残す事ができるのよ」「言葉を知れば、人間は暗闇から抜け出すことができる(だったカナ!?)」という言葉が印象的で、自分にとっても何気なく使っている言葉の役割を改めて思い知らされた感じでした。人間はひとりひとりが自分の考えや気持ちを抱く精神性の生き物で、言葉を使ってそれを他人に伝え、永遠に残す事もできるとどこかで聞いたのを思い出し、ハッとさせられました。 【kiku☆taro】さん 8点(2004-05-22 00:09:17)(良:1票) 78.タフな映画だ。9分間、サリバン先生とヘレンの格闘シーンが続く食事のシーン。もう凄いファイト。ぐいぐい引き込まれる。タフでなければ成しえない奇跡というのがある。 【コダマ】さん 8点(2004-03-11 16:42:09)(笑:1票) 77.先に79年のメリッサ・ギルバート版を観ていたので「つまんなかったらどうしよ~」と要らぬ心配をしてしまいましたが、まったく比較の対象にするのもおこがましいほど素晴らしい出来でした。これまで数え切れないほどの「天才子役」を紹介されて来ましたが、天才というのは本当はパティ・デュークのような人にしか言ってはいけないことだったんですね。彼女のヘレン・ケラーがこれほどまでに語り継がれていることに心の底から納得できました。本当は目が見えるんですよ、って言われたらちょっと驚くぐらいの本物っぽさで。舞台出身のアーサー・ペンらしく、長回しも多く非常に演技力を問われる作品なんですが、有名な食事の特訓シーンなど、観ているこちらまでヘトヘトになってしまうすさまじさでした。アン・バンクロフトも女優然としてなくて良いですね。いかにも根性ありそうな、当たり役だったと思います。語り尽くされた感のある物語で、何を今さら、という感じはするかも知れませんが、百聞は一見にしかずと言いますので、まだご覧になってない方は是非観てみて戴きたいです。泣けますよ。 【anemone】さん 9点(2003-12-13 00:37:21)(良:1票) 76.ヘレンの心の開き方の変化を、手と表情が、わかりすぎるほどわからせてくれる。ナプキンを左右に落とすところで、私はいつもハンカチを用意します、でもお涙頂戴作品じゃない。「甘やかせない愛」を忘れている私たちが、泣いて、甘ったれた自分を省みるための作品だと思うのです。 【かーすけ】さん 9点(2003-06-07 22:47:53)(良:1票) 75. かの有名なケラー女史の幼少時を戯曲化したウィリアム・ギブスンの原作を、舞台版でも監督だったアーサー・ペンが映画化し、ギブスン自身が脚色したのが本作。アニー・サリヴァンに扮したアン・バンクロフト、ヘレンに扮したパティ・デュークは舞台版からそのまんまキャスティング。だから当然二人の呼吸はピッタリ合っており絶妙。何と言っても勝因は間違いなくコノ御両人だろう。オスカーW受賞も納得!!舞台が限定され、展開も舞台劇っぽいのは先述の理由からも無理からぬトコロではあるが、そんな不満も二人の凄まじい存在感漲る演技のぶつかり合いの前には吹き飛んでしまう。パティの16歳でのオスカー助演女優賞は1973年に9歳のテイタム・オニール(「ペーパー・ムーン」)に破られるまでの最年少記録だった。因みに1979年にパティはリメイク版にも出演し、何とアニー・サリヴァンを演じている。何か「奇跡の人」に女優生命の全てを吸い取られたかのようなパティ・デュークに敬意を表し…8点。 【へちょちょ】さん 8点(2003-02-21 06:01:04)(良:1票) 74.初見。食卓での長回しシーン。共にオスカー受賞も納得のアン・バンクロフトとパティ・デュークが体現する究極の「迫真の演技」が圧巻。獣の調教ではなく、世界を知り自身で考えて行動出来る為の教育を施すというサリバンの尋常ならざる信念が、自身の悲惨な境遇に起因しているところが感慨深い。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-09-16 23:57:27) 73.ヘレンケラーの伝記ということ以外、何の情報もなしに鑑賞。 いい意味で期待を裏切られた。まさに魂を揺さぶられた映画。 【てれってれーR】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-07-17 15:17:23) 72.サリバン先生の本気と覚悟、ヘレンの感情がぶつかり合って迫力がある。奇跡の人、ではなく奇跡を起こす人=サリバン。もっと時間をとって、丁寧に作っても良かった。 【noji】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2016-05-16 23:10:51) 71.親は子供を甘やかす。障害者なら尚更。負い目もあるだろうし。他方、他人だからこそできる、そして同じ障害者としての矜持による厳しい教育。ヘレンを取り巻く各々の大人達の対応が興味深い。他人の子供を教育するって結構難しいからね。相当な覚悟と信念を持って鬼にならないと。親も先生をよく受け入れたと思う。他人にここまで厳しくされたら、普通ならわが子可愛さで我慢できずにクビにするだろう。 作品としては、ヘレン役の子は演技が過剰だし、施設に入って突然改心してしまったり、先生を受け入れていく過程の描き方に不自然さを感じた。もう少し長尺で丁寧に描いてもよかったのではないか。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2016-02-10 10:59:43) 70.ご本人の知力・気力・体力、先生の熱意と根性、障害者が遭遇しやすい致命的な事故を避けてこられた強運、経済的に恵まれた環境、どれ一つ欠けても三重苦の少女の奇跡は生まれなかったように思います。「ヘレン・ケラーの生涯」のような物語を期待していましたが、いい意味で裏切られました。映画の出来映え以前に、偉人への第一歩という史実に圧倒されます。当時16歳だったパティ・デュークが幼い少女を演じきっていたのが驚きで、迫真演技のオスカーも納得です。 【ProPace】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2016-02-09 21:36:17) 69.重たい映画。 ガンジーのような映画を期待したけど、そこまでではなかった。 【aimihcimuim】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-08-29 02:05:59) 68.奇跡の人はサリヴァンですね。 【ジャッカルの目】さん [地上波(吹替)] 8点(2012-09-02 20:59:06) 67.御存知ヘレンケラー女史と、家庭教師サリバンの苦闘を描いたドラマ。 実話を映画化した作品ということで、やはり事実とは違う脚色もあるようだが、 三重苦という想像を絶する状況だけに、さすがに鑑賞前からこちらの気構えも違う。 作品の方は106分と短く、サリバンの人物描写にも時間を割いているので、 苦闘のエピソードは削られているという感は否めない。 それでも主役二人の演技はとても素晴らしく、目を離せないほどの見応えがあった。 作品の完成度も決して低くはないが、出来がどうというより、やはり一度は観ておくべき映画。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-31 05:24:49) 66.哀れみからヘレンを甘やかしていた両親。その行為は罪だとまで感じる強烈なメッセージ。アニー・サリヴァン先生(アン・バンクロフト)の指導は恐ろしいくらいだったが、それにもましてパティ・デュークが凄かった。アカデミー賞においてアン・バンクロフトは主演女優賞を、パティ・デュークは助演女優賞を受賞。納得。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-29 19:37:25) 65.女の子の演技には非常に驚かされた。アカデミー賞も納得です。サリバン先生の熱演も伝わってくるものがあります。相手のことを理解し必死になってぶつかっていく様に心を打たれました。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-15 01:33:21)
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