みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.よー刺身食べてあげたなあ。出す方も出す方やけど。 【ケンジ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-09-11 06:08:13) 5.いろいろ脚色や誇張もあるでしょうが、けっこう真摯に作られていたように思います。いつもの超人ではない凡人のジョニー・デップが魅力的。またいつもの剣の達人ではなく、流暢な熊本弁を話す地元民としての真田広之も貫禄があります。 ただちょっと気になるのは、今さらこの事件を取り上げようと思った制作意図です。ラストのタイトルバックなんかを見ると「現代への警鐘」みたいなメッセージを込めたかったようですが、それは違うんじゃないかと。少なくとも先進国において、大企業が環境を無視して利益を追求することはあり得ない。仮に悪徳な経営者が現れたとしても、株主や消費者や法律がそれを許さないでしょう。実際、今日の日本で、大きな公害問題は起きていません。また先進各国を中心とした環境意識の高まりは周知のとおり。むしろ行き過ぎなほどです。 そのきっかけの1つになったのが、この事件だったんじゃないかなと。なんでもかんでも批判するのではなく、人類は当時の反省を踏まえてとりあえず進歩したと肯定的に捉えたほうが、将来に向けて建設的かなと。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-09-10 00:15:53) 4.私の住んでいる新潟でも水俣病の方がおり、公害について少しは知ってるつもりだった。 しかしこの作品で本物の患者の写真を見て、何も知らないのと同じだったのだと理解した。 ジョニー・デップさんはじめこの事実を伝えたいとの熱意。 画面を通して切々と語りかけてくる。 観て良かったと心から思う。 美しさにもこだわった本作、多くの人に観て欲しい。 【たんぽぽ】さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-04-08 15:04:55) 3.良い映画だと思う。ジョニー・デップの演技がすばらしく引き込まれてしまった。ただ1点気になるのは彼女のプロポーザルに対しそっけなく断ったユージンがなぜ「やっぱりココで写真を撮るべきだ」と気が変った描写がイマイチこの映画では納得出来ない、そこを1点減点した。 【アマデウスga好き】さん [CS・衛星(吹替)] 9点(2023-01-07 00:34:57) 2.一枚の写真は1000の言葉に勝る。まさにそれを見せつけてくれた作品だった。 まずジョニーデップをたたえたい。水俣訴訟問題を学生の身から社会人になるまで支えてきた夫から見ても 握手したあの時のユージンスミスとジョニーはまさに瓜二つだったそうだ。 決してコマーシャリズムに陥るような内容ではない。日本の愛国心を踏みにじり地に落とす作品でもない。 貧しい漁民が、魚を食べて生きるしかない漁民が、命としていた海にチッソ化学工業が15年にわたり(それ以前に被害者は続々出て猫狂い病と噂になっていた)どんな抗議を受けても、猫400号実験を経て水銀排水による汚染を確認しても、結果を闇に隠したうえでの悪行である。 ユージンの撮った作品はどれも素晴らしいが、それが「LIFE」に載ったことが事件の幕引きになったわけではない。 大企業チッソには闇の権力がべっとり貼りついており、あくまで水俣病を「奇病」と言い張り、猫400号実験の結果を社会から隠ぺいした。地元も「水力発電で電気を通してくれたチッソ様には頭が上がらない」状態だった。 そんな絶望的な状況の中に、酔いどれて体も心もボロボロになっていたユージンが現れ、大企業に隠ぺいされた真実の過去を知り、 たとえ腕を砕かれようと片目を潰されようと、アメリカの「ライフ」誌に、歴史に残る傑作を送る。 ストーリーについては枝葉を落としてわかりやすく作られたきらいはあるものの、写真というもののちからを、うつくしさを、思い知らされた一作だった。 そしてもう一度言う。ジョニーはすばらしい役者だと。 【あにさきすR】さん [映画館(字幕)] 8点(2021-10-04 01:41:48) 1.「写真」を撮ることが、昔から好きだ。 “趣味”とも大きな声では言えないくらいのスナップ撮影だけれども、自分が目にしたもの、接した人の表情、過ごした時間と視界を、写真によって切り撮り、残すというプロセスと産物には、決して数値化できない価値があると思う。 今年、少しいいカメラを買って、写真を撮るということがもっと楽しくなり、そのプロセスが自分にとって益々意義深いものになりつつある。 そんな頃合いに、この映画を観たことは、自分の人生において、中々印象的なトピックスだったと思える。 ユージン・スミスが撮る「写真」と、自分が趣味レベルで撮る「写真」とは、意味も価値もまったく「別物」であることは理解しつつも、彼が人生の黄昏に宿命的に遭遇してしまった遠い異国の「事件」の渦中で語った写真を撮るということに対する覚悟と戒め、そして悦びは、強烈に突き刺さった。 僕は、日本人としてこの国に住んでいながら、「水俣病」について学校の教科書以上のことを殆ど知らないし、ユージン・スミスというフォトジャーナリストの存在も殆ど知らなかった。 ほんの50年ほど前の出来事であり、今なお訴訟が続いているにも関わらず、「無知」であることを恥ずべきだし、正確な知識と情報が流布されていないこの国の社会に在り方も、やはり問題視すべきだろう。 ただ、その「無知」を劇的に補完し、知るべきことを知らしめてくれるのも、「写真」というものが持つ「力」であることを、この映画はあまりにも雄弁に物語る。 ユージン・スミスをはじめ、フォトジャーナリストたちがファインダー越しに見つめ、残した数々の写真によって、我々は過ぎ去った事件、出来事の真実に触れ、深く知ろうとすることができる。 そして、そこにはフォトジャーナリスト一人ひとりと、被写体一人ひとりの、相当な覚悟と勇気も含めて焼き付けられているということ。その事実に、ふるえた。 感嘆を込めて、思わずため息を漏らしてしまうくらいに、素晴らしい映画だった。 すべてのシーン、カットが美しくて意義深い。それは伝説のフォトジャーナリストを描くに相応しい映画的アプローチだと思った。 “ドキュメンタリー映画”ではなく、劇映画である以上、“非現実”である描写も多分に含まれているのだろうが、そういう創作の部分も含めて、この“MINAMATA”というテーマに対する映画の作り手たちの思いとスタンスは真摯だったと思える。 きちんとこだわってキャスティングされた日本人俳優たちもみな素晴らしく、アメリカ映画ではあるが、この国のアイデンティティを示してくれていた。 そして、映画の製作・主演を担ったジョニー・デップが本当に素晴らしかった。 「エド・ウッド」「ブレイブ」「フェイク」……、数々の傑作の中でこの俳優は、時代の反逆児たちを演じ続けてきた。 30年近くこの映画俳優の大ファンで、作品を観続けているが、危ういまでに挑戦的で、反骨精神に溢れたジョニー・デップが帰ってきた。と、思った。 「写真」は、撮られる方も、撮る方も、「魂」を持っていかれると、ユージン・スミスは自戒を込めて語る。 それはすなわち、一枚の写真には、被写体と撮影者双方の人格が宿るということだと思う。 人間が「生」を全うするための時間は限られる。でも写真によってその一部を残すことができるのであれば、やはりそれは素敵なことだ。 と、自身の心に刻みつつ、今日も僕は、シャッターボタンを拙くも押し続ける。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 9点(2021-09-27 15:01:55)(良:3票)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS