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【クチコミ・感想】
2.《ネタバレ》 タル・ベーラを師事し、29歳の若さで自らの命を絶ったフー・ボー(胡波)監督の初長編映画であり遺作。
監督自ら感じる絶望感と閉塞感を投影するために4時間の長さが必要だったに違いないが、
興行として成り立たないとファイナルカットを巡り、プロデューサーからの激しい罵倒の末の死だった。
それだけにこの映画で綴られている物語は極めて陰鬱で気持ちの行き場のなさを被写体以外ぼかした長回し撮影で表現している。
誰もがささやかな希望を求めながら第三者の自己保身で裏切られ続け、やがて諦めていく。
誰もが自分勝手で余裕すらない社会。
その果てしない心の闇を色の少ない寒々しい映像とシルエットが突き刺さる。
居場所も帰る場所もない者たちが逃避行の末、新しい家族を築こうとするラスト、
希望の象徴である象の姿も見えないまま雄叫びだけが轟く。
意図的にカタルシスを排した終わり方で現実に帰る。
そう、その先に希望があるとは限らない。
ただ、最低最悪の世界でも人知れず自分の人生を紡ぐしかないのだろう。
皮肉にも監督の死がなければ注目を浴びることがなかった、その後味の悪さが残る。
死ぬこと以外に希望はないのかと言わんばかりに。 【Cinecdocke】さん [インターネット(字幕)] 6点(2022-04-16 01:12:52)
1.《ネタバレ》 閉塞した中国のある町。
そこで3人の男女が町で窮屈な思いをする。
さて、それぞれがそこで別の町の動物園に象を見に行こうという話である。
やがて、ここに一人の不良が焦点に上がる。
町の不良の頭で、いじめをする実業家の息子の兄だ。
この兄が実によく描けてる。
不良だからと言って、すぐに暴行を加えるタイプではない。
実に魅力のある不良だ。
弟を殺され、実業家の親が、殺した学生を探し回っているときに、
その不良の兄は、弟は嫌いだったと、その学生を逃がそうとする。
ここで大きな見せ場がある。
その携帯を盗んだ友だちが、銃を持って、その不良を撃つのだ。
この学生、不良、女子高生を中心に描かれているが、ここに老人が加わる。
こうしてラスト、町に窮屈な思いをした3人が、バスに乗って、町を出る。
そこで最後、象の鳴き声が聞こえて終わる。
さて、この監督は自死してしまった。
これほどの作品をつくる才能が何故?
彼も、どこに逃げ場のないこの世界から逃げ出したかったのかもしれない。
合掌。 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2021-05-24 13:16:12)
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《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
2人 |
平均点数 |
7.00点 |
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1 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 1 | 50.00% |
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7 | 0 | 0.00% |
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8 | 1 | 50.00% |
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9 | 0 | 0.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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