みんなのシネマレビュー |
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
47.ダークナイトは「暗黒の夜」。つまり、ゴッサムを暗黒に陥れた、ダークナイト=ジョーカーを意味しているかと思っていた。(スペル間違いだが)しかし実際は、ダークナイトは「闇の騎士」。つまりダークナイト=バットマンを意味していた。 まぁこれは、カタカナで表記されたための日本人特有の間違いなんだろうけど、なんだか、バットマンとジョーカーが立場が真逆で、まるでコインの表と裏ようでは有るが、二人が共通して持つ暗い部分がある、または、表裏があるがそれは同じコインであるように、二人とも、奥底のベースとなるのは、同じような人間である、と言うことが表れているように感じた。 内容に関しては、結末が読める気がしますが、そこはジョーカーが一転二転、展開を転がしてくるので、観客の読みは外れてくるでしょう。安心して楽しめますよ。 【甘口おすぎ】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-08-19 18:27:48) 46.《ネタバレ》 ハッキリ言って、面白い!アメコミヒーローモノを舐めていた。まあ、主人公の葛藤とか、ありがちな突っ込みどころは仕方ないにせよ、たまらないゾクゾク感と迫力は圧巻。まず、ゲーリーオールドマンの演技がいい。普通の正義の人であるって所が、現実とかけ離れた設定であるバットマンを際立たせてる。なによりヒース扮するジョーカー。憎むべき悪人であるはずの人物から、次々に伝染していく憎しみや怒りの連鎖が上手く表現してある。バットマンの苦悩も、ジョーカーに食われた。でも、ヒーローモノのヒロインってどうして・・・あんな・・・(笑)。脳内変換して見てた。これは美人、一般人もヒーローですら、一発で恋に落ちる美人、と。どちらにせよ、映画館で見るべき一本。 【ロボット】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-08-19 18:06:21) 45.《ネタバレ》 本作も評価の割れるところでしょうか。はっきり言うとヒーロー物の範疇には、良い意味でも悪い意味でも収まっていません。が、バットマンという行為自体が、法を犯した偽善行為であることを自身が知っている、ブルース・ウェインの苦悩を演じたクリスチャン・ベール、そして公開前に故人となってしまったヒース・レジャーのジョーカー(ジャック・ニコルソンを凌いだ?)の狂気の演技、脇を固めるマイケル・ケイン、モーガン・フリーマン等々名優達の演技。そして前述の通りのヒーロー物の範疇を凌駕した内容(何とヒロインも救えず、盟友をも危機にさらす(それが原因でトゥーフェイスとなる))、ラストに至っては「自身が悪(ダークナイト)」となってしまうという一種驚愕の内容を評価したいと思います。 (ここまでが8/10時点の評価です)昨日(8/16)日本の劇場にて再見しました。前述の通り本作は「ヒーロー物」には収まっていません。ブルース・ウエインが素顔のままで登場していた(つまりヒーロー物ではない)としても、それなりの作品に仕上がっていたと思える内容です。が、やはり見る側を選ぶ作品ではないでしょうか?純粋なバットマン(ティム・バートン版ではなく元祖オリジナル版の)のファンの方々にはどんなに映ったのでしょう?機会があれば聞いてみたいものです。再見してプラス1点の8点。 【SITH LORD】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2008-08-19 16:16:46)(良:2票) 44.《ネタバレ》 バットマンがあそこまで普通の人間になってしまうと、別に「バットマン」でなくても いい感じ。観客はある程度人間離れしたヒロイックなアクションを求めているわけで、 これじゃ、超大金持ちで格闘家の普通の人間を主人公にしてもいいんじゃない? どちらかというと、人間の心理を巧みに操るジョーカーの方がよっぽどひーろーだと 思う。あと、この作品、女性の描き方がひどく、全然魅力的なヒトが出てこない。 レイチェルも2人で取り合うような女かね?全編通してストーリーが非常に暗く、最終的 なカタルシスも無し。