みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
12.何と今回は敵役に天知茂を投入!しかも円月殺法の使い手同士の対決!と期待は高まったのですが、見事に外されました。狂四郎は説明的にブツブツ呟いているだけで、ほとんど活躍の場がない。しかも、ヒーローにあるまじきゲスな内面を有するところに味わいがあったのに、それもありません。天知茂の方も、円月殺法はとってつけたみたいだし、むしろ拳銃という反則技頼りだったりするし。2回目登場の藤村志保も、何がしたいキャラなのかよく分からず、前回とは比較にもなりませんでした。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2023-03-26 00:16:16) 11.子供時分だったか市川雷蔵の円月殺法に「綺麗、でも何で相手は黙って見てるのだろう」と不思議に思ったのが唯一の記憶。 市川雷蔵のジェームズ・メイソンと似通う艶のある声での台詞回しに惚れ惚れ。「わしはまともな人間ではない」と言いながらテロリスト愛染を糾弾する姿はいたって真っ当で何かしら虚無感に欠ける物足りなさがありました。もう一人のお目当て天知茂は何時もながらの目力で貫禄充分な姿に見惚れますが、どこか小悪党感が垣間見えてこちらも物足りなさを感じました。掟破りの二人しての円月殺法に雷蔵を始めとしてクレームが出なかったのでしょうか、見所であるシーンに苦笑してしまったのが何ともはや。 「まともな人間ではない」というのをこの目で確かめてみたくなった(本作が最高作というのに迷うところがありますが)良作です。 【The Grey Heron】さん [DVD(邦画)] 7点(2020-06-15 12:14:53) 10.入りのリズムも良く、静かな庭→縛られている家人たち→女中の体当たりで倒す障子→かくれんぼをしている女の子→天知茂、とそつがない。全体悪くないのだが、敵役が「最初は世直しを計画していた一派」というひねった設定で「真っ黒な悪人」でないのが、感情的に一筋にまとまりづらく娯楽作としては難点。と思って製作年を見ると66年。う~ん、微妙だ。もしや当時の学生運動をダブらせていたかと思ったのだが、どうだろう。たしかにいろんな大学でくすぶってはいたようだが、それに注目が集まるのは翌67年の羽田闘争からだ。それにこういう原作もののシリーズは、どこまで当時の脚色者の自由だったか不明。でもあの天知の「正義のためなら町が火の海になっても仕方がない」というスタンス、やがて無差別爆弾闘争に煮詰まっていく若者像に重なって見えないでもない。かつてサイレントの傑作『忠次旅日記』で徒党が煮詰まって滅んでいく悲劇を描いた伊藤大輔の脚本ということで、新左翼の未来を予見したか、とも思ってしまった。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-11-06 09:43:56) 9.前年の「座頭市地獄旅」の三隅研次監督と伊藤大輔脚本のコンビが再び手を組んだ「眠狂四郎」シリーズ第8作。「座頭市地獄旅」は面白かったけど、ちょっと不満も残る作品だったのでどうかなあと思っていたが、この映画ではそういった不満も特になく、むしろ時代劇としてもかなりの傑作に仕上がっていると思う。俳優陣ではなんといっても悪役である愛染を演じる天知茂が最高だった。同じ三隅監督の「座頭市物語」でも印象的だった彼だが、ここでもすごく良い芝居を見せていて印象に残る。ラストの屋根の上での狂四郎と愛染の対決もすごかったが、最後のシーンで思わず「座頭市物語」の平手造酒の最期がオーバーラップしてしまった。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-03-16 13:13:37) 8.ううむ・・・単純な娯楽時代劇で、特別目をみはるべきものはない。 市川雷蔵の美しさのみにインパクト。 藤村志保は苦手。 “ニヒル”天知茂も、雷蔵の前には霞む。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-08-14 21:33:57) 7.シリーズ他作品は未見ですから明言できませんが、やっぱり悪役がいいと主役も栄えますね。うたい文句通り、主人公の影。剣の流儀だけでなく、自らの正義を信じて誇り高く闘う彼の姿は狂四郎に重なるものがある。敵役ながら卑しい雰囲気がまったくなく、もう一人の主人公と言えるでしょう。とくにあの子供との交流がいい味わいを出していたと思います。最後はあっけないと感じましたが、考えてみればあれ以上続けたら野暮かもしれません。 【no one】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-01-08 09:47:53) 6.市川雷蔵主演作品初挑戦してみました。で、全部で12本もあって、どれが良いのかさっぱり解らず手持ちの携帯からここの携帯用サイトで検索したらこの作品の平均点が最も高かったのと、監督が「座頭市物語」の三隅研次監督だったからで、それだけの理由で借りてきました。皆さんの評価の通り納得の面白さでした。市川雷蔵演じる狂四郎のニヒルな一面とそうでない一面とがバランス良く描かれていて良かったです。