みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
57.山田洋次ワールド、というよりは彼は一つの理想、いやむしろ本来のあるべき姿を提示してくれているのだと思います。この作品では理想の”先生”と理想の”生徒”が出てきます。山田監督は、”学校”というものは、誠意を持って教えようとする”先生”がいて、心から学びたいと思う”生徒”がいれば成り立つものだ、と言っています。逆にどちらかが欠けると”学校”は成立しません。この作品の黒井先生とその生徒たちはまさにその”先生”と”生徒”であります。勉強しようと思って夜間の中学校に入学した生徒たち、そしてそんな彼らに精一杯の気持ちで答えようとする黒ちゃん。今の学校から失われつつある、教師と生徒の密接な信頼関係をまざまざと見せつけてくれました。この作品は、すべての日本人に見失いつつある学校の本来の姿を見詰め直そう、なぜ学ぶのかを再考しよう、という呼びかけを、皮肉にも社会では低レベルとレッテルを貼られている夜間中学の観点から、発してくれています。僕の中のベストワンです。 【まさやん】さん 10点(2001-07-10 15:15:19)(良:2票) 56.以前NHKで夜間中学の特集をやっていました。そこで夜間中学の先生が一人の生徒について語っていました。その生徒はもういいおじさんなんだけど読み書き計算ができるようになりたくて夜間中学を志望しました。でもはじめて行く時はとてもシラフでは無理で酒飲んで奥さんに引っ張られて来たそうです。その人は学校で学んだ宮沢賢治の「無報酬の報酬」という言葉に感銘を受け、学校の運動会で一位になるために何日も前から特訓し、徒競争で一着になったエピソードを作文にしていました。夜間中学の先生は「こんなに学ぶことに喜びを持っている人がどこにいますか」と言ってないてました。この生徒はまさにこの映画に出てくるような人間が実際にいるということをしめしています。夜間中学は何らかの事情で今まで勉強することができなかった人たちが自分の意思で学校に通い、本当に学びたいと思いながら勉強する人がほとんどです。この映画はそんな人たちを見事に描写していると思います。現在の日本は大学まで進学しておきながら学ぶ喜びを知っている人がとても少ないような気がします。多くの人がこの映画を見て学ぶことの喜びを知れば少しはいい世の中になるのではと思います。 【もん】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-11-22 02:06:11)(良:1票) 55.話は淡々としてるし、泣かせようとしまくりだし、同じ展開の繰り返しだし、最後への持っていきかたは強引だし、テーマみたいな伝えたいことは言葉で言っちゃってるし、最後はもろ青春映画みたいでくさすぎるんだけど・・・なんかいいんだよなぁ。こういう雰囲気って日本映画でしか出せないんだろうなぁ・・・ 【野次られLOW】さん 7点(2004-02-01 16:54:08)(良:1票) 54.夜間中学を舞台にした感動の作品だと思う。人間模様が、よく描かれていたねこれは、現代の中学生に見て欲しいね。 【XXX】さん 8点(2003-06-04 15:23:05)(良:1票) 53.亡き淀川さんは惜しい映画だという意味で「小学生の作文みたいな映画」と言われました。淀川さんは、山田監督の意図を尊重した上でこう言われたのでしょう。山田監督は、まさに「小学生の作文のような映画」を目指したのでしょう。原作にあたる「学校」というルポルタージュを読んだけど、様々な年齢層の生徒が書く字、文章は、まさに小学生並のレベル、でもそこに彼等の喜び、怒り、悲しみが凝縮されている。彼らがノートをベコベコにして懸命に書いた作文を映画にしたのが、この作品だと思います。贅肉をとことん削ぎ落とした脚本は骨組みだけみたいにシンプル。山田作品は、けっこう賛否がなかばするんですが、この映画ほど、それが極端な作品はないのでは?確かに意地悪に見ようと思えば、いくらでも突っ込めるんですよ。かなりひどい罵倒も読んだ事があります。でも、この映画は、それに対して何の言い訳もしない。今井正、山本薩夫などが撮る話もあったらしいけど、やはりこれ山田洋次監督でないと撮れない映画だと思います。確かにバランスのとれた傑作とは言えないかも知れないけど。「教育」というものがいまのままの問題を抱えてる限り、古臭いこの映画は、いつまでも古くて新しい映画として、常に賞賛と批判の中で生きていくんだろうなと思います。この映画を見て「わたしはこの映画に感動しなかった。だって、これは私たちの映画だから」と逆説的にこの映画への感動を語った登校拒否の女子生徒の言葉が一番胸を打ったコメントでした。 【ひろみつ】さん 8点(2003-04-11 00:06:27)(良:1票) 52.訳あって満足いく教育を受けなかった、受けられなかった人達の受け皿になれる夜間学校があるって素晴らしい。 下町を走る荒川都電に心地よい音楽、レトロ感たっぷりな風景が人間模様の始まりを期待させてくれる。 年齢や国籍は関係なく学ぶ意欲があれば人は変われるといった希望を持たせるストーリーは時は過ぎても色褪せない。