みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
12.成瀬監督の作品群の中ではかなり暑苦しい部類に入る脚本だと思う。もうメロメロのメロドラマ。だから(?)なのか、成瀬監督らしさが伝わってくるのは会話のない部分だったりする。視線劇は相変わらず。司葉子が朝帰りした時の森光子のあのイヤラシイ視線は凄い。「この下世話な○○女がっ!」と心の中で叫びそうになるぐらい(ウソウソ)。前半は司葉子(ホント綺麗。話が進む度に綺麗になってくる。) の悲しさばかりが引き立つが、後半は加山雄三の哀しさ、特にラホールのくだりは笑ってはいけないと思いつつその惨状には思わず笑ってしまう。「僕はついてる人間なんです。」ってあなた。最後の津軽節も司葉子のためだけでなく、自分のためにもという部分はあるのだと思う。よって後半は完全に加山雄三サイド。この時点で成瀬演出にしてやられてしまったわけである。もっと素晴らしい作品はたくさんあるけど、「乱れ雲」はそういうのとは別の意味で好き。これが文芸座でやっていた時、ちょうど司葉子のトークショーがあった。そこで出た話で印象的だったのはラストの十和田湖のシーンでのこと。これを撮る前日、撮影も終盤という事で特別に酒が振舞われたのだが、司葉子は自分のシーンが残っているし明日の化粧にも影響が出てしまうからと遠慮したそうだ。そうしたら成瀬監督が「今日はかまわないよ」とお許しを出し、その時は監督の人柄にとても心を打たれたそうだが翌日、いつもより一生懸命化粧していた司葉子に監督から一言「今日は正面のショットはないよ」。それがあの十和田湖の美しいシーンの正体。うーん、なんて人だ。 【Qfwfq】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-09-02 15:30:01)(良:2票) 11.昨日観ました。成瀬巳喜男作品初鑑賞でごんす。ホントはもう2~3回観直してから書こうと思ったんですけど、とりあえず、徒然なる感想。まぁ、どういう言葉で表現したら良いのか分からないけれど、「良い」とか「面白い」というより「気持ち良い」映画。や、別に後味爽やかな結末とかじゃなくて、何つうの、映画を観て、そこに浸る心地良さに溢れてて、お世辞じゃなく何回も観たくなりました。あの、山菜取りのシーンの鮮やかさ!司葉子の可憐さ!・・・あー駄目だ、言葉が足りん。一つ、間違いなく言えるのは「今まで敬遠してて損した!」<2005.5.24追記>どう書いたら良いのか分からないので、とりあえず箇条書き。■冷静に考えてみれば、こんなの嘘なんだよなあ。偶然も多すぎるし。んでも嘘を嘘と感じさせず、心地好くさせてくれるのが、映画の一つの醍醐味なのだ、と思う。■この作品、上品だけど、「はげしい」。性(さが)の哀しみというか、理屈で割り切れない人の感情で溢れている。加山雄三と、その婚約者のアパートのやり取りにおけるカーテンの開け閉めのシーンとか、良いよなあ。■二人の純愛と対比させるかのような周りの俗っぽさが印象に残った。加山雄三の判決文や、遺族年金について事務的に語る役所の人間、或いは周囲の人間のいやらしさ(森光子&加東大介カップルは、何かすっげー事してそう)とか。それにしても中村伸郎ってあーゆーやらしい中年の役が似合う。■加山雄三ってあれでしょ、「幸せだなあ」の若大将でしょ、ボンボンでしょ、という先入観で嫌ってたのだけれど、やっぱカッコ良いもんはしゃーないな。司葉子も、最初出てきた時は「いかにも昔の女優さんだな」と思ってたのが、どんどん素敵に見えてくるから映画って不思議。■これに限ったことじゃないけど、昔の邦画の名作を観てると、シーンが切り替わる毎に「スッスッ」と心地好い音が聴こえて来る様な気がするのだけれど、僕だけか?<2005.9.23>昨日BSにて再見。「良い作品は、ビデオで観ようとDVDで観ようと良いんだよ!」とは、とあるレビュアーさんのお言葉ですが(ただしご本人はかなーり酩酊されていたので覚えてらっしゃるかどうか・・・)、やっぱし両端が切り取られてしまったビデオ版より、ちゃんと見せてくれる方が良いやねえ、って事で1点追加。てか、観る度に発見があるよね、良い映画は。 【ぐるぐる】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-05-20 18:23:27)(良:2票) 10.成瀬作品にいつも見られる、ハッとするような瞬間をあまり感じなかったかなぁと個人的には思います。旅館に救急車が来たりするのもちょっと直接的過ぎるし、ラストもらしくないような・・。見ながらついつい『乱れる』と比べてしまったので、どうなる事かと思いましたよ。ここでも加山雄三はパチンコ屋に行ってましたね(パチンコを座ってやるようになったのは何時からなんだろう?)。ただ、プロデューサーの藤本真澄が8ミリで撮影したこの作品のロケ風景を以前見たんですけど、それを思い出してなんだか切なくなりました。司葉子によると藤本は「これが最後の作品かもしれないから」と8ミリフィルムに収めたそうです。「そんな事言ったら怒られますよ。」とその時彼女は言ったらしいけど。 【黒猫クロマティ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-11-22 14:31:06)(良:1票) 9.いかにもメロドラマらしいメロドラマで、確かに引き込まれはするのですが・・・なんとなく物足りない! 