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【クチコミ・感想】
7.ベルリン映画祭 金熊賞受賞ですって?東洋に珍奇な風習があるぞって面白がられた結果に決まってる!と断言したくなる理不尽(しかし、日本人なので、いくらかは理解できる)の乱れ打ちにやられました。飯倉修蔵がひどい目に遭って、ああやっと終わったと思ったら、明治編が始まったので、観るのを止めたいと本気で思いましたね(そこで登場する元主君・加藤嘉の気持ち悪さ、鈴の音の禍々しさは必見)。最後の最後でわずかに光明があるとはいえ、作り手の狙い通り胸糞悪い作品であることに変わりありません。複数人数で「ありえない!」とツッコミを入れながら鑑賞するのが良いでしょう。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 7点(2019-09-25 15:05:43)
6.えっ?何?これって時代劇だよね?て感じのスタートに最初はびっくりさせられたし、とまどいも感じられた。こんな風に時代劇を語るなんてその語り口がこれまた斬新であり、意表を付かれた思いでいっぱいです。ところが、時代劇調な語りが始まってからというもの、モノクロの画面から漂う凄みともう一つ、中村錦之助の一人で7役をこなすその芸達者ぶりに流石は中村錦之助である。やはりこの俳優、ただ者ではないというものがひしひしと伝わってきて怖かった。日本人としての誇りやら精神、7代にも渡る一家の武士道としての魂のような恐るべき迫力、日本人である以上、日本人としての誇りだけは捨てるな!持ちつづけろ!と今井正監督が訴えたい気持ちがこの映画からどんどんと伝わってくる。ただはっきり言うと、けして、面白いとか爽快とか時代劇としてのカタルシスなどはこの作品には全くない。あるのはただひたすら重苦しく、武士道とは何か?というテーマに乗っ取った内容なのでチャンバラ活劇だけを求める人は全く楽しめないと思うので、そういう人は観ない方が良い。だから人にお薦めすることの出来る映画ではない。それにしても今井正というこの監督さんはどんなジャンルであれ、観る者に何か考えさせたり、引き込ませる上手さを持った監督であることがこれを観ると改めて感じられ、名監督と言われるのが解る。 【青観】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-01-14 21:49:14)
5.構成はもちろん、一話一話良く練られた見事な出来映え。しかし、元々面白い話では無いし、この残酷の積み重ねには疲労感を蓄積させられる。たぶん人には勧めない。 【monteprince】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-04-29 23:36:04)
4.この作品の構成にはとにかく驚きました。現代から武士の時代、武士の時代から現代へと物語が連なり、その全てに同じテーマが組み込まれ、一つの物語が終わるたびに胸の痛みが深まっていきました。上下関係の厳しい我々が住むこの島国は、昔から平等なんてものはなく、常に下の者は上の者の命令に従い、忠誠を誓わなければならない。この作品を観てつくづく腹が立ち、どうすることも出来ない現実に憤りを感じました。主人公が背負う苦しみが痛いほど伝わってきて、見終わった後叫びたい衝動に駆られました。これほど強いテーマとメッセージを込める事に成功している今井監督を僕は心から尊敬します。 【ボビー】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2007-07-01 22:03:04)
3.日本人の精神に何世代にも渡り刷り込まれてきた儒教の精神、封建的社会の中、儒教の教えからすれば善である飯倉家に起こる非道な仕打ち。そんな一家の歴史を知りえていてもそのDNAに刻まれた行動規範からはずれる事は容易ではない。孔子の教えを活かすも殺すも人次第、倫理道徳をうまく活かして行かねば悲劇は繰り返される。ただし、この映画一番の面白さであり一番のマズイところはそもそもの設定が不味い。司馬遼太郎先生も仰るように封建社会において恨みは世襲するという観念がスッポリと抜け落ちている部分、本来はあり得ないお話。 【亜流派 十五郎】さん [ビデオ(吹替)] 7点(2005-04-29 14:29:48)
2.君主や国家に仕えた中村錦之助演じる飯倉家当主の残酷な歴史を、戦国時代から太平洋戦争、そして現代まで七つに区切りオムニバス形式で描いています。その中でも、3番目と4番目の物語りが強烈な印象を残しましたね。とくに4番目、非道を極めた藩主に仕える飯倉修蔵の被虐的忠義心にはただただ唖然。ただ一人残された幼子が「侍の命は侍の命ならず、主君の為ならば…」を繰り返し唱えるシーンにはゾッとさせられるものがある。忠義、忠義、そして腹切り。もし欧米人が見たならば、さぞや驚愕したことであろう。ところで、非道ぶりに逆上した家臣が君主を斬り捨てるというシーンがあるわけですが、当時、虎視眈々と狙うこのような侍がけっこういたのではないだろうか。それにしても本作は、島国である日本人の精神構造を執拗なまでに描写しており、名匠今井正のリアリズム手法には脱帽ものです。敗戦後日本は、基本的人権を根幹にした民主主義が当たりまえのように思われています。しかし私たちの祖父の時代までは、この非人間的な君主制・天皇制が延々と続いていたわけなんですよね。しかも何が一番凄いかといえば、昨今日本人の個人主義(否、自己中心主義というべきか)への変わり様、激変する精神構造. ベルリン映画祭金熊賞受賞も納得の、時代劇の傑作です。 【光りやまねこ】さん 9点(2004-08-08 10:37:48)
1.自己犠牲精神は侍の美学であると同時に日本人の悲しき性。これは確実に我々日本人の血に流れているんだなぁ、と。だが最近は組織や国よりも個人の自由が優先されるようになって来ていて、ようやくこの呪縛からも開放されるのだろうか。侍として生きるというのはなんと難しいことか。 【紅蓮天国】さん 7点(2003-10-19 22:54:12)
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【点数情報】
Review人数 |
16人 |
平均点数 |
7.00点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 1 | 6.25% |
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6 | 4 | 25.00% |
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7 | 8 | 50.00% |
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8 | 0 | 0.00% |
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9 | 3 | 18.75% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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