今時の学園ドラマにはない味のある映画です。 「もっと愛されたい」。たまにはこんなくさいのもいいじゃないですか。 【mighty guard】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2019-02-22 23:35:44) 51.演技が上手いし、真剣に観ると引き込まれるかもしれない。 でも、何かちょっと自分の感覚と違う。本当に僅かな差だと思う。それでもこういった日本映画があることを評価したい。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-12-04 22:43:34) 50.心温まる人情作品でしたが、ちょっとベタすぎかなー。 【へまち】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-12-08 10:45:30) 49.なんかエピソードを詰め込んだせいか、それぞれがちょっと薄っぺらい印象を持ってしまった。あと萩原聖人と中江有里がちょっと浮いているか。 【noji】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-06-08 22:54:44) 48.定時制高校についてはよく知られているが、「夜間中学」の存在を知る人は少ない。教育に籍を置いた私ですら、恥ずかしながら知らなかった。この映画はその「夜間中学」の物語である。 戦後の混乱期、生活のために働かなくてはならず、学校に行けない子どもたちや、不遇な環境で小学校しか行けなかった者、あるいはそれすら満足でなく、大人になって漢字も読めず計算もできない者など様々な人たちがいた。そういった人たちへの教育の場として1947年に大阪から始まったのが夜間中学だった。 その夜間中学は一時期のピークをすぎ、今では数少なくなったがそれでも今もなお存在するという。 この映画でわかるように夜間中学に通う生徒は、年齢も環境も大きく異なり、それぞれの人生がある。この映画の内容は作られたものだが、実際の夜間中学のドキュメンタリーもあるそうな。しかしこれはこれで良い映画であり、山田監督らしい人情味が光る。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 8点(2011-08-22 07:22:38) 47.ストレート一本勝負のドラマ。学校の設定がいいよね。 7人の生徒のエピソードを織りまぜながら、山田監督らしいストレートな演出で、 非常にわかり易い感動作に仕上がっていた。雰囲気は「金八先生」が一番近いかな。 お話の内容自体に目新しさはなく、かなりベタベタなシーンもあるけど、 こういう映画もたまにはいい。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 3点(2011-08-06 07:34:30) 46.やっぱり作品が生まれるにはタイミングってものが必要で、これはそれを逃しちゃったような気がする。一日の授業のストーリーにするより、順を追ったほうが良かったのでは。一日にするのなら、もっとディスカッションを中心に持ってきて、その中でそれぞれの背景を見せるという手もあったはず。前半あまり鮮度がないんだなあ。陳列しただけってとこがあって。いっそ、イノさんだけに絞ったら良かったんじゃないか。おずおずと尻込みしながら、学びたいという衝動が膨らんでくる。そのベクトルがこの作品のテーマでしょ。山形へ去っていくイノさんの目に映った東京、あそこがポイントなんだから1分ぐらい延々と彼の目を通した東京風景を映すべきところを、「イノさんの目にどう東京は映ったのでしょう」なんて無粋なナレーションが入ってしまう。教室では「幸福って何だろう」いうディスカッションになって、青年が「幸せだと思ってたのなら可哀想だ」と言うのは、「寅」でヒロシが母親の葬儀で言ったセリフのヴァリエーションだな。山田洋次における「可哀想」の原風景。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-04-29 10:02:09) 45.文部省推薦みたいな話かなと思ったけど違ったな。でも良かった。こういう話って、そりゃあそうだけどさ、という気にさせるもんだけど、素直にいい話だったよ。今、不況で失業者や自殺者対策が課題となっているけど、学歴社会や世の中の流れに乗れない連中はけっこういるから、そういう対策も必要だよね。ただ学校作ればいいという訳ではなく、中身だよね。先生の質かな。実際、ヤンキー先生みたいな人がいるんだし。世の中に適用できなくて、犯罪や自殺に走る人たちの駆け込み寺みたいな所がいるよ。夜間中学もそのひとつだよな。世の中は、外国人にもやさしくない面があるよね。文化が違うと理解しにくいなあ。甘やかすという意味ではなくて、お互いを尊重するという事だろうな。ルールはルールとして、偏見や差別をなくすっていうかさ。このシリーズが楽しみになった。食わず嫌いは良くないね。それが偏見ていうことか。 