単純なアクション映画を期待していたのにな。でも、バットポッド の登場シーンは燃えた。タイヤの太さの理由が良く分かった。 【しぇんみん】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-08-18 23:24:12)(良:1票) 43.《ネタバレ》 つくづくアメリカ人のバットマン好きには驚かされるヒット振り。内容もクオリティも申し分ないですが、ゴッサムシティが普通のLAやNYの町並みと変わらなくしてしまったのが解せない。アメリカでは珍しいあのダークな街が魅力ではなかったのか。コミックものゆえにリアリティを追求せざるを得なかったのか。ヒースレジャーの怪演ばかり評価されているが、期待したほどではなかった。ジョーカーの役柄ゆえの成り行き程度かな。脚本家を誉めるべき。ストーリーの緻密さには脱帽だが、出演者の演技は総じて上の下くらい。高過ぎる評判を除けば十分に満足できる高級娯楽ムービー。 【shirasu】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-08-18 13:24:51) 42.私のハリウッド感をめためたに打ちのめした映画です。大味で粗野、観客に粗に目をつむることを強制するようなイメージが今までのハリウッドにはありました。ましてや原作がアメコミです。敵はことごとく間抜けで、大がかりで中身のない犯罪計画を立て、ヒーローを追いつめてもぐだぐだと裏事情を説明し、無駄に大げさな処刑装置でヒーローが危機を脱出する機会を作らなければならない。悪人鉄の掟などと馬鹿にしていましたが、見事にひっくり返りました。今までのヒーロー物と思って見に行ったら大火傷をします。子ども連れはお勧めできません。現在の社会情勢を写し取った部分はもちろんある。ただそれをプロパガンダだなんだかんだと穿った見方をして悦に入っている人も見受けられますが、そんな見方しか出来ずこの映画を楽しめないのは損をしていると思う。脚本、演出、役者などすべてが完璧な映画です。私はBDを持っていませんが、ダークナイトのBDが発売されたらレコーダーと同時に購入しようと思う。それほどパワーのある作品です。見終わった後、立ち上がるのが辛いほど精神的・肉体的負担は大きい。それでも公開期間中、後二回は見に行こうと思っています。 【kirie】さん [映画館(字幕)] 10点(2008-08-17 23:01:15) 41.詰め込みすぎな感はあるものの、圧倒的なボリュームでまったく飽きませんでした。他のヒーローものと比べるとバットマンの悪役は特殊能力こそないものの、その精神が狂気に満たされた人間の暗黒面そのものでリアリティを感じます。ティムバートンのファンタジーなゴッサムシティのダークさも大好きですが、人間の心の闇をかもしだすC・ノーラン監督のゴッサムシティも好みです。 【zaburo】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-08-17 13:30:34) 40.《ネタバレ》 ここのレビュー結果を見てから映画館で観賞しました。2時間半という時間も長く感じることなく楽しめました。アメコミといえば人間離れしたヒーローをイメージしますがバットマンはなんとも人間くさい、そこがまた良い感じです。そしてジョーカー役の「ヒース・レジャー」がまさか「ブロークバック・マウンテン」の主役だったとは!いやぁ、ビックリしました。全然違う役柄なのに完全に演じきってました。バットマンが色々なシーンにいきなり現れますが、「そりゃ瞬間移動の能力がなけりゃ無理だろ!」ってのがありました。 【珈琲時間】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-08-17 09:48:47) 39.《ネタバレ》 <<かなり核心的なネタバレをしています。未見の方注意!!!>>まずは一言、通常のハリウッド映画の定石というガチガチの「枠」を踏み出して、およそ2時間半という長丁場をものともせず緊張感を維持し続けたその内容と、僕自身が最初から最後までその内容にのめりこんで鑑賞することができたことに関して、この映画に感謝したいと思います。 