みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
2.ネットフリックスにアップされており、映画『新聞記者』を観ていたこともあって鑑賞。作品が訴えたいことはわかったが、質が高いとは思えなかった。とりわけ後半の意図不明かつ悪意的なアニメーションや監督による脈絡の無いモノローグによって、作品がドキュメンタリーからプロパガンダに堕している気がしてならない。 題材そのものは興味深かった。オールドメディアの閉鎖性や独善性、日本の左派・リベラルの限界性が露呈していたのは印象的だった。記者クラブの閉鎖性を非難する森監督も、望月記者も、自身の内部に潜む閉鎖性や独善性に気づいていないのは、なかなか示唆的である。官僚や警官に食って掛かる傲然で攻撃的な姿勢は、リベラルを自認する彼らのハイド的(隠された)側面である。 望月記者本人が、悪い人間ではないと私は思う。沖縄の市民団体に取材し、記事を書く約束を誠実に守る姿は立派である。しかし一方で、権力は常に悪意的であり、ゆえに権力は追及しなければならないとする彼女の考え方、取材対象がリベラル層に偏っており保守層へ取材する様子があまりない姿勢を観ていると、私は危うさも感じた。記者は民主主義的プロセスを経て選出された存在ではない。民主主義的プロセスによって選ばれていない記者が、あたかも国民の代表、民意の体現者の如く振る舞い、極めて攻撃的な姿勢で権力を追及する。望月記者が典型例だが、メディアという自らの立ち位置の曖昧さに自覚的でない部分に、私はメディアの独善性を視る。その一方で、部外者を締め出し、権力と奇妙な馴合いになっているのもメディアなのだ。こうした閉鎖性と独善性に対し、メディアがより自覚的になって改革を施さない限りは、オールドメディアの衰退を止めることはできないし、国民からの信頼を取り戻すこともできないだろう。 映画『新聞記者』を観ても感じたのだが、制作者側が反権力に凝り固まり過ぎていて、せっかくいいテーマを扱っているのに、肝心なところで権力=悪と決めつけて、悪い相手にはどういう描き方をしてもいいとばかりに、悪意的な描き方に走ってしまっている。望月記者の動向を地道に追いかけて、その功罪も含めて淡々と描けばいい作品になったかもしれないのに、結局反権力への思いが勝ってしまって空回りをする。…中立性や客観性を見失う、自らの正当性を過信して敵対者へは過激な対応に走る、その閉鎖性と独善性に多くの人はついていけなくなる。本作品そのものが日本の左派の悪い部分や限界を、制作者が気づいていないところで、提示してしまっているようだ。だからダメなんだけど、本人たちは気づいていないんだよなぁ…(苦笑)。 【nakashi】さん [インターネット(邦画)] 3点(2020-08-05 11:24:59) 1.ここが変だよ日本の官邸記者会見におけるルール。 ・記者クラブに属していないフリーランスの記者は入れない。 ・事前に質問内容を知らせなくてはならない。 ・相手の機嫌を損ねる質問ばかりしていると目を付けられ、質問を妨害されたり質問回数を制限されてしまう(笑) そもそも記者クラブに入ること自体が相当ハードルが高くて会員の全会一致がないと入れないらしい。 まあ、こんな前時代的な古いシステムだから、ほんとに国民が知りたい有益な情報などまず手に入らないでしょうね。 事実、菅官房長官との激しいバトルによって有名になった望月記者だが、本人にしてみれば当たり前にただ質問をしていただけなのになんでこんなに有名になるんだと言っていたし、こういう当たり前の事をできる記者がどんどん増えて行かないと駄目なんじゃないかな?とそう感じた。 報道関係者は必ず見るべき作品だと思う。 私は単に映画「新聞記者」の原作者であり東京新聞の記者である望月衣塑子を追ったドキュメンタリーという事で興味を持ち鑑賞したのだが、「新聞記者」以上にストレートに政権に対する不満や疑問を投げかけてくるので観ていてとても為になったし面白かった。 望月衣塑子という人物についてとても興味が深まったので、今後も注目していきたいと思った。 【ヴレア】さん [映画館(邦画)] 7点(2019-11-22 14:49:58)
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