みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
7.煮炊きに練炭を使っていた時代。 そんな時代のフツーの庶民がフツーに洩らしていた不平、不満、愚痴を、銀幕の大スターに語らせる可笑しさ。 【火蛾】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2015-11-14 15:40:02) 6.「山の音」と同じく成瀬作品ですが、原節子さんが全く別人のごとくたくましい位に生き生きとした奥さんになってましたね、ご主人が加山さんと関口さんのお父さんのちがいですかね? 【白い男】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-02-11 00:01:16) 5.いやぁ、これ面白かったっす。 成瀬作品の中では『おかあさん』の次によかったっす。 そして青観さんのおっしゃる様に、本作でも香川京子が抜群にかわいい! 夫の愚痴をこぼしている時のムクレ顔ったら、かわいくて噛み付きたくなっちゃうくらいかわいい! 顔のパーツが、ダウンタウンの浜ちゃんの様に、中心に寄ってる感じがまた、いとおしい。 ただし、前半はやや退屈。 後半、尻上がりに良くなり、特にラストは最高! あの終わらせ方は、最近観た邦画の中ではピカイチだった。 男女の腐れ縁的なテーマを描かせると、やはり、成瀬監督の右に出る者はいない気がする。 本作は“惚れた腫れた”という、一筋縄ではいかない夫婦関係を、絶妙に描き出しており、ユーモア感も相まって、素晴らしい出来栄えの作品である。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-11-10 10:19:06)(良:1票) 4.香川京子「『何だそれは、キュウリか?』って・・・」原節子「え?」香川京子「キュウリって言ったわよ!」ここで香川京子が泣きます。原節子は「まあ、それは失礼ねえ」とか言いながら可笑しいのを堪えています。もう、このシーンだけでも何度も見たい!(ちなみにキュウリとは、香川京子が描いた日本地図のことです・・・)成瀬の映画で庶民の日常そのものを描いている作品って、実は意外と少なく「驟雨」はその中の一つです。小気味よいテンポとささやかなピアノからなる、ほんとに小品といった感じのこの映画は、それでもいつものように全く手抜きがありません。商店街の雰囲気や、まだ道路の整備されていない住宅地の佇まい。たった一つの画面から様々な心情を映し出す撮影と照明の素晴らしさ。そして大げさにデフォルメされた人物たちのおかしさあふれる抜群な演出。幼稚園での会合のシーンなんて、例えば脚本を見ただけで、あれだけ連続性に富んだ映像を創造できる人はいないと思います。この年、成瀬監督は他に「妻の心」と「流れる」を上梓しています。しかも「驟雨」の前は「浮雲」!この事実を前にただ驚愕するしかないです。今ではもうそんなことはありえないから。 【Qfwfq】さん [映画館(字幕)] 9点(2007-01-23 20:14:30)(良:1票) 3.成瀬監督の作品をはじめて観ようと思ったのもみんなのシネマレビューのおかげです(笑) 結論から言いますとこれは見事に私のツボを直撃しました。銃撃戦はありません。誰も死なない映画、いわゆる何も起きない映画ですが非常に面白い! 何かを説明しようとするとき、それを台詞ではなくて情景やこころの描写によって説明することが映画の醍醐味だと私は感じます。 監督は観る者の「想像力」をよほど信頼して映画を作っているということが伝わってきて好感を持ちました。 私は想像力を喚起させる映画をなによりも愛します。あの胃弱の亭主は亭主関白のように見えて滑稽なほど頼りないところが哀愁を誘います(笑)あのキャラクターは大好き。 男の描写がうまいからこそ「女」の存在感が活きている、そのように感じました。特にラストシーンは腰をぬかすほど驚きました。ああいう終わり方もあるのだなぁと妙に感心したのですね。庭に舞い降りた1つの風船をめぐってなぜか夫婦が何かにとりつかれたように激しい打ち合いを始める。もう最高です。涙が・・涙が止まりませんでした。 笑いの涙が。 あの風船とあの夫婦・・・それをどう見るかはまさに観客の想像力に委ねられているのではないでしょうか。 私もこの映画から自分だけの真実を見つけ出しました。 【花守湖】さん [地上波(吹替)] 9点(2006-01-28 20:18:19)(良:1票) 2.面白い、面白い、面白い!同じコンビの「お嬢さん乾杯」でも書いたけど原節子のこういう「主張する役」ってすごく魅力的。夫(佐野周二)から「話があるからこっちへ来い!」と言われた時の、さりげなく無視して流し台の前でお茶づけかき込んでるシーンの演技なんかもう絶品です。小津映画での、ひたすら控えめに笑みを浮かべている彼女しか知らない方がこれ観たら、ぶっ飛んじゃうんじゃないかなあ。ホント、なんていう事もない一組の倦怠期を迎えた夫婦の日常を描いただけの話、しかも根本的な問題は解決されないままに終わってしまうんだけど、内包されてる世界の豊かな事といったら・・・、言葉に出来ないですね、これはもう。しかも水木洋子の脚本が脇役ひとりひとりに至るまで、人間観察が行き届いていてずば抜けて上手い!いやあ、人間って本当に面白い!こういう小品にこそ、成瀬監督の特質が発揮されているような気がします。この映画を前知識なしに大きなスクリーンの前で鑑賞出来て本当に良かった、フィルムセンターさんに感謝です。原節子の実像って、この映画のヒロインに実は一番近いんじゃないのかなあ・・・。(→フィルムセンターの成瀬監督特集にて) 【放浪紳士チャーリー】さん [映画館(吹替)] 9点(2005-10-28 13:03:45)(良:1票) 1.倦怠期にさしかかった、ある夫婦の映画。言ってしまえば実に他愛のないお話ではある。のだけれど、その「他愛のなさ」が何でこんなにもいとおしく感じられるんだろう。【らくだのシアンツ】さんが挙げられている「ナスとキュウリ」のくだりは最高にキュートだし(夫と妻がそれぞれの立場を主張していくうちにエキサイトしてきて、事の発端を持ち込んだ香川京子が次第にオロオロしていくのがたまらなく可笑しい)、その他にも肉屋はどこがいいだの、どこそこの奥さんは長く病気を患ったせいで浮気されてるだの、「どーでも良いじゃん」と言いたくなるような日常の些細な事柄が不思議と心に残る(てか、人は誰しも他人から見たら「どーでも良いじゃん」的な事で毎日笑ったり、怒ったり、落ち込んだりして毎日を過ごしてるんだよなあ、としみじみ思う)。んで、そんな日常の中、夫のリストラやら近所付き合いの小さなトラブルやら、果ては夫婦間の危機もありつつ、最後は何故だか感動的な紙風船の打ち合いに終わる・・・というこの映画、僕は好きです。最初と最後に「新聞の切り抜き」を持ってくるのも良いやね(これまたどーでも良い事ですが、僕も新聞の料理の記事を一杯切り抜くけれど、実際にはなかなか作らなかったりするので、そこにも親近感を覚えました)。あ、それと、本筋と外れた部分でちょっと感動したのが「この頃は実際に『~ざます』と喋る奥さんがいた」という事と「この頃の主婦は普通に鶏の解体が出来た」という事。昔の主婦は、偉かったんだな。 【ぐるぐる】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-25 18:29:11)(良:1票)
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