9点と言う点数は、二転三転して観客を振り回すそのストーリーと、観る者を圧倒するアクション、そして個人的には、「高潔で良心的」なゴードン警部を演じたゲイリー・オールドマンに対して差し上げたいと思います。 ではなぜ満点ではないのか・・・個人的には、この映画のテーマの根幹に係ると思われる「ダーク」な部分、つまり「暗部」についての解釈に、やや釈然としない思いを抱いたからです。 人間の「暗さ」というのは、どの人間も等しく持ち合わせているものだと思います。この映画でも至る所にその「暗部」が、ある時にはちらついたり、ある時にはあからさまな狂気と共に描かれます。 その「暗部」についての描写(あるいは「闇」と対比された「光」の部分)に対して、「映画」という一貫性のある表現形態で形にする必要があったという事情を考慮したとしても、余りにも「今の時代」の暗い雰囲気を意識し過ぎているのではないかと僕は感じられたのです。その気持ちは、僕の場合は作品がクライマックスを迎えるにつれてより募っていきました。 たとえば作品ラストでバットマンが「ダークナイト」として「罪」を引き受ける場面についても、「古風」と言われればそれまでなのですが、僕は正義を行うのであれば、たとえ良かれと思ったことであっても自分の中に「偽り」を抱え込むべきではないし、また「偽り」を抱えたままではそれまでのようなまともな「行動」もできなくなるのではないかと、思ってしまうのです。 しかしその一方で、高潔でまっさらな「ヒーロー」というものが成立しにくいという今の時代に、そのあたりの屈折した感情をも背負った「アンチヒーロー」として形作られた「バットマン=ウェイン」という存在を、大変魅力的にも感じます。個人的に上記の「違和感」は否定しきれないのですが、一本の作品としては、単なる「娯楽映画」という枠を突き抜けた重い感触を観客に残す力のある、素晴らしい映画だと感じました。 【マーチェンカ】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-08-17 02:47:38) 38.圧巻 【黒スプレー】さん [映画館(字幕)] 10点(2008-08-17 00:55:05) 37.ヒースの早逝が本当に悔やまれる素晴らしいジョーカーでした。映画自体の出来も文句なし。男優陣は完璧なのに、女優さんの描き方がなおざりでレイチェルがちっとも魅力的に見えなかったので減点1。(前作のレイチェルよりはずっと良かったですけど・・・) 【HIDUKI】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-08-16 22:12:41) 36.《ネタバレ》 何より脚本が素晴らしい。第一級のエンターテインメントでありながら重いテーマに繋がる流れには淀みがなく、完成されている。 ジョーカー対バットマンの人知を賭した戦いは目が離せず、理屈ぬきに面白かった。ジョーカーの病的なまでに狡猾な策と、バットマンの取る破天荒かつ大胆な手段との対決には、アクションの爽快さと頭脳戦のサスペンスの両方が盛り込まれている。意表を突いた展開の連続はよくできたミステリーのようだし、アクションシーンの凄まじさはハリウッド映画の真骨頂といっていいだろう。 ジョーカーというキャラクターの魅力はこれまでのどんな悪役も及ばない“わけのわからなさ”、予測不可能の狂いっぷりにあるように思う。カリスマ性であればレクター博士などにはもちろん劣るが、しかしバットマンに蹴りつけられながらけたたましく笑い転げるあの底知れない不気味さ、予測不可能の恐怖は前代未聞だ。いたずら好きの残酷な子どもをそのまま大きくしたような純粋な悪意と、実は相当に理性的な知性の同居。これが怖い。 バットマンに関していえば、今回“財力”という要素を特徴的に扱っている点がユニークだったと思う。とくにアリバイ作り、スカイフック作戦の下りはほとんど『おぼっちゃまくん』『富豪刑事』レベルで、ちょっと笑えた。 しかしこれまでのアメコミヒーローとの決定的な違いは、自らを“必要悪”として認識しているところだろう。初めから、本来なら自分はいない方がいい存在であると考えていて、あくまでも主役は司法、自らは補助役に回る。 人が怒りや憎しみ、恐怖を抜きにして正義を為すことの難しさを真正面から描いている点は、アメリカ映画としては稀に見る誠実な作品だと思う。