みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
7.おっと、意外にもレビュー数が多いんですね! やはり、木下惠介監督の知名度がなせるわざか?! さて、本作は嫌味のない、そしてシンプルに心和ませる作品です。 ほんとに木下監督は幅が広い! 悲劇から喜劇まで撮れてしまう監督さんだ。 原節子って、やっぱり20代の頃が圧倒的に綺麗ですね。 『河内山宗俊』でもそうでしたが、まだこの頃は顔にクセもないし、ふっくらし過ぎてもいない。 まさに清楚な女性の鏡なのであります。 小津作品での原節子はどうも好きじゃありません。 笑顔が不自然で、どこか怖いのです。 作り笑いが過ぎるというか。 ところが、本作での原節子は神々しいほどに、清楚で控えめな美しさを画面いっぱいに発しています。 原節子の魅力を存分に味わえる作品だと思います。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2008-05-28 23:27:48)(良:1票) 6.映画館で見て、原節子のクローズアップがいかに美しいかが理解できました。それまではちょっとバタ臭すぎる顔だなと思っていたんです。でもあの顔が紗の掛かったモノクロ画面に映えること映えること…。娯楽の少ない当時の庶民は、銀幕の原節子を見て「非現実」を味わっていたんだろーな。特になにも先入観なしで鑑賞したんですけど、佐野周二の演技が自然で巧くて、自然と微笑んでしまうシーンがいっぱいありました(弾けもしないギターで不協和音立ててるところ、大笑い)。逆に原節子はカマトト演技がちょっと過剰じゃぁ…と思いきや「どうぞ。どうぞ」や「お腹がすいたぁ…」のシーンでトートツに笑わせてくれます。戦後すぐの映画ですが、難しさもなく後味もよろしい素敵なコメディです! 【ミカエル】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-01-06 14:23:26)(良:1票) 5.一連の小津映画での良く言えばミューズ的、悪く言えばお人形さん的扱いの原節子よりも、きちんとした自分の意思を持ち最後には惚れた男の胸に飛び込んでいくこの映画の斜陽貴族のお嬢様のほうが自分には魅力的に映りました。随所にクスクス笑いを取れるような仕掛けが施されているが、自分が一番笑えたのは憂いを含んだ原節子の横顔をとらえ、どんな名台詞を吐かせるのかと思いきや「おなか空いたわあ・・・」と呟かせる抜群の木下演出! 【放浪紳士チャーリー】さん 8点(2005-01-10 10:51:33)(良:1票) 4.戦後ならではの男女の恋愛を軽いタッチで描いたコメディドラマです。戦後間もない時代に作られた作品なので、風景、ファッション等衣食住のすべてに本物を実感できた貴重な作品です。結末もいい感じでした。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-12 21:10:23) 3.木下監督生誕100年を記念して作られた「はじまりのみち」。この中で少し取り上げられていたことをキッカケに鑑賞しました。もったいぶったことはせずにサクサク進むストーリーが気持ちいいです。観客を楽しませるぞ、という姿勢が嬉しい。最近ではなかなか見れない純情ラブコメですが、当時の社会背景も描かれているので、今見ても面白いと思います。戦後の死別や経済状況など重くなりそうなところも、コメディを通して描いているのがオトナですね~。資産家家族も悪い人たちじゃないけれど、どうしてもお金や家柄にこだわってしまう姿が憎めない描き方で好きでした。結婚祝いの前に家族が悪気なく愚痴ってしまうシーンなど必見。主人公本人からすれば全く笑えない状況だけど、怒濤の追い込みに思わず笑ってしまいました。原節子の演技も迫力があって逆に浮いてるくらいでした(笑)。主人公たちの思い込みや早合点、ひとりよがりなところでヤキモキしてしまうところもあったけど、それも、ストーリーに入り込んじゃってたからでしょうね。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-12-10 10:36:51) 2.戦後まもない作品ながらも、洒落た作品を作りたいという制作者側の心意気が伝わる、コメディータッチのラブストーリー。 時代背景に合わせた主役たちの状況設定が興味をそそらせるし、主人公の描写もいいのだが、ヒロイン原節子の感情表現がとても読みづらい。 うれしいのか、愛想笑いなのか、ときどき本当に嫌そうな引き攣り笑顔を見せるので、観ていてちょっとイライラしてくる。 ヒネリやオチは目立たないストレートな恋愛モノだけど、軽快で明るいテーマ曲と古い東京の市街地が映るシーンだけは印象に残っている。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 4点(2013-01-31 02:52:17) 1.原節子の役柄が微妙なんだ。「コメディ」と割り切った造形なのか、それとも「微笑ましい話」としてリアルに出来ているのか。こういう話は当時そこらにあって、観客の受けとめはけっこうリアルだったんじゃないか。でも「お話」っぽさも強く感じられる。令嬢を誇張した振る舞いにそれをはずす言葉を挟んだりして、笑いを狙ってるのは分かるんだけど、お嬢さんが一生懸命庶民たろうとしているのか、深窓育ちゆえの天然ボケなのか、判断が難しい演出。けっきょく木下作品での原の起用はこれ一本となった。木下の好む庶民の肌合いとは遠い俳優だったってことなんだろう(成瀬や小津の庶民と木下の庶民との違いを考えるいいポイントになる)。没落一族の描写がよく、とりわけ祖母の藤間房子の愚痴っぽさが笑わせてくれた。ピアノのプレゼントをめぐる斜陽族と勃興成金の意識のズレなんかよく出ていて、いい場面だった。ピアノのまわりでバレー踊ってる人はちょっとアレなんだけど。朴訥な人物として描かれた勃興成金ってのが、本作の着眼点。松竹の三羽烏と呼ばれた上原謙・佐野周二・佐分利信は、それぞれ智・情・意に当てはめられるんじゃないかと思っているが、本作なんか情の人としての佐野周二がうまく使われていた。よさこい節をまじめに独唱する場、下の階に掛かった電話がゆっくりと上昇するカメラとともに上に住む佐野に切り替えられ、はしゃいでドアから出てくる場など、上原・佐分利では「違う」だろう。佐野周二もこれが木下との初仕事だったが、彼は原と違い『カルメン故郷に帰る』『春の夢』とコメディで以後も顔を合わせる。オートバイで走り回る当時の東京の街頭風景に記録的価値。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-09-15 09:26:58)
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