そして、またそんな狂四郎と戦う天知茂演じる愛染の悪人ぶりも良かった。話の展開も非常にテンポ良く、スリリングで面白かったし、どことなくサスペンスを感じさせる音楽も良い。また一つ面白い時代劇を観ることが出来て良かった。このシリーズ残りの作品も観たいと思った。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-03 18:08:34) 5.第8作。雷蔵VS天知という眠狂四郎シリーズ最大の対決かと。2回登場した城健三朗の陳孫はかなり物足りなかったので・・・。常連の藤村志保が今回もおおって感じのシーンがあって頑張ってる。ストーリーはちょっと難しいが雷蔵&天知で十分高得点。黒の狂四郎に対する白の愛染が凄いかっこいい。ただ狂四郎様のらしさが見られない。ほっかむりで釣りはするし、あの狂四郎様が謝るなんて・・・。「お袋様と同じ女性に理不尽をはたらく輩は理非曲直は問わんぞ!」とか言ってるけど自分だって今まで散々・・・。それに操を頂いてない狂四郎様は初かも。 【バカ王子】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-10-03 23:05:31) 4.いやはや、実にハードボイルドなる一本。「断っておくがワシはマトモな人間ではない」とのたまう狂四郎様。なーにをおっしゃるんですか、シリーズ他作品に比べりゃ相当マトモでっせ。何しろ、全然スケベじゃない。まさか別人、このヒト本当に大塩格之助だったりして、ウヒョヒョ。←というわけで、狂四郎の人違いに始まり、裏には裏のある、なかなかに奥の深いストーリーが、紙芝居のごとき場面転換、モンタージュ風のカット挿入によって、実に小気味よく進められていきます。一方、じっくり見せるところはじっくりと。この緩急の心地よさ、まさに快作と言ってよいでしょう。さて今回の敵は、天知茂演じるところの明智小五郎、じゃなかった、ニヒルなテロリスト・愛染。ちなみにワタシの知り合いで、「眠狂四郎シリーズってたしか、敵役は毎回、天知茂が演じてたんじゃなかったっけ?」などというワケの解らない勘違いをしている人がおりました。こんな勘違いが生じるくらいだから、まさに本作の天知茂はシリーズ屈指の印象深い敵役と言ってよい、のかどうか(???)。円月vs円月という、何かヘンテコな儀式のようなクライマックスに続く、どこか悲しさと虚しさが漂うラスト、脱帽であります。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-09-28 23:41:13)(良:2票) 3.さすがに三隅研次監督。屋根から雨のように落ちる竹の人形、そして炎に妖しく照らされる月・・・。うん、どの瞬間を切り取っても美しい。一揆とか長屋とか江戸の庶民の生活が感じられるのもまたいい。 ただこのシリーズを観たのは二本目、やはり円月殺法の利点が分からない。しかも二人して。 全裸で川にダイブしていった女の姿が脳裏に残る映画。 【紅蓮天国】さん 6点(2004-09-07 04:10:01)(笑:1票) 2.柴田錬三郎の原作「眠狂四郎無頼控」を大映が市川雷蔵の主演で映画化し、好評の為シリーズ化された中での第8作が本作。何故8作目を?それはシリーズ全12作中でも屈指の面白さと完成度だから。MVPは何と言っても、簡潔にして明瞭なシナリオを提供した名匠・伊藤大輔。流石に時代劇に必要な娯楽的要素を知り尽くした彼ならではの名脚本だ。それが三隅研次のタイトでスタイリッシュな演出と絡み、僅か79分という一切贅肉を削ぎ落としたかのようなコンパクトかつシンプルな逸品に仕上がっている。最大の見所は天知茂扮する浪人・愛染と狂四郎が江戸の大火をバックに屋根の上で互いに繰り出す”W(ダブル)円月殺法”だろう。矢張り敵が手強いと弥が上にも盛り上がるというモノだ。第7作から担当し始めた伊福部昭の音楽も(「大魔神」ほどではないが)良し。どうせまだ誰もコメントしてないし、恐らく今後もコメントする方は(殆ど)いらっしゃらないだろうから今の内に高得点にしちゃおうw。よって9点進呈~♪ ↑あ、黒猫クロマティさん有り難う御座いますぅ~!! 【へちょちょ】さん 9点(2003-10-30 14:20:13)(良:1票) 1.市川雷蔵が大好きなので「眠狂四郎シリーズ」はほぼ制覇したが、その中でもやはりこの「無頼剣」の完成度が一番高いと思う。時代劇初心者にもまず勧めるのがこの映画。白い塀、家の中の磨き抜かれた木の感触、青い月と瓦屋根、わらべうた。三隅研二の表現する、切り取って飾って置きたくなるようなスタイリッシュで美しい映像の数々。そしてなにより雷蔵演じる眠狂四郎のニヒルな名セリフに「かっっくい~!」と唸りっぱなし。天知茂の悪の魅力にもウットリ。彼らのハードボイルド振りに比べたらサム・スペードなんてまだまだ半熟。但し、原作者の柴錬はいつものお色気を抑えたこの作品が不満だったらしく、試写を見て「これは狂四郎じゃない」と言って途中退席したらしい。へちょちょ星人さん、私も9点つけちゃいます! 【黒猫クロマティ】さん 9点(2003-10-29 11:03:49)(良:1票)
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