同じ立場にあって、自分はトゥーフェイスではなくバットマンでいられる、と言い切れる人がどれだけいるだろう?(しかもそのバットマンも、愛する人に選ばれなかったという真実は知らない上での、強さなのである)。後味は重苦しいが、しっかりとテーマに向き合っているからこその結末だろう。 これだけの要素を盛り込みながら二時間半、中だるみは一切なし。少なくとも娯楽作に限っては、おそらく2008年のベストじゃないだろうか。 【no one】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-08-16 21:12:23)(良:4票) 35.《ネタバレ》 20年近く前に(中学生の時か…)1を見たっきりで、今回友人に誘われてストーリーや俳優についてなんの予備知識もなく見に行きました。 もともとアメコミ原作の映画は趣味ではなくほとんど見たことがないのでどこをどう評価するべきなのかわからんのですが、個人的に感じたことは、長い。登場人物のキャラ設定や関係設定がまったく頭にないおかげでわかりづらいことも多かったかな。中盤まで色々エピソードを詰め込みすぎでなにがなんだか。ゲイリー・オールドマンが出てるってだけで「いつこの人は邪悪になるんだろう」と余計な期待をし続けていたのもいけませんでした。 長いわりにはそれほど退屈はしなかったし、ストーリー全体としてのメッセージもわかった(つもり)ですが、疲れた。バットマンのとてつもないいい人ぶりと船のエピソードはストーリー上必要不可欠なんだろうけど、そこだけ浮きすぎな感がいなめないのは自分が汚れてしまってるんだろうな。 【リムコフ】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-08-16 10:19:35) 34.《ネタバレ》 ヒーローものなのに爽快感がない。 必要悪?なにぐだぐだしてんだって感じ。 そもそも悪の組織を相手に戦うには組織化しないとだめでしょ。 一人で正義感ぶっててもろくな結果にはならない。 ほら、恋人死んだでしょ。 正義の検事が悪に転落するなど内容が暗すぎる。 ジョーカー弱そうだったな。 【よしのぶ】さん [映画館(吹替)] 5点(2008-08-16 02:27:34) 33.一級品の映画に漂う独特の熱を感じた。 脚本、演技、演出、音楽、全ての物がガッチ~ンっとかみ合った時に出る物だと思う。 だが冷静に考えて見ると、他の映画と比べると、話を詰め込みすぎており、かつ説明要素を ギッリギリまで省いているので、気を抜くと今なんでこれやってるんだっけ?っと展開に ついていけなくなっていた部分もあった。 あったものの、一つ一つの事件が独特で存在感があり、それが怒涛のごとく 攻めてくるので、細かい事を正確に理解できなくても、必死に着いてくうちに 作品に飲まれ、熱に酔い、バットマンの映画という事を忘れて、本当におきている事件と 錯覚してしまうような臨場感を味わえた。 【六爺】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-08-16 00:50:46) 32.細かなことは他の方々が色々述べられているのでボクは一言。 ラストのバットマンのセリフにウルッときた。 【へろへろ】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-08-15 19:18:08) 31.お話としてはシリーズ中一番良く練られている思います。が、映像として見た時、はっきり言って何を見たのか印象に残らないくらい画面に深みが無ければ実際に奥行きもありませんし、動きまくっていて全く面白味がありません。長い尺にもかかわらずそれでも足りんとばかりに、詰め込まれた物語をスピーディーに処理しようとしているために画面の方は全く練られていないのです。夜のアスファルトを濡らせて光らせることすらしていませんし、見てもらいたいシーンとか重要なシーンとか無いんじゃないかと思ってしまうくらい平坦なのです。当然アクション・シーンともなるとさらに何がどうなっているのか訳が分からずで、とにかくバットマンが暴れているということしか分かりません。