みんなのシネマレビュー

神の子たち

2001年【日】 上映時間:105分
ドキュメンタリー
[カミノコタチ]
新規登録(2004-06-26)【やましんの巻】さん
タイトル情報更新(2009-07-13)【にじばぶ】さん
公開開始日(2001-11-06)


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監督四ノ宮浩
音楽加藤登紀子(音楽監督)
撮影瓜生敏彦
編集四ノ宮浩
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【クチコミ・感想】

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3.世界の貧しい子供たちの悲惨さを映像で伝えるという観点でみれば、間違いなく成功している。
だけど、私はドキュメンタリー映画にそういったことは求めていない。

私は、娯楽性重視のフィクション映画はあまり好きではないが、ドキュメンタリー映画だけは例外で、娯楽性重視のドキュメンタリー映画が好きである。

そういう個人的な好みからみて、本作は少し真面目すぎる。

ドキュメンタリー映画『ゆきゆきて、神軍』を大好きな人は、本作を観ても楽しめないだろうし、逆に、本作を傑作ドキュメンタリーと感じた人は、『ゆきゆきて、神軍』にヘドが出るに違いない。 にじばぶさん [DVD(字幕)] 6点(2009-07-05 03:35:34)

2.華氏911や、ボーリングフォーコロンバインを見るのなら、この作品を見てみてほしい。
これだけすばらしい日本の作品が、ほとんど人に知られていないのは本当に憂むべきことだ。人生観が変わる人もたくさんいると思う。私もその一人でした。 孤島の鬼さん 10点(2004-11-01 17:10:26)(良:1票)

1.ドキュメンタリー作品を見ていて、どんなに悲惨な情景であろうとカメラを向け続ける作り手たちの“勇気”や“覚悟”に感嘆すると同時に、心のどこかでそんな「他人の不幸」を直視することの“やましさ・うしろめたさ”を感じずにはいられない。ましてや、その「不幸」に涙することなんて、許されるのだろうか…と。

フィリピンの巨大なゴミ山でくず拾いによって生計を立てる3組の家族。だが、山の崩落事故によってゴミの搬入が止まってしまい、彼らは生活の糧を失ってしまう。
もともと貧しかった彼らを見舞う、さらなる困窮の日々。近所で米を分けてもらい、塩だけで食べる夕飯(父親は幼い娘に、「おかずがなくてゴメンよ」と詫びる…)。ゴミ捨て場の片隅にイモを植え、「泥棒するくらいなら、飢え死にする方がいい」とつぶやく少女。汚染された中で生活するゆえ障害児や未熟児も多く、せっかく産まれてもすぐ死んでいく赤ん坊になすすべもない両親。そして、水頭症で寝たきりの少年を、それでも懸命に育てようとする家族たち。
…そんな、あまりにも苛酷な日常を、カメラはただただ追い続ける。

それを、何て無慈悲な行為だと思うだろうか。カメラを向ける前に援助したらどうなんだ! と。
けれど映画を見ているぼくたちは、彼らが生死ギリギリの生活のなか、親がどれほど子どもたちのことを想い、子どもたちもそんな親の想いをしっかりと受けとめているかに、いつしか心からの敬意を抱くようになる。家族の、人間としての、真の尊厳と愛を彼らのなかに見出していく。
そして気づくのだ、このぼくたちの、彼らに対して抱く敬意と賛嘆の眼差しこそ、この映画の作り手たちのものだったのだと。監督やカメラマンたちがこの3組の家族を通じて、人間の本質がやはり〈善〉だったことを知っていく過程こそ、この映画の主題だったことを。

映画の最後、水頭症の少年アレックス君が、笑顔のままひと粒の涙を流す。その涙の美しさは、間違いなくぼくたちの魂こそを“救済”してくれるだろう。同情や憐れみだなんて、とんでもない! ぼくらの方こそが、彼らに「救われる」のだ。

こんな世の中だからこそ、ぜひこの映画をご覧になってください。 やましんの巻さん 10点(2004-07-14 19:35:20)(良:1票)

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【点数情報】

Review人数 3人
平均点数 8.67点
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