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【クチコミ・感想】
8.確かに異彩を放つ映画、には違いないのですが、、、だからと言って映画に引きこまれるかというと、それは別の話。主張が強すぎて、個人的には、ちょっとついていけないかな、と。すみません。
アウトサイダー的な先住民の青年が追い詰められていく姿、彼を追い詰める人々と微妙な距離を保ちながらも、彼と対峙するロバート・レッドフォード。特にクライマックスにかけての対決は、他の映画と一線を画す独特の描写となっています。
でも、独特ではあるけれど、技あり、という感じはしなくって。ちょっと、狙いすぎ?
キャサリン・ロスの演技も、手持無沙汰のあまり、無理に行間を埋めようとするかのような、ムダな所作がちらほら。これを自然な動きというのか、演出力不足というのか。
ヘタウマと、単なるヘタとの差異って、どこにあるんでしょうね? 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2023-04-01 03:32:43)
7.《ネタバレ》 この映画「夕陽に向って走れ」は、1909年に起きた実話を基にして描いた、アメリカン・ニューウエスタンの隠れた傑作で、かつて"赤狩り"の犠牲となった、エイブラハム・ポロンスキー監督が20年ぶりに撮ったカムバック作品でもある。
1909年ということは、西部開拓の英雄的な時代は既に過ぎ去り、生き残ったわずかなインディアンは、アメリカ政府の指定した居留地に押し込められ、しかも「シャイアン」のような勇敢な大脱走を試みる力も、もう持ってはいない時代、ということなのだ。
だから、インディアンと保安官の対決をクライマックスにしているアクションものではあるけれども、血沸き肉躍るといったような勇壮なものではない。
そこにかえって、"西部劇の挽歌"とでもいうか、あるいは、今日のアメリカの姿を現わす西部劇とでもいうような、独特の魅力が生じているような気がする。
インディアンの若者ウイリー(ロバート・ブレーク)が、親の許さぬ恋のもつれから、恋人の父親を殺してしまって、恋人のローラ(キャサリン・ロス)と駆け落ちする。
インディアンの考え方からすれば、これは一種の略奪結婚であるが、保安官のクーパー(ロバート・レッドフォード)は、彼を殺人犯として追わなければならない。
これに、クーパーの恋人でインディアン保護の任にあたっている、女性の人類学者エリザベス(スーザン・クラーク)や、久し振りにインディアン狩りをしているつもりの、地元のボスなどが絡んでくる。
ウイリーは、インディアンが先祖から伝えて来た、逃亡のための様々な知恵を働かせて、追手をまこうとするし、クーパーはまた、親譲りの知恵でこの先を読んでいく。
ローラは、ウイリーを逃がすために死に、クーパーは地元のボスたちの思惑などに悩まされながらもウイリーを追い詰め、そして、奇妙な形をした岩山での一対一の対決になる。
インディアンのウイリーに扮したロバート・ブレークは、「冷血」で、やはりアメリカの社会の秩序の枠の中では、楽しいことなど一つもないみたいな、貧しいチンピラのはみ出し者になりきっていたが、この映画でも、弱いインディアンの切ない意地をよく表現していたと思う。
これをウイリーに心情的にはシンパシーを覚えながらも、仕事として追跡しなければならないというジレンマを抱える、クーパー保安官に扮したロバート・レッドフォードの抑制された静かな演技が、より一層、この映画に深みと切なさを与えているように思う。 【dreamer】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-04-30 14:40:32)
6.ロバート・レッドフォードとキャサリン・ロスと言えば、
誰もが思い浮かべるのが「明日に向って撃て!」。だからこんな邦題が付いたのでしょうが、
勝ち目の無い逃避行。ニューシネマ的な空気が流れる中、
逃避行を続けるキャサリン・ロスとロバート・ブレイクは確かによく走りましたけどね。
本作もそうですが原題とは全く関係なく、「夕陽の〇〇」とか「荒野の○○」とか「〇〇の決闘」とか。
似たような邦題を付けられた西部劇がいっぱありましたが、
キャサリン・ロスとロバート・ブレイクは見事なまでに先住民のカップルとしか見えなかった。
スーザン・クラークもはまり役だった。レッドフォードは微妙な役回りでしたが、
ラストの岩山でのロバート・ブレイクとの一騎打ちは見応え十分。
しかし、結局、なぜだったのか。最後は一言でもいいのでロバート・ブレイクに口を開かせて欲しかったな。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2022-03-20 21:11:36)
5.前提の人物関係もはっきりしないし、そうすると各人物の行動の原動力もぼやけてくるので、追跡劇にもスリルがない。また、こういう展開ならば、「逃亡側はいかに追跡をかわすか」「追跡側はいかにそれを見破って確保に向かうか」の競り合いが大事なのに、その辺が意識されていないので、ただ逃げるだけ、追いかけるだけになってしまっているのです。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2022-03-19 00:42:35)