これはノーラン版一作目の「~ビギンズ」でも同じようだったので、この辺りがノーラン監督の限界なのかと感じずにはいられません。 ただ、やっぱり筋書きは面白いですし、演技が絶賛されている亡きヒース・レジャーのジョーカーは確かに良かったです。あれは声が素晴らしい。 【ミスター・グレイ】さん [映画館(字幕)] 5点(2008-08-15 17:53:24) 30.ヒース・レジャーの驚くべき演技は、伝説として永遠に映画史に刻まれる。そして、我々は伝説の目撃者となった。なんという存在感。なんという狂気。スクリーンを支配する彼から見据えられて、まったく身動きができない。なんという幸運! 【センブリーヌ】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-08-15 16:13:31) 29.《ネタバレ》 ジョーカーのスーパーマンぶりが立ちすぎたかな。あれだけの財力とハイテク、警察組織(半分は腐敗しているとしても)をもってしても、最初から最後までジョーカーの手のひらで踊っているだけなのは不自然さが否めませんでした。ジョーカー、ブルース、ハービーの三角関係、ひいては善と悪のバランスの危うさを描くなら、悪のヒーローであるが故の苦悩も味付けするともっと面白かったのでは。あと期待以上にアクションシーンが素晴らしかったです。バットポッドのカーチェースシーンには鳥肌立ちました。 【ぱふ】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-08-15 12:55:57) 28.《ネタバレ》 ビギンズには辛い評価をした私ですが、それを撤回せねばならない続編が出てきました。スパイダーマンと比較してヒーローの見せ方がなってないなどと批判したのですが、この新生バットマンは他のアメコミ映画とは目指すものがまるで違うようです。マンガの世界を巧く作りあげ、ヒーローものならではの荒唐無稽なアクションを見せ、そして実写化した時の違和感をうまいトンチで乗り切ることが他のすべてのアメコミ映画のキモとなっていますが、このシリーズが目指すのはそれとは正反対。バットマンや敵のフリーク達を現実の世界に引っ張り出し、現実世界で彼らがどのような意味を持つことになるのかがこのシリーズの追うところです。なのでCG丸出しのヒーロー大暴れなどは一切なく、バットマンやフリークとはいえあくまで生身の人間が戦ってるよう見せることにこだわっています。前作では視覚的に未完成だった為この狙いがイマイチはっきりしませんでしたが、本作では見事にスクリーンに反映されています。そこいらの刑事ものよりもリアルに、しかもバットマンという非現実が真ん中に立っていても変に見えないようにという絶妙なバランスで作られているのです。またそんな生真面目なアクションの中でも、バットモービルからバットポッドが分離するというかっこいいギミックも見せてくれるので、監督も相当小慣れてきてるなと感心しました。脚本の充実ぶりも見事。たったひとりの狂人が大都市をパニックに陥れていく過程に疑問や違和感を覚えさせないのは、話が良く練られている証拠。そんな「よく出来た脚本」からさらに二歩も三歩も突っ込んで、ドラマとしての面白さ、「正義とは?ヒーローとは?」という問いかけまで盛り込み、かつ大量に仕掛けたネタをどれひとつ破綻させていないという神業的な仕上がりとなっています。特に素晴らしいのが二隻のフェリーの駆け引きで、戦いの当事者が「正義とは?」と悩む映画はいくつもありますが、傍観者である市民にその姿勢を問うというありそうでなかった展開を挟んできたことで、この作品の価値はぐっと上がりました。今回点数を9点としているのは、映画館で一度鑑賞しただけでは、情報量の膨大な本作の全貌を掴んだ自信がないからです。それにしても、このような観客に対して相当レベルの観賞力や集中力を要求する映画が史上空前のヒットとなっているのですから、アメリカというのもバカにならない国です。 【ザ・チャンバラ】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-08-15 03:36:58)(良:2票)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS