みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
3.天才がこの世に誕生した映画。キムギドク監督処女作。観た人なら絶対に忘れないラストシーン。監督のこだわりの愛の形の原点を思い切り見せつけられた。 鰐と呼ばれる男。汚い川の水の中を自在に泳ぐ。橋から飛び降りた自殺者の財布などを頂戴するホームレス。ともに暮らす少年にガムを街頭売りさせ売り上げをはねる。金はギャンブルと酒に。じいさんも一緒に暮らす。機械に強く、まっとうな感覚を持つじいさん。3人の元に身投げした一人の女が。鰐は女を犯すが、女は少年やじいさんの人となりに感じるものがあったのかともに生活を。 そしてドラマは始まる。 絵・水・亀・手鎖。 キムギドク監督は、今後の作品でも続く「暴力と性愛」表現をこれでもかと詰め込み、究極のラブストーリーを紡ぎ出す。芸術的な映像をはさみながら、物語は平坦に進む。しかし、けっして画面から目を離すことはできなかった。荒削り、それもまたとんでもないまでの魅力に。映画を観る喜びを私に与えてくれた。 鰐は謝ることを覚えた。女は本当の意味での愛と決別を。 少年はこの後いったいどうなるのか。 【JF】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-07-26 23:43:53) 2.これがキム・ギドク監督の第1作目とは!荒削りながらもすごい完成度だと思った。 登場人物はしっかりと描きわけられているし、ドラマの盛り立て方も見事!後の作品に通じるテーマ性もすでに確立されている。 【ヴレア】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-07-30 19:12:55) 1.監督第一作ってのはいろんな可能性が見えて面白く、たとえばこれ、非行問題・ホームレス問題といった、分類されやすい社会派監督になる道も、キム・ギドクにはあったのだ。ちょっと主人公に三枚目的なエピソードを交ぜるサービスもある。なのにラストに至って、もうギドクの映画としか言えない世界に入り込んでしまう。第一作から水に魅せられていた人だった。準備されていた青い亀・手錠・ソファといったもろもろが、このラストでひとつに溶け合わされ、ギドクの寓話を形作る。途中筋を追い切れないところもあったが、このラストの陶酔で納得させられてしまった。「荒ぶる愛」の世界。ギドクの男女は、市民社会の外で特異な設定にならないと出会えない。これは彼らの猛々しさゆえではなく、彼らの傷つきやすさの反映なのだろう。彼らにとっては、手続きやらマナーやら人々の間に無数の藪が繁茂している市民社会のほうが、きっと魔に満ちたジャングルに見えるのだ。そういった市民社会の対極に、ギドクは水の世界を考えているのではないか。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-03-21 12:26:42)
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