【もがみとくない】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-01-10 14:32:20) 44.途中までは良かったが最後のエピソードがいかにも「考えなさい」でがっかりした。 泣きなさい、考えなさいといわれているようでそれまでの感激がさめてしまった。 学校は学校でいつまでも楽しい思い出としたいのにドラマ性を見出すために 最後がこれではお涙頂戴でなんともはや・・・。 途中までは10点。 【Jane.Y】さん [DVD(邦画)] 5点(2009-11-21 21:45:34) 43.内容は単に生徒たちの背景を断片的に見せていくだけのものだが、様々な事情を抱えて夜間中学へやって来ているということだけで興味を引かれる。基本的に見せるだけなので、突っ込みは浅いが、それらをどうこう解決しようとかいうタイプの映画ではないのでこれで良し。西田敏行と荻原聖人のやりとりも楽しい。学校の本義というのは勉強だけではなく人と人との触れ合いにあるのだと語りかけるような映画だった。 【MARK25】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-09-01 05:18:56) 42.田中邦衛と竹下景子の“北の国からコンビ”が見れただけでもファンにとってはとっても嬉しい。 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-15 20:33:09) 41.ここに通っている人達は、身につけたい知識や能力という点では、公的な機関が開く生涯教育の講座に通っても目的は達せられるわけで、「学校」である必要はありません。・・・・例えば焼肉店のおばさん。立派な社会人です。字を習得したいなら、それを目的とした生涯教育講座でよく、学校に通う必要はないように思われます。・・・・それでもなおかつ、ここに通うような人達は、「学校」を卒業したいと考えるし、また映画として撮る側も「学校」でなければならないと思うのでしょう。そして見る側も同じように、彼らは「学校」に通う必要があると感じる可能性が高い。・・・・・それほどまでに「学校」は私たちの価値意識、考え方、感じ方を支配している。・・・・そうした「学校」の持つ、抑圧的な側面を全く考慮せず、牧歌的に、のほほんと「学校」を描くことができる愚直さは、山田監督ならではなのでしょう。・・・・・田島先生//「あなたには半分日本人の血が流れているのよ」といっていますが、両親が外国籍で、日本で生まれ育ち日本語しか話せない子が生徒なら、彼女はなんと語るのだろう。・・・・みんなで楽しく給食を食べて、修学旅行にでかけて、体育で汗を流して、休日に遊びにでかけてなど、楽しい「学校」の思いでを共有して云々、という文科省=権力が、やさしく語りかけるような「学校」でした。・・・・・やはり私は山田映画はどうも性に合いません。 【王の七つの森】さん [DVD(邦画)] 4点(2008-01-07 00:15:57) 40.裕木奈江は意外といい女優だったなぁ・・・と。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2007-10-12 23:52:24) 39.夜間学校という特殊な環境ながら、学校という存在の本来あるべき姿が描かれている。それは教師と生徒がともに作り上げていく、規範の枠にとどまらない授業。西田敏行の冴えないが人間的な温かみのある教師像がピッタリはまっている。 とはいえ、今の日本ではもうほとんど見られなくなってしまったこの風景はあまりに理想的。現実の夜間学校は、惰性と管理が支配する閉鎖的な場のはず。そもそも反発はするが根は良く、これだけうまくコミュニケーションが取れる生徒が同じ学校に集まるはずはない。あくまで都合良くリアリティがなく、現在の学校問題に対しようという教師にはほとんど参考にはならないだろう。 エピソードを盛り込むのは良いが、2時間強という上映時間もやや冗長。 【mhiro】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2007-05-16 21:06:32) 38.学校というタイトルからして、非常に説教臭い作品を想像していましたが、いやはや僕の想像はあまりにも浅はかでした。授業を通して人間の成長を描き、それでいて山田洋次という人は、人間を深く理解しているのだ実感しました。人が人を変え、教師が生徒に気付かせ、生徒が教師に気付かす、そんな今まで見た事も聞いた事もない構図がそこには存在し、生徒と教師が同じ目線で授業を作り上げていく、その素晴らしさ。演技や台詞の一つ一つからその素晴らしさがヒシヒシと伝わってきます。あんな先生のいる学校なら僕も真面目に毎日授業を受けていたような気がします。美しい映画でした。 【ボビー】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-12-09 17:32:33)
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