4.インディアン問題からアメリカそのものを暴こうとしたポロンスキーの復帰作。
フィルム・ノワール「苦い報酬(悪の力)」以来映画を撮れなかったポロンスキーだが、その情熱が途絶えていない事はこの作品を見てよく伝わってきた。少なくとも「苦い報酬(悪の力)」やロバート・ロッセンの「ボディ・アンド・ソウル」等を手掛けた脚本家としてのポロンスキーを知る者ならば、より一層理解して貰えると信じたい。
60年代の終わりはフリッツ・ラングの「暗黒街の弾痕」を彷彿とさせるアーサー・ペンの「俺たちに明日はない」が大ヒットした時代だ。西部劇のジャンルで男女の逃避行を描いた作品はラオール・ウォルシュの「死の谷」くらいかと思っていたが、このポロンスキーの西部劇も充分逃避行物の傑作と言えるだろう。インディアンの血を引くというだけで差別されるのはウォルシュの「死の谷」やキング・ヴィダーの「白昼の決闘」を思い出させる。
「夕陽の向かって走れ」はポロンスキーなりの「俺たちに明日はない」への回答だと思うが、複数のアンチ西部劇を手掛けた(等身大のビリー・ザ・キッドを描いた「左きゝの拳銃」等)ペンにとって、世界恐慌後の西部で暴れまわったボニー&クライドは西部劇の延長に過ぎないのだろう。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-04-09 21:12:11)
3.《ネタバレ》 いや凄い。何だこれ。傑作だと思います。ストーリーは正当防衛による殺人→逃避行というシンプルなものであり作風も渋めですが、この映画の素晴らしさは各登場人物の深い心情描写と、監督の主張したいテーマを統一感を持たせつつ作品に溶け込むように入れ込んだという2点にあるでしょう。
①監督のポロンスキーは赤狩りによって21年間ハリウッドを追放されていたとのこと。その監督の思いというか主張はまさに本作の主人公ウイリーに表されていると思います。自分は愛する人と一緒にいたかっただけなのに、インディアンというだけで差別視され、正当防衛および事故にも関わらず殺人犯という汚名を着せられ、逃げざるを得なくなってしまう。逃げたとしても「愛する人と一緒にいたい」という目的を達しようとすれば助かる見込みはほぼゼロ。つまり「どうすることもできず、待っているのは絶望」という描写。本作で描かれるウイリーの怒りと悲しみ、絶望はまさに監督のそれを表しているのでは。
②ウイリー・ローラ・クーパー・女医さん(名前忘れた)の心情描写が見事。ウイリーとローラの「一緒にいたいが一緒に逃げることによって互いに相手に不利益を与えてしまう」というジレンマ。女医さんの地位も名誉もあるが満たされず、結局欲しいのは「愛している」という一言、というあのシーン。保安官という立場上ウイリーを追わざるを得ないクーパーの苦悩。どれをとっても一級品だと思います。ローラが死んだところは・・・う~~~ん難しい。またいずれ、必ず見直します。 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-01-29 01:23:58)
2.ロバート・レッドフォードとキャサリン・ロスだからってこの邦題はないだろうと思う。しかし、内容はいたって真面目で、非常にいい映画だった。ロバート・ブレイクが好演していた。機会があったら鑑賞して損はないと思う。若く、輝いている頃の彼らに会える。 【ジャッカルの目】さん [地上波(吹替)] 6点(2007-01-25 22:31:13)
1.レッドフォードは追う立場という映画なのですが、あんまり記憶に残ってません。なんか、人間ドラマっぽく、ニューシネマでもなく西部劇でもない中途半端な感じに終わってしまってたような気がします。邦題に問題が・・・ 【あつお】さん 5点(2003-12-31 18:12:01)
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【点数情報】
Review人数 |
8人 |
平均点数 |
6.38点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 1 | 12.50% |
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5 | 2 | 25.00% |
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6 | 2 | 25.00% |
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7 | 0 | 0.00% |
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8 | 2 | 25.00% |
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9 | 1 | 12.50% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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