成瀬作品って(まだ大した数観たワケでもないんだけど)、刻一刻、次のカットが予想できないような、何か屈折した感覚があるように思ってたのですが、どうもこの作品、流れがスムーズすぎて・・・(でもやはり、ところどころは「アレッ」と思うカットが挿入されて、何だかウレしくなる)。まあ、作品がカラーである時点で、雰囲気がモノクロよりも日常に近づく分、場合によっては、映画の「神秘性」が薄らぐ原因となったりもするのでしょうが。それにしても加山雄三の笑顔がインチキ臭い。メロドラマなのに、二人が結ばれることを期待するどころか、「ああ、こんな胡散臭い男にだまされるなぁ」「くそーまた偶然を装ってバッタリ出会いやがる。ストーカーの手口だ」「熱出たくらいで甘えやがって。母親の話と違うではないか」「あっ今のは絶対セクハラだっ」こういう邪念が湧いてしまうのは、私が悪いのか、映画が悪いのか。←こういう事ばかり書いているのは、結構気に入ってる証拠だったりするわけですけどね、ははは(随所に流れる武満サウンドがグー)。でも、ラストはもう少しなんとかならなかったんですかね。この断ち切るような終わり方、鋭いようでいて実は無難なラスト、これは少々日寄っている気がしました。この重いテーマに相応しい処理の仕方だったどうか・・・。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-23 22:55:55)(良:1票) 8.浅草東宝のオールナイトで観ました。いやー、泣いた泣いた。作品の内容にじゃなく色褪せたフィルムの保存状態の劣悪さに。音声もところどころ途切れて聞き取れないし。これじゃ内容云々を 語るどころじゃない。東宝さん、これ仮にも成瀬監督の遺作っすよ!若大将加山と司葉子の代表作ですよ!「ロレンス」みたく、可能な限り映像や音声の復元作業とか出来ないですか?美しいテクニカラーで、クライマックスの十和田湖での二人の別れのシーンとか絶対観てみたいっす! 【放浪紳士チャーリー】さん 6点(2004-02-04 19:48:59)(良:1票) 7.設定がとても面白くて、妙味のあるメロドラマ。 登場人物たちの描写が丁寧に描かれており、ヒロインの心の微妙な変化とともに、 愛憎劇たっぷりの展開を見せてくれます。 後半の主人公の子供っぽさは多少気になるけど、シナリオの完成度が高くて見応えあり。 配役はこれがベストとは思わなかった(特に加山のほう)。 女心を描かせたら日本一、成瀬監督の真骨頂とも言える作品。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-09-22 19:13:33) 6.昔見たときは私も若かったので、映画に一抹の物足りなさを感じせられたが、この年齢になって改めて見ると、これぞ大人の愛、大人の映画という感を強く抱かせる。 実直な青年三島と美貌の未亡人由美子、それを演じる加山と司葉子に強く惹かれる。成瀬監督の最後の作品と知っていっそう感銘が深い。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-07-04 22:13:22) 5.成瀬監督の遺作。交通事故で夫を亡くした女性と、事故を起こしてしまった男のメロドラマ。重い雰囲気に、時々「若大将」シリーズ的なノリが出てくる加山雄三が微妙に合わないな~と感じつつ、司葉子の美しさにはうっとり。ただ、都合のいい偶然が多すぎるストーリーは最後まで好きになれなかった。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-05-13 19:33:16) 4.イケメンは得やなあ~。 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-10-09 18:58:02) 3.司葉子見たさにDVDを借りました。偶然が重なりすぎてストーリーに無理はあるけど、憎しみから愛に変わるまでの司葉子の心の動きが彼女の表情で見事に表現されていてよかったと思います。司葉子に惚れてしまいました。今じゃウィンクのお母さんか。 【marsplay】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-06-26 17:12:22) 2.話が進むにつれ司葉子がどんどん綺麗になってゆくのは錯覚でもなんでもなく演出でしょう。どう見たって綺麗になっていってるんだから。そこにはいろんなことからの開放と、やっぱり恋する女は美しいってのを表現しているのだろう。そしてどことなくお堅いイメージのいいところの奥様が、世間体を鑑みると許されるはずもない男へ情愛を持つというのが、いや、もちろん司葉子は凛とした立ち振る舞いを維持するのだが、なんというか、常識ある大人の女と、単に男に対して存在する女、との戦いがキリリとした顔の下でなされているのかと思うだけでゾクゾクしてしまう。メロドラマとしてはありがちな展開だけど実際にはそうそう無いだろうお話を、美しいロケーションも手伝ってリアルなお話とする。しかしけして美しい十和田湖も熱気がこもる車内も激しい雨も、お話をリアルにするためにあるのではなくて、全てメロドラマのためにある。その中で女だけが、司葉子だけがリアル。そこがたまらない。 【R&A】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-03-06 13:33:00) 1.司葉子の匂うような気品ある美しさが堪能できただけで十分。 【Olias】さん 5点(2004-03-12 19:18:08)
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